奈井江町まちづくり自治基本条例
自治体データ
自治体名 | 奈井江町 | 自治体コード | 01424 |
都道府県名 | 北海道 | 都道府県コード | 00001 |
人口(2015年国勢調査) | 5,120人 |
条例データ
制定年 | 2007年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | 住民投票 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 有 |
特徴 | 関連条例として、奈井江町まちづくり町民委員会設置条例(http://greenaccess.law.osaka-u.ac.jp/archives/5543 )がある。 |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
http://www.town.naie.hokkaido.jp/town/machizukuri/jorei/ |
条例本文
奈井江町まちづくり自治基本条例
平成17年3月22日条例第12号
改正
平成23年12月15日条例第16号
奈井江町まちづくり自治基本条例
目次
前文
第1章 目的と理念(第1条―第3条)
第2章 まちづくりの原則(第4条―第7条)
第3章 町民の権利と責任(第8条―第10条)
第4章 自治活動(第11条)
第5章 町議会(第12条―第14条)
第6章 町政運営(第15条―第24条)
第7章 町民参加(第25条・第26条)
第8章 連携・交流(第27条―第29条)
第9章 条例の位置付け(第30条・第31条)
附則
私たちのまち奈井江町は、石狩平野の美しく豊かな自然と風土に恵まれ、明治23年(1890年)に母村が誕生してから今日に至るまで、まちを愛する多くの先人の英知と努力の成果を受け継ぎながら発展してきました。
21世紀を迎え、まちを巡る様々な社会情勢が大きく変わろうとしている今、まちの個性を最大限に生かし、町民一人ひとりが主体となってまちづくりを進めていくことが大切です。
また、このまちの恵まれた自然や美しいまちなみを後世に守り伝えるため、人と自然が共生する環境にやさしいまちづくりを進めていかなければなりません。
私たち町民は、「奈井江町民の誓い」の持つ精神に立ち、町民がお互いに力を合わせてまちづくりを実行するとともに、その姿勢を将来にわたり持ち続けることを誓い、この条例を制定します。
第1章 目的と理念
(目的)
第1条 この条例は、まちづくりについての基本的な事項を定めるとともに、町民、町議会、町が果たすべき役割や責任などを明らかにすることにより、町民が主体となった自治の実現を図ることを目的とします。
(基本理念)
第2条 私たち町民は、次の理念を共有して、まちづくりを進めます。
(1) 私たち町民は、お互いを尊重しあいます。
(2) 私たち町民は、お互いに助けあいます。
(3) 私たち町民は、一人ひとりが主体となってまちづくりを行います。
(4) 私たち町民は、まちづくりに対してそれぞれ自分の役割にあった責任を持ちます。
(5) 私たち町民は、まちと町民の将来を考えて、奈井江町を守り育てます。
(言葉の意味)
第3条 この条例で使われる言葉の意味は、次のとおりとします。
(1) 町民とは、町内に住所を有する人、町内で働く人、町内で学ぶ人、町内で事業を営む法人、町内で活動する団体をいいます。
(2) 町とは、町長をはじめとするすべての執行機関をいいます。
(3) まちづくりとは、町民、町議会、町が、それぞれの役割と責任に基づき、お互いを尊重し、協力し合いながら、町民が主体となった自治を創る活動をいいます。
(4) 自治活動とは、地域や団体が自主的に様々な活動に取り組むことをいいます。
第2章 まちづくりの原則
(情報の共有)
第4条 まちづくりについての情報は、町民の共有財産であり、町民、町議会、町がお互いに共有することを基本とします。
(町民参加)
第5条 町政は、まちづくりの主体である町民一人ひとりの参加により行うことを基本とします。
(協働)
第6条 町民と町は、それぞれの自主性を尊重し、お互いに補い合う協働のまちづくりを進めることを基本とします。
(人権の尊重)
第7条 私たち町民は、町民一人ひとりの人権を尊重することを基本とします。
2 町民と町は、子どもの権利を尊重するとともに、子どもがそれぞれの年齢に応じて、まちづくりに参加ができるように努めます。
3 町民と町は、男女が平等に参画できる社会の実現に努めます。
4 町民と町は、障がい者が地域社会の一員として、まちづくりに参加できるように努めます。
第3章 町民の権利と責任
(参加する権利)
第8条 私たち町民は、一人ひとりの自由な意思により、まちづくりに参加する権利があります。
(知る権利)
第9条 私たち町民は、まちづくりに関する情報を知る権利があります。
(町民の責任)
第10条 私たち町民は、一人ひとりが役割を認識し、自分のできる範囲でまちづくりに参加するように努めます。
2 私たち町民は、地域社会の一員として、お互いに協力しながら、安心して暮らしやすい地域づくりに努めます。
第4章 自治活動
(自治活動の推進)
第11条 私たち町民は、町内会やボランティア団体などの活動を通じて、自治活動に積極的に参加するように努めます。
2 自治活動を行う団体は、お互いを尊重しながら活動するように努めます。
3 町は、自治活動を行う団体の自主性を尊重します。
