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条例

上川町まちづくり基本条例

自治体データ

自治体名 上川町 自治体コード 01457
都道府県名 北海道 都道府県コード 00001
人口(2015年国勢調査) 3,500人

条例データ

条例本文

上川町まちづくり基本条例

平成20年3月6日
上川町条例第19号

目次

前文

第1章 目的と理念(第1条―第3条)

第2章 まちづくりの原則(第4条―第7条)

第3章 町民の権利と責任(第8条―第10条)

第4章 自治活動(第11条)

第5章 町議会(第12条―第14条)

第6章 町政運営(第15条―第28条)

第7章 町民参加(第29条―第30条)

第8章 連携、交流(第31条―第33条)

第9章 条例の位置付け(第34条―第35条)

附則

前文

町民、町議会及び町は、大雪山の雄大な景観を有する恵まれた自然環境の中で、郷土を愛する先人が守り育てた歴史や文化、伝統を次の世代へと引き継ぐとともに、21世紀を迎えた今、地方分権の進展など様々な社会情勢の変化に対応できる持続可能な地域社会を創ることが求められています。

まちづくりの推進にあたつては、町民、町議会及び町が情報を共有することで、町民一人ひとりが自ら考え、行動する住民自治を確立するとともに、それぞれが責任と役割を果たすことで、協力し合う協働の社会を構築していかなければなりません。

私たち町民がまちづくりの主体であることを再認識し、「上川町町民憲章」の精神に立つて、活力に満ち、誇りと豊かさを実感できる住み良い上川を築いていくため、この条例を制定します。

第1章 目的と理念

(目的)

第1条 この条例は、まちづくりに関する基本的な事項を定めるとともに、町民の権利と責任並びに町議会、町の役割や責任を明らかにすることにより、町民が主体となつた自治の実現を図ることを目的とします。

(基本理念)

第2条 町民、町議会及び町は、次の理念を共有して、まちづくりを進めます。

(1) すべての人の人権を尊重します。

(2) 信頼関係を深め、相互に助け合います。

(3) 一人ひとりが主体となつてまちづくりを行います。

(4) まちづくりに対してそれぞれの役割にあつた責任を持ちます。

(5) まちと町民の将来を考えて、上川町を守り育てます。

(言葉の意味)

第3条 この条例で使われる言葉の意味は、次のとおりとします。

(1) 町民とは、町内に住所を有する人、町内で働く人、町内で学ぶ人、町内で事業を営む法人、町内で活動する団体をいいます。

(2) 町とは、町長をはじめとするすべての執行機関をいいます。

(3) まちづくりとは、町民、町議会及び町が、それぞれの役割と責任に基づき、お互いを尊重し、協力し合いながら町民が主体となつた活動をいいます。

(4) 自治活動とは、地域や団体が自主的に様々な活動に取り組むことをいいます。

第2章 まちづくりの原則

(情報の共有)

第4条 まちづくりについての情報は、町民の共有財産であり、町民、町議会及び町がお互いに共有することを基本とします。

(町民参加)

第5条 町政は、まちづくりの主体である町民の参加により行うことを基本とします。

(協働)

第6条 町民と町は、それぞれの役割と責任に基づく自主性を尊重し、お互いに補い合う協働のまちづくりを進めることを基本とします。

(人権の尊重)

第7条 私たち町民は、町民一人ひとりの人権を尊重することを基本とします。

2 町民と町は、子どもの権利を尊重するとともに、子どもがそれぞれの年齢に応じて、まちづくりに参加ができるように努めます。

3 町民と町は、男女が平等に参画できる社会の実現に努めます。

4 町民と町は、心身の状況などに関わらず、まちづくりに参加できるように努めます。

第3章 町民の権利と責任

(参加する権利)

第8条 私たち町民は、一人ひとりの自由な意思により、まちづくりに参加する権利があります。

(知る権利)

第9条 私たち町民は、まちづくりに関する情報を知る権利があります。

(町民の責任)

第10条 私たち町民は、一人ひとりが役割を認識し、自分のできる範囲でまちづくりに参加するように努めます。

2 私たち町民は、地域社会の一員として、お互いに協力しながら安心して暮らしやすい地域づくりに努めます。

3 私たち町民は、まちづくりの重要な担い手となり得るコミュニティの役割を認識し、そのコミュニティを守り、育てるよう努めます。

第4章 自治活動

(自治活動の推進)

第11条 私たち町民は、町内会やボランティア団体などの活動を通じて、自治活動に積極的に参加するように努めます。

2 自治活動を行う団体は、お互いを尊重しながら活動するように努めます。

3 町は、自治活動を行う団体の自主性を尊重します。

第5章 町議会

(町議会の責任)

第12条 町議会は、町民を代表する議事機関として、町政の重要事項について意思決定を行います。

2 町議会は、町が公正で民主的な町政運営を行つているかを調査及び監視し、それを町民に明らかにします。

(町議会議員の責任)

第13条 町議会議員は、町議会が町民の信託に基づくものであることを深く認識し、自己研鑽に努めるとともに、この条例を誠実に守つて議会活動を行います。

2 町議会議員は、町民の様々な意向を把握し、議会活動や意思決定にその意向を反映させるように努めます。

(町議会の運営)

第14条 町議会は、町民に開かれた議会運営を行うため、その保有する情報を積極的に公開し、町民との情報共有に努めます。

2 町議会は、町議会議員の自由な討議を尊重して運営するとともに、審議の過程や結果などを町民に分かりやすく説明します。

第6章 町政運営

(町長の責任)

