那珂市協働のまちづくり推進基本条例
自治体データ
自治体名 | 那珂市 | 自治体コード | 08226 |
都道府県名 | 茨城県 | 都道府県コード | 00008 |
人口(2015年国勢調査) | 53,502人 |
条例データ
制定年 | 2010年 |
条例類型 | 総合的な市民参加条例 |
明記された参加手法 | 審議会委員の市民公募 住民投票 |
参加権規定の有無 | 無 |
協働事業提案の有無 | 有 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
http://www1.g-reiki.net/naka/reiki_honbun/r089RG00000872.html |
条例本文
那珂市協働のまちづくり推進基本条例
平成22年3月25日
条例第14号
那珂市は、那珂川・久慈川両河川、白鳥の飛来する池や沼などの豊かな自然と、多くの歴史資産・伝統文化にはぐくまれ発展してきました。
私たち那珂市民は、先人が歴史を刻み積み重ね引き継いできたこのまちを、市民一人ひとりが自ら考え、行動することにより、将来を担うこどもたちが夢と希望を持って健やかに成長できるよう後世に引き継いでいかなければなりません。
この条例は、市民と市が、それぞれ社会に果たすべき役割を認識しながら、協働してまちづくりに取り組み、安全で安心して生活できる魅力あるまちを実現するために制定するものです。
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 まちづくりの基本原則(第4条―第6条)
第3章 各主体の役割(第7条―第12条)
第4章 協働の推進(第13条―第19条)
第5章 雑則(第20条―第22条)
附則
第1章 総則
(趣旨)
第1条 この条例は、市民と市、市民自治組織、市民活動団体及び事業者との協働のまちづくりを推進し、安全で安心して生活できる魅力あるまちを実現するために、その基本原則その他必要な事項を定めるものとする。
(条例の位置付け)
第2条 市は、他の条例、規則等によりまちづくりの制度を設ける場合においては、この条例に定める事項を最大限に尊重しなければならない。
(定義)
第3条 この条例において「市民」とは、市内に在住し、又は勤務し、若しくは通学する個人をいう。
2 この条例において「市民自治組織」とは、連帯感及び共同意識の形成が可能な一定の地域において、市民自らの意思により、地域の発展及び課題解決について考え行動する多様な組織をいう。
3 この条例において「市民活動団体」とは、市民の自発的な意思に基づき、自らの生活向上及び地域活性化を目的とした継続性の見込める活動を行っている団体をいい、その活動とは、次の各号のいずれにも該当するものとする。
(1) 市民の自主性・自発性に基づく活動であること。
(2) 営利を目的としない活動であること。
(3) 公益性のある活動であること。
(4) 市民に対して内容が開かれた活動であること。
(5) 宗教活動又は政治活動を目的とする活動でないこと。
4 この条例において「事業者」とは、市内に事務所又は事業所を有する法人又は個人をいう。
5 この条例において「協働」とは、市民と市、市民自治組織、市民活動団体及び事業者が、自己の果たすべき役割と責任を自覚し、それぞれの立場及び特性を認めた上で、相互の信頼関係に基づき、地域の課題解決に対等の関係で連携協力して取り組むことをいう。
第2章 まちづくりの基本原則
(基本原則)
第4条 市民と市は、信頼関係を構築し、市民福祉の向上及び地域の活性化を図るため、最良のパートナーとして協働のまちづくりを推進するものとする。
(情報共有の原則)
第5条 市は、まちづくりに関する情報を収集し、市民に提供することにより、市民との情報の共有に努めなければならない。
(説明責任)
第6条 市は、まちづくり全般に関して、事務事業等を単位として、予算、事業計画、事業内容、実施効果等を市民に明らかにし、説明しなければならない。
第3章 各主体の役割
(市民の役割)
第7条 市民は、自らがまちづくりの主体であることを認識し、自らできることを考え、行動する等まちづくりに進んで参加又は参画するよう努めなければならない。
2 市民は、市民自治組織に積極的に加入し、これを守り育てなければならない。
3 市民は、市民活動に関する理解を深め、その活動の促進及び協力に努めなければならない。
(市の役割)
第8条 市は、まちづくりの基本原則にのっとり、総合的かつ計画的な市政運営に努めなければならない。
2 市は、政策を形成するに当たって、市民の意見を広く反映させるため、市民参画の機会の確保に努めなければならない。
3 市は、公平かつ効率的に職務を執行するとともに、市民、市民自治組織、市民活動団体及び事業者と連携を強化し、協働のまちづくりを推進しなければならない。
(市民自治組織の役割)
第9条 市民自治組織は、地域内の市民の参加により、地域内の情報を収集・発信し、相互扶助の精神により地域の発展と課題解決に努めなければならない。
(市民活動団体の役割)
第10条 市民活動団体は、適正な団体運営を行うとともに、自らの責任のもと、市民活動を推進し、その活動を広く市民に理解されるよう努めなければならない。
2 市民活動団体は、まちづくりの主体としての役割を認識し、協働のまちづくりへの理解及び協力に努めなければならない。
(事業者の役割)
第11条 事業者は、地域社会の一員として、まちづくりの主体としての役割を認識し、協働のまちづくりへの理解及び協力に努めなければならない。
(議会の役割)
第12条 市議会は、協働のまちづくりの重要性を認識し、市民の信託に応えるため、市政運営が市民の意思を適切に反映し行われるよう、調査及び監視しなければならない。
第4章 協働の推進
(協働の推進)
第13条 市は、協働のまちづくりを推進するための仕組みを整備しなければならない。
2 市は、協働のまちづくりを推進するため、必要な情報収集及び提供、交流の支援並びに相談窓口の確保に努めなければならない。
3 市は、協働のまちづくりの推進に当たっては、市民の自主性・自発性に基づく活動の支援に努めなければならない。
(推進委員会)
第14条 市は、協働のまちづくりの推進について、市長の諮問に応じて、次に掲げる事項について調査及び審議をするため、那珂市協働のまちづくり推進委員会を置く。
(1) 協働のまちづくりを推進する施策及び事業に関すること。
(2) 市民活動団体の登録に関すること。
(3) 市民活動支援事業の選考に関すること。
(4) その他市長が必要と認めること。
(情報の公開)
第15条 市は、那珂市公文書の開示等に関する条例(平成5年那珂町条例第19号)に定めるところにより、市民の知る権利を保障し、市政に関する情報の公開に努めなければならない。
(個人情報の保護)
第16条 市は、那珂市個人情報保護条例(平成15年那珂町条例第23号)に定めるところにより、個人情報を適正に管理しなければならない。
(各種委員の公募)
第17条 市は、審議会等各種委員会の委員を、可能な限り市民からの公募により選任するよう努めなければならない。
(市民投票)
第18条 市長は、市民生活に極めて重要な影響を与える事項について、広く市民の意思を直接問う必要があると認めるときは、市民投票を実施することができる。
2 市民投票の実施に関し必要な事項は、その都度条例で別に定める。
3 市長及び議会は、市民投票の結果を尊重しなければならない。
(行政評価)
第19条 市は、協働のまちづくりについての進行管理を行うため、行政評価を行い、その結果を市民に公表しなければならない。
第5章 雑則
(他市町村、関係機関等との連携)
第20条 市は、協働のまちづくりを推進するため、国、県、他市町村、関係機関等との連携協力に努めなければならない。
(条例の見直し)
第21条 市は、この条例について、社会情勢等の変化を踏まえ、必要に応じ、見直しの措置を講じなければならない。
2 市は、この条例を見直すに当たっては、市民の意見を反映するための措置を講じなければならない。
(補則)
第22条 この条例に定めるもののほか、必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。