条例

四街道市市民参加条例

自治体データ

自治体名 四街道市 自治体コード 12228
都道府県名 千葉県 都道府県コード 00012
人口(2015年国勢調査) 93,576人

条例データ

条例本文

四街道市市民参加条例
平成19年3月28日
条例第5号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 市民参加手続(第6条―第12条)
第3章 市民提案手続(第13条)
第4章 市民参加の推進(第14条―第16条)
第5章 雑則(第17条)
附則
四街道市は、自然との共生を図りながら発展してきた首都圏の住宅都市であり、市民の定住意識が高く、地域の人材に恵まれた、人と人とがつながり合える緑豊かなまちです。
市は、このような四街道らしさに自信と喜びを持ち、その良さを生かしながら、子どもも大人も、障害のある人も外国籍の人もすべての人々が大切にされる暮らしやすいまちづくりを目指します。
より良いまちづくりの原点は、市民が主体的に市政に参加し、市民の持つ豊かな知識や経験と、なによりも生活実感に基づく考えや思いを市政に反映させながら、市民と市の機関が共に創り出していく関係を築くことにあります。
市では、これまでに様々な市民参加が行われてきましたが、市民参加をより確実なものとするためには、市民が地方自治の主役であることを市民と市の機関が共により一層認識を高めることが大切であるとともに、市民が市政の情報をいつでも知り得ることで、情報を共有しながら市政に参加できる確かな仕組みを定めることが必要です。
市は、暮らしやすいまちづくりを実現するための第一歩として、市政への参加を権利として保障する「四街道市市民参加条例」をここに制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、市民と市の機関とが情報を共有するとともに、行政活動に市民が参加するための基本的な事項を定めることにより、市民が、公共性及び公益性を踏まえた上で、行政活動に参加する権利を保障し、もって市民自治による暮らしやすいまちづくりを推進することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定め
るところによる。
(1) 市民 市内に住所を有する者をいう。
(2) 市民等 市民のほか、市内に事務所又は事業所を有する個人及び法人その他の団体、市内の事務所又は事業所に勤務する者、市内の学校に在学する者並びに行政活動に利害関係を有するものをいう。
(3) 市の機関 市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。
(4) 行政活動 地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第2条第2項に規定するところにより事務を処理するために市の機関が行う活動をいう。
(5) 市民参加 市民が、行政活動の企画立案から決定の過程、実施及び評価の各段階において、主体的に参加する公益的な活動をいう。
(6) 市民参加手続 市の機関が、行政活動に市民等の意見を反映させるために、行政活動の企画立案から決定の過程、実施及び評価の各段階において、市民等に意見を求める手続をいう。
(7) 市民提案手続 市民等が、その知識や経験を生かし、市をより良くするために、行政活動の企画立案から決定の過程、実施及び評価の各段階において、市の機関に政策等の提案(以下「市民提案」という。)を行う手続をいう。
(平22条例16・一部改正)
(基本理念)
第3条 市民参加は、市民が主体的に行政活動に参加し、多様な市民の意見をその活動に反映させることにより、一人一人の市民が大切にされる市民自治によるまちづくりの実現を図ることを基本理念として行われるものとする。
(市民の役割)
第4条 市民は、地域社会の一員として自らの発言と行動に責任を持ち、市民相互の自由な発言を尊重することで、民主的な市民参加を行うものとする。
(市の機関の役割)
第5条 市の機関は、市民が行政活動について自ら考え、参加することができるよう、市民が必要とする情報を積極的に提供するものとする。
2 市の機関は、市民に行政活動を分かりやすく説明するとともに、市民からの質問等に対して誠意をもって応答するものとする。
3 市の機関は、市民参加を推進するための十分な体制の整備を図るものとする。
第2章 市民参加手続
(市民参加手続の対象)
第6条 市民参加手続の対象となる行政活動は、次に掲げるものとする。
(1) 市の基本構想、基本計画その他市の基本的な事項を定める計画の策定又は変更
(2) 市の基本方針を定める条例の制定又は改廃
(3) 市民等に義務を課すこと又は市民等の権利を制限することを内容とする条例の制定又は改廃
(4) この条例に基づく規則(以下「規則」という。)で定める大規模な市の施設の設置に係る計画の策定又は変更
(5) 市民生活に重大な影響を及ぼす可能性のある制度の導入又は改廃