第15条 町長は、町民の意思を尊重し、公正で民主的な町政を運営します。

2 町長は、町政が町民の信託に基づくものであることを認識し、この条例の基本理念及び基本原則を誠実に守つて町政を運営します。

(政治倫理)

第16条 町は、町政の代表者である町長に対する町民の信頼を確保するため、町長の政治倫理に関する事項を別に定めます。

(町の組織、体制)

第17条 町長は、地域社会や町政運営などの課題について、迅速で効果的に対応できる組織を作ります。

2 町長は、効率的な組織運営を行うため、町職員の能力向上と適正な配置に努めます。

(町職員の責任)

第18条 町職員は、町政運営を支える役割があることを認識し、この条例の基本理念及び基本原則を誠実に守つて仕事を行います。

2 町職員は、自らが地域社会の一員であることを自覚し、町民との協働の原則に基づき仕事を行います。

3 町職員は、仕事に責任を持ち、まちづくりに必要な政策能力の向上と自己啓発に努めます。

(町職員の倫理)

第19条 町は、町職員としての自覚を促し、公務に対する町民の信頼を確保するため、職員倫理に関する事項を別に定めます。

(まちづくり計画)

第20条 町は、計画的な町政を運営するため、まちづくりの将来目標などを定めた基本構想と、これを具体化するための計画で構成するまちづくり計画を作成します。

2 町が行う施策、事業は、法令に基づくものや緊急を要するもの以外は、まちづくり計画に基づいて実施します。

3 町は、まちづくり計画のほかに特定分野ごとの計画をつくるときは、まちづくり計画と整合性を持つた内容にします。

4 町は、まちづくり計画の成果を把握し、適切な執行管理を行うため、施策、事業の目標の数値化に努めます。

5 町は、まちづくり計画を町民に公表するとともに、まちづくり計画の作成、変更を行うときは、広く町民に意見を求めます。

(法務体制)

第21条 町は、法令の解釈にあたつては、調査研究を重ね、適正に行います。

2 町は、質の高い町政運営を行うため、法務に関する体制づくりを積極的に行います。

(財政の運営)

第22条 町政運営の財源は、町民やその他の国民の税などで成り立つていることから、町は、最小の経費で最大の効果が上がるよう健全な財政運営に努めます。

2 町は、まちづくり計画と連動した財政運営を行うとともに、中長期的な財政計画を作成します。

3 町は、町の財政状況を明らかにするため、毎年度の予算、決算及び財政計画を公表します。

(行政改革)

第23条 町は、効率的な町政運営を行うため、行政改革大綱を策定し、行政改革を積極的に進めます。

2 町は、行政改革大綱及びその進捗状況を公表します。

(行政評価)

第24条 町は、施策、事業が効率的で効果的に実施されているかどうかを点検するため、行政評価を実施します。

2 町は、行政評価の結果をまちづくり計画や予算に反映します。

(説明、応答責任)

第25条 町は、公正で開かれた町政を進めるため、町民に町政についての情報を積極的に説明します。

2 町は、町民に情報を提供するときは、分かりやすく説明します。

3 町は、町民から寄せられた意見、要望などについて、迅速かつ誠実に対応します。

(情報の公開)

第26条 町は、町民の知る権利を保障するため、町が保有する情報の積極的な公開に努めます。

(個人情報の保護)

第27条 町は、町民の基本的人権を守るため、町が保有する個人情報を保護します。

(行政手続)

第28条 町は、町民の権利利益を保護するため、町民からの申請に対する処分、不利益処分、行政指導及び意見公募などの行政手続を公正に行います。

第7章 町民参加

(町民参加の推進)

第29条 町は、町民の参加する権利を保障するとともに、町民の様々な意向を町政に反映させるため、町民が参加しやすい環境をつくります。

(住民投票)

第30条 町は、町政の特に重要な事項に関し、広く町民の意思を直接問う必要があると認めるときは、住民投票を実施することができます。

2 前項の住民投票の実施に関し、投票すべき事項、投票資格者、投票の期日、投票の方法、投票結果の公表その他必要な手続きについては、その都度条例で定めます。

3 町と町議会は、住民投票の結果を尊重します。

第8章 連携、交流

(広域連携)

第31条 町は、広域連合や一部事務組合などを活用し、他の市町村との連携、協力を積極的に進め、効率的な町政運営と町民サービスの向上に努めます。

(国、北海道との連携)

第32条 町は、国、北海道と対等の関係にあることを踏まえ、お互いの責任を明確にしながら課題を解決するように努めます。

(様々な人たちとの交流)

第33条 町民、町議会及び町は、様々な活動や交流を通じて他の市町村や他の国々の人たちの知恵や意見をまちづくりに活かすように努めます。

第9章 条例の位置付け

(条例の位置付け)

第34条 この条例を上川町の最高規範に位置付け、町民、町議会及び町は、この条例を誠実に守つてまちづくりを進めます。

2 町と町議会は、この条例の趣旨に基づき、他の条例、規則などの体系化に努めるとともに、必要な条例、規則などの制定、見直しを積極的に進めます。

(条例の改正)

第35条 町と町議会は、この条例が目的を達成するために有効に機能しているかどうかについて、絶えず点検を行い、必要な場合は、この条例を改正します。

附 則

この条例は、平成20年4月1日から施行する。