条例

鳴門市自治基本条例

自治体データ

自治体名 鳴門市 自治体コード 36202
都道府県名 徳島県 都道府県コード 36
人口(2015年国勢調査) 59122人

条例データ

条例本文

鳴門市自治基本条例

平成二十三年三月二十九日
条例第一号

目次

前文

第一章 総則(第一条―第四条)

第二章 まちづくりの主体

第一節 市民等(第五条―第九条)

第二節 議会・議員(第十条・第十一条)

第三節 行政(第十二条―第十四条)

第三章 まちづくりの原則

第一節 市民等の参画の原則(第十五条―第二十条)

第二節 情報共有の原則(第二十一条―第二十三条)

第三節 行政運営の原則(第二十四条―第二十八条)

第四章 雑則(第二十九条・第三十条)

附則

私たちのまち鳴門市は、渦潮に代表される雄壮で風光明媚な自然環境に恵まれ、その恵みを生かした農業や漁業、製塩業や化学工業などの産業を築くとともに、古くから本州と四国を結ぶ交通の要衝として栄えてきました。また、四国八十八ケ所霊場巡礼の出発点として、お遍路さんへのお接待にみられるように人情味あふれる土地柄であり、人との出会いや結びつきを大切にしながら、地域の伝統や文化を育んできました。

このような先人たちが大切に守り続けてきた豊かな資産を将来にしつかり引き継ぐとともに、自分たちのまちに一人ひとりが希望を持ち、このまちに生きることに誇りが持てる鳴門市を目指さなければなりません。

また、鳴門市を取り巻く社会環境が大きく変貌しつつあり、地球環境に配慮した循環型社会の創造、地域の課題の解決に向けた自治の推進、少子高齢社会への対応などに取り組んでいくことも求められています。

こうした背景のもと、私たち一人ひとりが、自らの役割や責務を自覚し、主体的に市政に参画するとともに、議会や行政の責務や特性を理解し、信頼し、また補完しあいながら、それぞれの持つ力を発揮して、まちづくりを進めていくことが必要です。

ここに私たちは、鳴門市の自治のあり方を明らかにし、市民等が主役のまちづくりを実現するため、この条例を定めます。

第一章 総則

(目的)

第一条 この条例は、鳴門市における自治のあり方や市民等及び市の役割等を明らかにするとともに、市政に関する基本的な事項を定めることにより、市民等の参画と協働を推進し、市民等が主役のまちづくりを実現することを目的とします。

(用語の定義)

第二条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。

一 市民 鳴門市の区域内(以下「市内」といいます。)に住む人をいいます。

二 事業者 市内において事業活動を行う個人及び法人その他の団体をいいます。

三 コミュニティ 市内において豊かな暮らしをつくることを目的として形成する多様なつながり、組織及び集団をいいます。

四 市民等 市民、市内で働く人及び学ぶ人、事業者並びにコミュニティのことをいいます。

五 行政 市長その他の執行機関をいいます。

六 市 議会及び行政をいいます。

七 参画 市の政策に関する計画、実施、評価及び見直しの過程に主体的に参加し、政策の決定に加わることをいいます。

八 協働 市民等及び市が、それぞれの役割や特性を理解するとともに、相互に尊重、また補完しあいながら、対等な立場で、それぞれの持つ力を発揮して課題の解決に向けて取り組むことをいいます。

九 まちづくり 市民等及び市が、まちをより良くしようとして行う活動のことをいいます。

(位置づけ)

第三条 この条例は、鳴門市におけるまちづくりの基本理念及び基本原則を定めた最高規範性を持つものであり、市民等及び市は、誠実にこれを守らなければなりません。

(基本原則)

第四条 市民等が主役のまちづくりを推進するにあたつての基本原則は、次に掲げるとおりとします。

一 市民等及び市は、協働してまちづくりを推進します。

二 市民等及び市は、それぞれの役割に応じ、主体的にまちづくりに取り組みます。

三 市民等及び市は、市政に関する情報を互いに共有します。

四 市民等及び市は、市民等の自治意識や市民自治の機運を育て広めていくよう努めます。

五 市民等及び市は、一人ひとりの人権を尊重します。

六 市は、市民等の市政参画の機会を保障し推進します。

第二章 まちづくりの主体

第一節 市民等

(市民等の権利)

第五条 市民等が有するまちづくりに参画するための権利は、次に掲げるとおりとします。

一 政策の形成、執行、評価及びその評価の反映(以下「政策形成等」といいます。)に参画する権利を有します。

二 市に意見、要望を表明し、又は提案する権利を有します。

三 市政に関する情報を知る権利を有します。

四 行政サービスの提供を受ける権利を有します。

2 市民等は、まちづくりへの参画又は不参画を理由として不利益な扱いを受けません。

(市民等の役割)

第六条 市民等は、まちづくりの主体であることを自覚し、互いに尊重しあうとともに、協働によるまちづくりの推進に努めます。

2 市民等は、政策形成等に参画するにあたつては、自らの行動及び発言に責任を持ち、前条に規定する権利の行使にあたつては、これを濫用してはなりません。

3 市民等は、行政サービスを受けるにあたり、応分の負担をしなければなりません。

(子どもの権利)

第七条 市及び市民等は、子どもの権利等を尊重するとともに、まちづくりへの参画の機会確保に努めます。

(事業者の役割)

第八条 事業者は、地域の環境に配慮し、安心して暮らせるまちづくりに努めるとともに、地域の活性化に寄与するよう努めます。

(コミュニティの役割)