2 前項の規定にかかわらず、次の各号のいずれかに該当するものは、市民参加手続の対象としないことができる。
(1) 軽易なもの
(2) 緊急に行わなければならないもの
(3) 法令の規定により実施の基準が定められており、その基準に基づいて行うもの
(4) 市の機関内部の事務処理に関するもの
(5) 市税の賦課徴収その他金銭の徴収に関するもの
(6) その他前各号に準ずるもの
3 市の機関は、前項の規定により市民参加手続の対象としないことを決定したときは、これを公表するものとする。
4 市の機関は、第1項各号に掲げる行政活動以外の行政活動についても、市民参加手続の対象とすることができる。
(平22条例16・一部改正)
(市民参加手続の方法)
第7条 市民参加手続の方法は、次に掲げるとおりとする。
(1) 意見提出手続(市民等が、市の機関の求めに応じ、前条第1項各号に掲げる行政活動に係る計画、条例及び制度(以下「計画等」という。)の案に対する意見を市の機関に提出し、市の機関が、その意見の概要、意見に対する市の機関の考え方等を公表する一連の手続をいう。)
(2) 意見交換会手続(市民等と市の機関が、公開の場において、計画等について意見の交換を行い、市の機関が、その意見の概要、意見に対する市の機関の考え方等を公表する一連の手続をいう。)
(3) 審議会等手続(法第138条の4第3項に規定する附属機関及びこれに類するもの(以下「審議会等」という。)のうち、規則で定める審議会等が、市の機関の求めに応じ、計画等についての意見を市の機関に提出し、市の機関が、その意見の概要、意見に対する市の機関の考え方等を公表する一連の手続をいう。)
(4) 市民会議手続(特定の計画等について市民意見の方向性を見出すために市の機関が設置した市民等のみで構成し継続した議論を行う機関(以下「市民会議」という。)が、市の機関の求めに応じ、計画等についての意見を市の機関に提出し、市の機関が、その意見の概要、意見に対する市の機関の考え方等を公表する一連の手続をいう。)
(5) 前各号に掲げるもののほか、市の機関が適当と認める方法
(平22条例16・一部改正)
(市民参加手続の実施)
第8条 市の機関は、第6条第1項各号及び同条第4項に掲げる行政活動を行おうとするときは、意見提出手続を実施しなければならない。
2 市の機関は、第6条第1項各号及び同条第4項に掲げる行政活動を行おうとするときは、当該行政活動の性質、市民生活への影響、市民の要望その他の事項(以下「行政活動の性質等」という。)を考慮した上で、意見交換会手続を意見提出手続と併せて実施するよう努めるものとする。
3 市の機関は、第6条第1項各号及び同条第4項に掲げる行政活動を行おうとするときは、行政活動の性質等を考慮した上で、行政上特段の支障がある場合を除き、前条第3号又は第4号に掲げる方法のいずれかの市民参加手続を意見提出手続と併せて実施するものとする。
4 市の機関は、行政活動の性質等を考慮し、前3項の規定によるもののほか、前条各号に掲げる市民参加手続をより多く実施するよう努めるものとする。
5 市の機関は、前各項の規定により市民参加手続を実施するときは、行政活動の性質等を考慮した上で、適切な時期に行うものとする。
6 市の機関は、市民参加手続を実施するときは、市民等が参加しやすい環境づくりに十分配慮するものとする。
(平22条例16・一部改正)
(意見提出手続)
第9条 市の機関は、意見提出手続を実施しようとするときは、あらかじめ次に掲げる事項を公表するものとする。
(1) 計画等の案及び当該案に関する資料
(2) 意見の提出先、提出方法及び提出期間
(3) 第5項の規定による公表の予定時期
(4) 前3号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
2 前項第2号の意見の提出期間は、同項の規定により公表をした日から起算して30日以上の期間とし、意見の提出を求める計画等の内容に応じて適切に定めるものとす
る。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、その理由を公表した上で、30日未満とすることができる。
3 意見提出手続により意見を提出することができるものは、市民等とする。
4 意見提出手続による意見は、規則で定める事項を明らかにして、規則で定める方法により市の機関に提出するものとする。
5 市の機関は、提出された意見についての検討を終えたときは、速やかに次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、四街道市情報公開条例(平成9年条例第19号)第8条に規定する非公開情報(以下「非公開情報」という。)に該当すると認められるものを除く。
(1) 第1項第1号に掲げる事項
(2) 提出された意見の概要
(3) 提出された意見に対する市の機関の考え方
(4) 計画等の案を修正した場合はその内容
