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条例

八戸市協働のまちづくり基本条例

自治体データ

自治体名 八戸市 自治体コード 02203
都道府県名 青森県 都道府県コード 00002
人口(2015年国勢調査) 223,415人

条例データ

条例本文

八戸市協働のまちづくり基本条例

目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 基本理念(第3条)
第3章 権利及び責務(第4条-第9条)
第4章 情報共有の原則(第10条-第12条)
第5章 協働の手法(第13条-第17条)
第6章 協働の推進(第18条-第21条)
第7章 評価制度(第22条)
第8章 条例の位置付け(第23条)
第9章 雑則(第24条・第25条)
附則

八戸市は、豊かな自然のもと、先人の英知と努力によって、歴史と伝統あるまちとして、また地域の特色を生かしたにぎわいと活力あるまちとして発展してきました。
先人から受け継いだこのまちを、さらに豊かで誰もが安心して暮らすことができ、将来を担う子ども達が夢と希望を持って健やかに成長できるまちとして後世に引き継いでいくことが私たち八戸市民の願いです。
私たちの願いである豊かで活力に満ちた地域社会を実現するためには、社会情勢の変化に的確に対応するとともに、これまで以上に地域の特色を生かし、地域住民自らの意思と判断によってまちづくりを進めることが求められます。
そのためには、私たちは、まちづくりの主体として、自らの役割を自覚し、まちづくりに参加していくことが必要です。
ここに、市政は市民の信託に基づくものであることを確認するとともに、市、市民及び事業者がそれぞれの社会に果たす役割を認識しながら協働によってまちづくりを推進することを市政運営の基本とすることにより、魅力ある個性豊かな地域社会の実現を図るため、この条例を定めます。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、市民が主体となったまちづくりを推進するため、その基本理念を明らかにするとともに、協働のまちづくりについての基本原則その他の必要な事項を定め、もって魅力ある個性豊かな地域社会の実現を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 市民 市内に在住し、又は通勤し、若しくは通学する個人をいう。
1
(2) 事業者 市内に事務所又は事業所を有する法人又は個人をいう。
(3) 市民活動 市民が自主的に行う公益性のある活動で営利のみを目的としないものをいう。
(4) 地域コミュニティ 市民が共同体意識又は連帯感を持って生活する一定範囲の基礎的な近隣社会をいう。
(5) 地域コミュニティ活動 地域コミュニティに関して市民が自主的に行う公益性のある活動をいう。
(6) 協働 それぞれが自己の果たすべき役割と責任を自覚し、他者の存在意義と特性を認めた上で、相互の信頼関係に基づき自立した対等の立場で協力し合うことをいう。
(7) 協働のまちづくり 市、市民及び事業者の協働によるまちづくりをいう。
第2章 基本理念
第3条 まちづくりは、市民一人ひとりの幸福を目指し、市、市民及び事業者の協働により行われることを基本とする。
第3章 権利及び責務
(市民の権利及び責務)
第4条 市民は、まちづくりの主体として、自由かつ平等な立場でまちづくりに参加する権利を有する。
2 市民は、前条に定めるまちづくりの基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、市及び事業者とともにまちづくりを担う者としての自覚を持ち、協働のまちづくりの推進に努めるものとする。
3 市民は、まちづくりへの参加又は不参加を理由として、差別的な取扱いを受けることはない。
(子どもの権利)
第5条 子ども(20歳未満の市民をいう。以下同じ。)は、その年齢に応じて、まちづくりに参加する権利を有する。
2 子どもは、将来のまちづくりの主体として、まちづくりに関する教育を受ける権利を有する。
(事業者の責務)
第6条 事業者は、地域社会を構成する一員として、その役割を認識し、協働のまちづくりの推進に対する理解と協力に努めるものとする。
(市の責務)
第7条 市は、基本理念にのっとり、総合的かつ計画的な市政運営を効率的に行うよう努めなければならない。
2 市は、市民の自主的なまちづくり活動を促進し、協働のまちづくりを推進しなければならない。
3 市は、政策形成に市民の意見を広く反映させるため、重要な政策等の立案の過程において、
2
市民参加の機会の確保に努めなければならない。
(市長の責務)
