遊佐町まちづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 遊佐町 | 自治体コード | 06461 |
都道府県名 | 山形県 | 都道府県コード | 00006 |
人口(2015年国勢調査) | 13,032人 |
条例データ
制定年 | 2007年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | パブリックコメント 住民投票 地域協議会等 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 有 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
http://www.town.yuza.yamagata.jp/web_data/reiki_int/reiki_honbun/c442RG00000621.html |
条例本文
遊佐町まちづくり基本条例
平成19年6月1日
条例第12号
目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 まちづくりの基本原則(第3条―第5条)
第3章 町民の権利と責務(第6条・第7条)
第4章 町の役割と責務(第8条―第14条)
第5章 議会の役割と責務(第15条―第17条)
第6章 会議の公開と情報の共有(第18条―第21条)
第7章 参画と協働(第22条―第24条)
第8章 町民自治組織(第25条―第29条)
第9章 町民投票制度(第30条)
第10章 遊佐町まちづくり基本条例の改正(第31条)
附則
前文
遊佐町は、恵み多い鳥海山と日本海、そして月光川と日向川の清流にはぐくまれた創造性豊かな歴史と文化をもつ田園のまちとして発展してきました。
一方、厳しい自然や幾多の災害を克服し、公益と開拓の精神をもつて今日の繁栄を築いてきた先人たちの英知と努力を忘れてはなりません。
今、新たな分権型社会を構築していくにあたり、私たち町民は、遊佐町を愛し、豊かな自然と共生し、先人たちが積み重ねてきた歴史、文化を次の世代に引き継ぎ、お互いの幸せとまちの繁栄を築いていくため、さらなる町民主体の自治を進めていかなければなりません。
そのためには、町民自らがまちづくりに積極的に参画し、町民と町が情報を共有し、協働による元気のでるまちづくりを進めていくことが必要です。
ここに、私たちは、遊佐町のまちづくりを進めるための基本的な原則を定め、町民主役による自治を実現するために、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 遊佐町におけるまちづくりの基本的事項を定め、町民及び町のそれぞれの権利や責務を明確にし、遊佐町の自治の推進及び確立をめざすことを目的とする。
(用語の定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 町民 まちづくりの主体者であり、遊佐町に住み、働き、学び、活動する人及び町内の事業者をいう。
(2) 町 町長その他の執行機関及びその職員をいう。
(3) 議会 町議会及びその議員をいう。
(4) 参画 町の施策の企画立案から実施、評価に至る各段階において、町民が主体的に参加することをいう。
(5) 協働 町民及び町がそれぞれの果たすべき役割を認識し、相互に協力して行動し、まちづくりに取り組むことをいう。
(6) 情報の共有 町民及び町がまちづくりに関する情報を共有し、活用することをいう。
第2章 まちづくりの基本原則
(町民主体)
第3条 町民及び町は、町民主体のまちづくりを実現するため、互いの立場を尊重し、平等の認識のもとに、主体性と責任をもつて町民自治を推進する。
(情報の共有)
第4条 町民及び町は、町民自治に関する情報を共有し、まちづくりを推進する。
(参画と協働)
第5条 町は、町民主体のまちづくりのため、町民の意思を広く反映できるように、町民の参画を推進する。
2 町民及び町は、互いの理解のもとに、協働してまちづくりを推進する。
第3章 町民の権利と責務
(町民の権利)
第6条 町民は、まちづくりに関する情報を知る権利及びまちづくりに参画する権利を有する。
2 まちづくりにおいては、町民が平等な立場で、自由に参画できる権利を有する。
(町民の責務)
第7条 町民は、まちづくりの主体者であることを自覚するとともに、まちづくりへの参画が自治の実現につながることを認識し、発言と行動に責任を持ち、積極的なまちづくりへの参画に努めるものとする。
2 町民は、町民主体による自治の認識のもとに、積極的に地域課題の解決に取り組むものとする。
第4章 町の役割と責務
(参画の保障)
第8条 町は、すべての町民が、まちづくりに平等に参画できる権利を保障するものとする。
(情報の公開)
第9条 町は、町民との情報共有を推進するため、まちづくりに関する情報について、正確かつ迅速な公開に努めるものとする。
(個人情報の保護)
第10条 町は、個人の権利やプライバシーが侵害されないよう、個人情報の収集、利用、提供、管理等について必要な措置を講じなければならない。
(説明責任)
第11条 町は、町民の参画の各段階において、経過、内容及び効果等を明確にし、わかりやすく説明するものとする。
(地域担当職員の配置)
第12条 町は、地域課題の把握と解決のために、地域担当職員を配置する。
(組織機構の改善)
第13条 町は、町の行政のしくみをわかりやすいものとするとともに、少ない経費で効率的な行政運営が行われるよう、組織機構の改善に努めなければならない。
(職員の育成)
第14条 町は、多様な課題を的確に把握し、より自発的で柔軟な考え方でまちづくりを推進できる職員を育成するため、職員の意識改革及び研修会等の開催に努めなければならない。
第5章 議会の役割と責務
(議会の役割)
第15条 議会は、議員によつて構成された議決機関として、町の施策を中長期的な広い視野にたつて審議し、意思決定をしていくものとする。
2 議会は、町政運営を監視し、牽制する機能を十分に果たしていくものとする。
(議会の責務)
第16条 議会は、町政の審議・議決機関であることの責任を認識し、意思決定に臨むとともに、町政を点検し、その改善を求め、活動するものとする。