(5) 前各号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
(平22条例16・一部改正)
(意見交換会手続)
第10条 市の機関は、意見交換会手続を実施しようとするときは、あらかじめ次に掲げる事項を公表するものとする。
(1) 意見交換会の議題及び当該議題に関する資料
(2) 意見交換会を開催する日時及び場所
(3) 前2号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
2 前項の規定による公表は、意見交換会を開催する日の21日以上前に行うものとする。ただし、緊急その他やむを得ない理由があるときは、その理由を公表した上で、21日未満とすることができる。
3 意見交換会に出席することができるものは、市民等とする。ただし、市の機関が必要と認めたときは、当該計画等に関する知識又は経験を有する者その他必要と認める者を出席させることができる。
4 意見交換会に出席しようとするものは、規則で定める事項を明らかにするものとする。
5 市の機関は、意見交換会で聴取した意見についての検討を終えたときは、速やかに次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、非公開情報に該当すると認められるものを除く。
(1) 意見交換会に提示した計画等及び当該計画等に関する資料
(2) 聴取した意見の概要
(3) 聴取した意見に対する市の機関の考え方
(4) 前3号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
(平22条例16・一部改正)
(審議会等手続)
第11条 市の機関は、審議会等手続を実施しようとするときは、当該審議会等に対し、計画等又は当該計画等に関する資料を提示した上で、計画等についての意見を求めるものとする。
2 市の機関は、前項の規定による求めに応じて審議会等から提出された意見についての検討を終えたときは、速やかに次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、非公開情報に該当すると認められるものを除く。
(1) 審議会等に提示した計画等又は当該計画等に関する資料の概要
(2) 提出された意見の概要
(3) 提出された意見に対する市の機関の考え方
(4) 前3号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
3 審議会等手続として開催される審議会等の会議の公開については、別に定める。
(平22条例16・一部改正)
(市民会議手続)
第12条 市の機関は、市民会議手続を実施しようとするときは、当該市民会議に対し、計画等に関する市の基本的な考え方その他必要な事項及び当該計画等に関する資料を提示した上で、計画等についての意見を求めるものとする。
2 市民会議に参加する市民等の公募の基準及び方法、議論を行う期間その他市民会議の実施に必要な事項は、計画等の性質に応じ、市の機関が別に定めるものとする。
3 前項の場合において、市の機関は、市民会議における議論を円滑に進行し、又は計画等に対する意見の方向性を見出し、若しくは合意形成や相互理解に向け調整する等必要な支援を行うため、市の機関の職員、当該計画等に関する知識又は経験を有する者その他必要と認める者を出席させることができる。
4 市の機関は、第1項の規定による求めに応じて市民会議から提出された意見についての検討を終えたときは、速やかに次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、非公開情報に該当すると認められるものを除く。
(1) 市民会議に提示した計画等に関する市の基本的な考え方その他必要な事項及び当該計画等に関する資料の概要
(2) 提出された意見の概要
(3) 提出された意見に対する市の機関の考え方
(4) 前3号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
(平22条例16・一部改正)
第3章 市民提案手続
(市民提案手続)
第13条 市民等(中学校就学の始期に達するまでの者を除く。)は、規則で定めるところにより、その20人以上の者の連署をもって、その代表者から市の機関に対し、提案書を提出することにより、市民提案を行うことができる。
2 市の機関は、期間を限り、毎年度2回、市民提案を行う機会を設けるものとする。ただし、市の機関が必要と認めるときは、2回を超えてその機会を設けることができる。
3 市の機関は、第1項の規定により行われた市民提案を受理したときは、速やかに市民提案の概要を公表するものとする。ただし、非公開情報に該当すると認められるものを除く。
4 市の機関は、第1項の規定により行われた市民提案についての検討を行うときは、当該市民提案の代表者、連署した者その他当該関係者と協議するものとする。