第8条 市長は、市の代表者として、公正かつ誠実で、市民に開かれた市政運営に努めなければならない。
2 市長は、協働のまちづくりに対する市職員の理解が促進されるよう、意識啓発に努めなければならない。
(議会の責務)
第9条 議会は、市の意思決定機関として、公正かつ誠実で、市民に開かれた議会運営に努めなければならない。
2 議会は、協働のまちづくりの重要性を認識し、市政運営が市民の意思を反映して適切に行われるよう、調査及び監視を行わなければならない。
第4章 情報共有の原則
(情報の共有)
第10条 市、市民及び事業者は、協働のまちづくりに関して必要な情報の共有に努めるものとする。
(説明責任)
第11条 市は、政策等の立案に当たっては、その内容、必要性、妥当性等について市民及び事業者の理解を得るため、誠意をもって説明するよう努めなければならない。
(情報の公開及び提供)
第12条 市は、その保有する協働のまちづくりに関する情報を積極的に公開するとともに、分かりやすく提供するよう努めなければならない。
2 市は、前項の情報が正確かつ適切な内容であるよう管理しなければならない。
第5章 協働の手法
(パブリック・コメント制度)
第13条 市は、重要な政策等の立案に当たっては、事前に、その趣旨、内容その他必要な情報を公表し、市民及び事業者に意見を求め、これを考慮して政策等の決定を行う制度の整備及び充実に努めなければならない。
(政策提案制度)
第14条 市は、市民及び事業者のまちづくりに関する提案を受け、これを政策等に反映させる制度の整備及び充実に努めなければならない。
3
(附属機関等の委員の公募)
第15条 市は、附属機関等の委員を任命するときは、市民の多様な意見を反映させるため、委員の公募に努めなければならない。
(基本計画)
第16条 市は、基本計画(市の基本的な政策等の内容を定める各種の計画をいう。)の策定に当たっては、市民の主体的な意思に即して地域の特色が生かされるよう、市民参加の機会の確保に努めなければならない。
(市民投票)
第17条 市長は、市民生活に関する極めて重要な事項について、広く市民の意思を直接問う必要があると認める場合には、市民投票を実施することができる。
2 前項の場合において、市長は、市民の適切な判断に資するよう、投票に係る事案についての情報を提供しなければならない。
3 市長及び議会は、市民投票の結果を尊重しなければならない。
4 第1項の市民投票の実施に関し必要な事項は、その都度条例で定める。
第6章 協働の推進
(市民活動の推進)
第18条 市は、協働のまちづくりを推進するため、市民活動が促進されるように必要な措置を講ずるものとする。
2 市は、前項の措置を講ずるに当たっては、市民活動の自主性及び自立性を尊重し、総合的かつ計画的に行わなければならない。
3 市民は、市民活動に対する理解を深め、参加及び協力に努めるものとする。
(地域コミュニティ活動の推進)
第19条 市は、協働のまちづくりを推進するため、地域コミュニティ活動が促進されるように必要な措置を講ずるよう努めるものとする。
2 市民は、地域住民の一員であるという認識のもと、地域コミュニティ活動に対する理解を深め、参加及び協力に努めるものとする。
(地域コミュニティ自治の推進)
第20条 市及び市民は、地域に根ざしたまちづくりが市民が主体となって行われるよう、地域コミュニティと市との間で役割と責任を分担する地域コミュニティ自治の整備及び充実に努めるものとする。
(関係行政機関等との連携)
第21条 市は、協働のまちづくりを推進するため、国及び他の地方公共団体等との積極的な連携に努めるとともに、執行機関相互及びその内部組織の間の連携を図るものとする。
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第7章 評価制度
第22条 市は、行政運営が効果的かつ効率的に進められているかどうかを市民に公表するため、政策等に関する評価を行うものとする。
2 市は、協働のまちづくりの趣旨にのっとった行政運営が推進されるよう、協働のまちづくりに関する評価制度の整備及び充実に努めなければならない。
第8章 条例の位置付け
第23条 市は、政策等の立案及び条例、規則等の制定又は改廃に当たっては、この条例の趣旨を最大限に尊重しなければならない。
2 市民及び事業者は、まちづくりの推進に当たっては、この条例の趣旨を最大限に尊重しなければならない。
第9章 雑則
(条例の見直し)
第24条 市は、この条例について、社会情勢等の変化を踏まえ、必要な見直し等の措置を講ずるものとする。
(委任)
第25条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が定める。

附 則
この条例は、平成17年4月1日から施行する。