2 議会は、行政活動が常に民主的で、効率的に行われているかを調査・監視するとともに、町の政策水準の向上を図るため立法機能の強化に努めるものとする。
(議員の責務)
第17条 議員は、町民との意見交換を十分に行うことにより、町民との連携を深め、議会活動に関する情報を積極的に公開し、わかりやすく説明するものとする。
2 議員は、会議の内容等について、具体的に町民に周知して、町民の議会への関心を高めるように努めるものとする。
第6章 会議の公開と情報の共有
(会議公開の原則)
第18条 地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項に規定する執行機関の附属機関又はこれに類するもので実施機関が定めるもの(以下「審議会等」という。)の会議は公開とする。ただし、次の各号のいずれかに該当する場合は、会議の全部又は一部を公開しないことができる。
(1) 法令等の規定により公開しないとされている場合
(2) 遊佐町情報公開条例(平成10年条例第30号)第8条第2号から第7号までに規定する不開示情報が含まれる事項について審議、調査等を行う場合
(3) 会議を公開することにより、会議の公正かつ円滑な運営に著しい支障の生ずるおそれがあると審議会等が決定した場合
2 前項及び次項に規定する実施機関とは、遊佐町情報公開条例第2条第1号に規定する町長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び議会の各機関をいう。
3 会議の公開に関し必要な事項は、実施機関が別に定める。
(情報共有の意義)
第19条 情報の共有は、町からの一方的な情報提供ではなく、広く会議を公開し、相互の情報発信によるものとする。
(町民意見の反映)
第20条 町は、政策形成過程における町民の行政参画の機会を高めるため、広く町民の意見を聴取し、政策等に反映させるものとする。
2 町の基本的な計画や町民等の権利を規制するような条例等の策定に当たつては、その過程における案の段階から趣旨や内容を広く町民等に明らかにし、町民の意見及び情報(次項において「意見等」という。)の提出を受け付けるものとする。
3 寄せられた意見等に対し、町の考え方を公表するとともに、意見等を考慮して意思決定を行うものとする。
(情報共有の推進)
第21条 町は、次の各号に掲げる方法により、町民との情報共有を推進するものとする。
(1) 町が町民に情報をわかりやすく提供すること。
(2) 遊佐町情報公開条例に基づいた行政文書を公開すること。
(3) 町の施策に関する会議、審議会などを公開すること。
(4) 平成18年遊佐町告示第11号に規定する町民意見反映制度等により、町民の意見及び提言を町の施策に反映すること。
(5) まちづくり座談会、地区懇談会等をより多く開催し、情報交換の機会を増やすこと。
(6) その他、町民及び町の協議により必要と認められること。
第7章 参画と協働
(町民の参画)
第22条 町民は、町の施策の企画立案、実施及び評価の各段階に参画することができる。
(参画の方法)
第23条 町は、施策の企画立案の際、施策の方針や町民の参画の方法について明確に公表しなければならない。ただし、災害復旧等、緊急その他やむを得ない理由があるときは、この限りではない。
2 町は、施策の実施にあたり、すべての町民の参画が得られるように配慮し、町民の知恵と活力が反映されるよう努めなければならない。
3 町は、実施した施策についての効果を検討し、その検討結果を公表しなければならない。
4 町民は、町が実施している施策及び実施した施策について評価することができる。
(協働の推進)
第24条 町民は、町民主体の認識に立ち、町民相互の協力のもとに、町と協働してまちづくりを推進するものとする。
2 町は、町民及び自律的に活動する団体と協働して、まちづくり及び地域課題の解決にあたらなければならない。
第8章 町民自治組織
(町民自治組織の形成)
第25条 町民は、集落を基盤とした町民自治の基礎を成す自律的で自発的な町民自治組織(以下「自治組織」という。)を形成し、自治組織間における情報の共有に努めるものとする。
(自治組織の役割)
第26条 町民及び町は、自治組織が、町民相互のコミュニケーションを拡充し、相互扶助により地域課題を解決するという共通の認識のもとに、地域内分権を推進するものとする。
(自治組織との協働)
第27条 町は、自治組織と協働してまちづくりを推進するものとする。
(自治組織の育成)
第28条 町は、自治組織の自主性及び自律性を尊重して、町民の意思を反映する基礎的民主組織として、活動の育成に努めるものとする。
(地域自治組織)
第29条 町民及び町は、遊佐町まちづくりセンターの設置及び管理に関する条例(平成22年条例第19号)第2条で規定する各まちづくりセンターの地域にまちづくりを推進する組織(次項において「地域自治組織」という。)を設置し、自主的な町民自治の強化に努めるものとする。
2 町は、自主的な地域づくりや地域の自発的な協働活動を推進するため、地域自治組織に対して、地域活動交付金の交付を行うものとする。
(平22条例19・一部改正)
第9章 町民投票制度
(町民投票)
第30条 町は、町民の生活に影響をおよぼす重要な施策の決定及び変更について、町民の意思を直接的に確認する必要があると認めたときは、町民投票を実施することができる。
2 町民投票を実施する場合において、町は、町民投票の目的を事前に明らかにし、その投票結果を尊重しなければならない。
3 町民投票の実施に関する手続きその他必要な事項は、それぞれの案件に応じ、別に条例で定めなければならない。
第10章 遊佐町まちづくり基本条例の改正
(条例の検討及び見直し)
第31条 町は、この条例の施行後、5年を超えない期間ごとに、この条例に規定された事項が、遊佐町のまちづくりの方針と適合しているか、町民とともに検討しなければならない。
2 町は、前項の規定により検討した結果を十分に考慮し、必要と認めたときは条例を改正するなど、必要な措置を講じなければならない。
附 則
この条例は、平成19年9月1日から施行する。
附 則(平成22年12月13日条例第19号)抄
(施行期日)
1 この条例は、平成23年4月1日から施行する。