5 市の機関は、第1項の規定により行われた市民提案についての検討を終えたときは、規則で定めるところにより、当該市民提案の代表者に通知するとともに、次に掲げる事項を公表するものとする。ただし、非公開情報に該当すると認められるものを除く。
(1) 市民提案の概要
(2) 検討の結果及びその理由
(3) 前2号に掲げるもののほか、市の機関が必要と認める事項
(平22条例16・一部改正)
第4章 市民参加の推進
(市民参加推進評価委員会)
第14条 この条例を適正に運用し、及び市民参加をより一層推進するため、法第138条の4第3項の規定により、四街道市市民参加推進評価委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、次に掲げる事項に関し、市の機関の諮問に応じ、調査し、審査し、及び答申し、又は市の機関に意見を述べる。
(1) この条例の運用状況に関すること。
(2) 市民参加手続の対象に関すること。
(3) 市民提案手続に基づく市民提案に関すること。
(4) この条例に対する市民意見に関すること。
(5) この条例の見直しに関すること。
(6) 前各号に掲げるもののほか、市民参加に関すること。
3 委員会は、委員8人以内をもって組織する。
4 委員は、次に掲げる者のうちから市長が委嘱する。
(1) 有識者 4人以内
(2) 公募による市民 4人以内
5 委員の任期は、2年とする。ただし、連続した3期を超えない範囲内において、再任を妨げない。
6 補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
7 委員会は、第2項各号に掲げる事項を処理するため必要があると認めるときは、関係者に必要な資料の提出を求め、又は委員会の会議に出席して説明することを求めることができる。
8 委員は、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
9 前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(平22条例16・一部改正)
(庁内における市民参加の推進体制)
第15条 この条例の適正かつ公正な執行並びに市民参加の円滑な推進及び活性化を図るため、市の機関の職員を委員として構成する四街道市市民参加推進本部(以下「推進本部」という。)を置く。
2 推進本部に関し必要な事項は、市長が別に定める。
(市民参加手続の実施予定等の公表)
第16条 市の機関は、市民参加手続の実施予定及び実施状況、市民提案手続の提案状況その他必要な事項を毎年度1回、公表するものとする。
第5章 雑則
(委任)
第17条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成19年4月1日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際、既に着手されている行政活動であって、時間的な制約その他正当な理由により市民参加手続を実施することが困難なものについては、第2章の規
定は、適用しないことができる。
(条例の見直し)
3 市の機関は、この条例が常に社会情勢及び市の市民参加の実態を的確に捉えた内容となるよう、施行後3年を超えない範囲内において見直しを行うものとする。
附 則(平成22年条例第16号)抄
(施行期日)
1 この条例は公布の日から施行する。
(経過措置)
2 この条例の施行の際、既に着手されている行政活動であって、時間的な制約その他正当な理由により改正後の四街道市市民参加条例(以下「新条例」という。)第2章の規定による市民参加手続を実施することが困難なものについては、なお従前の例による。
(四街道市行政手続条例の一部改正)
3 四街道市行政手続条例(平成9年条例第1号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
(条例の見直し)
4 市の機関は、新条例が常に社会情勢及び市の市民参加の実態を的確に捉えた内容となるよう、この条例の施行後3年を超えない範囲内において新条例の見直しを行うものとする。
――――――――――
〔次の条例は、未施行〕
○四街道市市民参加条例の一部を改正する条例(抄)
平成22年9月30日
条例第16号
第2条 四街道市市民参加条例の一部を次のように改正する。
第6条第1項に次の1号を加える。
(6) 四街道市行政手続条例(平成9年条例第1号)第2条第9号から第11号までに規定する審査基準、処分基準又は行政指導指針の制定又は改廃
第8条第2項及び第3項中「第6条第1項各号」を「第6条第1項各号(第6号を除く。)」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は公布の日から施行する。ただし、第2条の規定及び附則第3項の規定は、平成23年4月1日から施行する。