第5章 町議会
(町議会の責任)
第12条 町議会は、町民を代表する議事機関として、町政の重要事項についての意思決定を行います。
2 町議会は、町が公正で民主的な町政運営を行っているかを監視し、それを町民に明らかにします。
(町議会議員の責任)
第13条 町議会議員は、町議会が町民の信託に基づくものであることを深く認識し、自己研鑽に努めるとともに、この条例を誠実に守って議会活動を行います。
2 町議会議員は、町民の様々な意向を把握し、議会活動や意思決定にその意向を反映させるように努めます。
(町議会の運営)
第14条 町議会は、町民に開かれた議会運営を行うため、その保有する情報を積極的に公開し、町民との情報共有に努めます。
2 町議会は、町議会議員の自由な討議を尊重して運営するとともに、審議の過程や結果などを町民に分かりやすく説明します。
第6章 町政運営
(町長の責任)
第15条 町長は、町民の意思を尊重し、公正で民主的な町政を運営します。
2 町長は、町政が町民の信託に基づくものであることを深く認識し、この条例を誠実に守って町政を運営します。
(町の組織・体制)
第16条 町長は、地域社会や町政運営などの課題について、迅速で効果的に対応できる組織をつくります。
2 町長は、効率的な組織運営を行うため、町職員の能力向上と適正な配置に努めます。
(町職員の責任)
第17条 町職員は、町政運営を支える役割があることを深く認識し、この条例を誠実に守って仕事を行います。
2 町職員は、自らが地域社会の一員であることを自覚し、常に町民の視点に立って仕事を行います。
3 町職員は、仕事に責任を持ち、必要な能力を自ら高めるように努めます。
(まちづくり計画)
第18条 町は、計画的な町政を運営するため、まちづくり計画を作成します。
2 まちづくり計画は、まちづくりの将来目標などを定めた基本構想と、これを具体化するための実施計画で構成されます。
3 基本構想は、議会の議決を経て定めます。
4 町が行う施策や事業は、法令に基づくものや緊急を要するもの以外は、まちづくり計画に基づいて実施します。
5 町は、まちづくり計画のほかに特定分野ごとの計画をつくるときは、まちづくり計画と整合性を持った内容にします。
6 町は、まちづくり計画の成果を把握し、適切な進行管理を行うため、施策、事業の目標の数値化に努めます。
7 町は、まちづくり計画を町民に公開するとともに、まちづくり計画の作成、変更を行うときは、町民参加を実施します。
(財政の運営)
第19条 町政運営の財源は、町民やその他の国民の税などで成り立っていることから、町は、最小の経費で最大の効果が上がるように、健全な財政運営を進めます。
2 町は、まちづくり計画と連動した財政運営を行うとともに、中長期的な財政計画を作成します。
3 町は、町の財政状況を明らかにするため、毎年度の予算、決算、財政計画を公開します。
(行政評価)
第20条 町は、施策、事業が効率的で効果的に実施されているかどうかを点検するため、行政評価を実施します。
2 町は、行政評価の結果をまちづくり計画や予算編成に反映します。
(説明・応答責任)
第21条 町は、公正で開かれた町政を進めるため、町民に町政についての情報を積極的に説明します。
2 町は、町民に情報を提供するときは、分かりやすく説明します。
3 町は、町民から寄せられた意見、要望などについて、誠実に対応します。
(情報の公開)
第22条 町は、町民の知る権利を保障するため、町が保有する情報を積極的に公開します。
(個人情報の保護)
第23条 町は、町民の基本的人権を守るため、町が保有する個人情報を保護します。
(行政手続)
第24条 町は、町民の権利利益を保護するため、町民からの申請に対する処分、不利益処分、行政指導などの行政手続を公正に行います。
第7章 町民参加
(町民参加の推進)
第25条 町は、町民の参加する権利を保障するとともに、町民の様々な意向を町政に反映するため、町民参加を積極的に行います。
(住民投票)
第26条 町は、町政の重要な課題について、直接町民の意思を確認し、町政に反映させるため、住民投票を実施することができます。
2 町と町議会は、住民投票の結果を尊重します。
第8章 連携・交流
(広域連携)
第27条 町は、広域連合や一部事務組合などを活用し、他の市町村との連携、協力を積極的に進め、効率的な町政運営と町民サービスの向上に努めます。
(国、北海道との協力)
第28条 町は、国、北海道と対等の関係にあることを踏まえ、お互いの責任を明確にしながら、課題を解決するように努めます。
(様々な人たちとの交流)
第29条 町民、町議会、町は、様々な活動や交流を通じて、他の市町村や他の国々の人たちの知恵や意見をまちづくりに活かすように努めます。
第9章 条例の位置付け
(条例の位置付け)
第30条 この条例を奈井江町の最高規範に位置付け、町民、町議会、町は、この条例を誠実に守ってまちづくりを進めます。
2 町と町議会は、この条例の趣旨に基づき、他の条例、規則などの体系化に努めるとともに、必要な条例、規則などの制定、見直しを積極的に進めます。
(条例の改正)
第31条 町と町議会は、この条例が目的を達成するために有効に機能しているかどうかについて、絶えず点検を行い、必要な場合は、この条例を改正します。
附 則
この条例は、平成17年4月1日から施行します。
附 則(平成23年12月15日条例第16号)
この条例は、公布の日から施行する。