第九条 コミュニティは、市民等相互の信頼にもとづき、相互に協力し、自主的に様々な課題の解決に向けて取り組み、まちづくりに努めます。

2 市民、市内で働く人及び学ぶ人並びに事業者は、コミュニティの担い手であることを認識し、これを守り育てるとともに、その活動に積極的に参画するよう努めます。

3 行政は、コミュニティの自主性、自律性を尊重し、その活動の多様性にも配慮しながら、推進支援及び連携を図るため、必要な施策を講じるよう努めます。

第二節 議会・議員

(議会の責務)

第十条 議会は、条例の制定改廃、予算、決算の認定等を議決しなければなりません。

2 議会は、市民の意思が市政に反映され、適正に市政運営が行われているかを監視し、けん制する権能を果たさなければなりません。

3 議会は、市民等に情報を公開し、開かれた議会運営に努めなければなりません。

(議員の責務)

第十一条 議員は、公正かつ誠実に市民の意見を市政に反映するよう努めます。

2 議員は、議会活動に関する情報等について説明責任を果たすよう努めなければなりません。

3 議員は、市政の課題に関する調査及び政策提言等を積極的に行うよう努めます。

第三節 行政

(市長の責務)

第十二条 市長は、この条例の趣旨にのつとり、公正かつ誠実に職務を遂行しなければなりません。

2 市長は、市民の目線に立つた市政運営に努めるとともに、市民等の意向を把握し的確な判断のもとで、効率的な市政運営を図らなければなりません。

3 市長は、市民等の自主的な活動を尊重するとともに、市民等との協働による施策、事業等の推進を図ります。

4 市長は、職員を指揮監督するとともに、その能力向上を図り効率的な組織運営に努めなければなりません。

(行政の責務)

第十三条 行政は、市民福祉や生活環境の向上、教育や文化、産業の振興に努めます。

2 行政は、この条例の趣旨にのつとり、市民等の市政への参画の機会を確保し、市民等と協働して、まちづくりを推進するよう努めます。

3 行政は、市民等の主体的なまちづくりを支援し、協働してまちづくりを進めます。

4 行政は、市政について、市民等にわかりやすく説明する責任を果たします。

(職員の責務)

第十四条 職員は、全体の奉仕者としての認識を持ち、公正、誠実かつ効率的にその職務を遂行しなければなりません。

2 職員は、職務の遂行にあたつては、法令及び条例等を守らなければなりません。

3 職員は、市民等との意思疎通を通じて信頼関係の構築に努めます。

4 職員は、積極的に地域の課題解決に向けて努めるとともに、職務の遂行に必要な知識や技術等の能力開発等、自己研さんに努めます。

第三章 まちづくりの原則

第一節 市民等の参画の原則

(市民等との協働)

第十五条 市民等及び市は、相互理解を深めるとともに信頼関係のもとに、協働してまちづくりを進めるよう努めます。

2 行政は、市民等との協働を進めるにあたり、市民等の自発的なまちづくりを支援するよう努めます。

(施策形成への参画)

第十六条 行政は、施策の計画段階から、実施、評価、見直しまでの過程において、市民等の参画を得るように努めなければなりません。

(政策提案)

第十七条 市民等は、より良いまちづくりを進めるために、行政に意見や提言を提出することができます。

2 行政は、市民等からのまちづくりに有用だと認められる意見や提言を、市政に反映するよう努めなければなりません。

(市民等の意見の聴取)

第十八条 行政は、市政の重要な政策等の策定にあたつては、広く市民等の意見を募り、その意見を市政に反映するよう努めなければなりません。

(審議会等の運営)

第十九条 行政は、審議会その他の附属機関及びこれに類するもの(以下「審議会等」といいます。)の委員を選任する場合には、公募による市民等を含めるよう努めます。

2 行政は、審議会等の会議の内容を公開するよう努めなければなりません。

(市民投票)

第二十条 議員及び市長の選挙権を有する者は、市政に関する重要事項について、その総数の五十分の一以上の者の連署をもつて、市長に対して市民投票の実施を請求することができます。

2 市長は、市民の意思を確認する必要があると認める事案につき、前項の適法な請求があつたときは、市民投票の実施に関し必要な事項を定めた条例を事案ごとに議会に提案しなければなりません。

3 市長は、前項に規定する条例について、議会において可決されたときは、市民投票を実施しなければなりません。

4 市長及び議会は、市民投票の結果を尊重しなければなりません。

第二節 情報共有の原則

(情報の公開及び共有)

第二十一条 市は、市政運営について、更なる公正の確保と透明性を図り、市民等の参画と協働による開かれた市政を実現するため、保有する情報を積極的に公開するとともに、市民等との情報の共有に努めなければなりません。

(行政の説明責任)

第二十二条 行政は、市政に関する質問、意見及び要望について、積極的に受け入れ、適切かつ誠実に説明責任を果たします。

2 行政は、市政に関する苦情、不服等について、迅速に対応し、その解決に努めます。

(個人情報の保護)

第二十三条 市は、個人の権利及び利益が侵害されることのないように、個人情報の保護を厳正に行うとともに、自己に係る個人情報の開示、訂正等を請求する市民等の権利に対して、適正な措置を講じなければなりません。

第三節 行政運営の原則

(総合計画)

第二十四条 行政は、市政の運営を図るための総合的な計画(以下「総合計画」といいます。)を策定し、計画的かつ効率的に市政を運営しなければなりません。

2 行政は、総合計画の内容を実現するため、適切な進行管理を行います。

3 行政は、総合計画を、必要に応じ見直します。

(行政評価)

第二十五条 行政は、効率的かつ効果的な市政運営を行うため、行政評価を実施します。

2 行政は、実施した行政評価の結果を公表しなければなりません。

3 行政は、行政評価の結果を市政運営に反映しなければなりません。

(組織体制)

第二十六条 行政は、事務及び事業の運営が効率的に行われるとともに、市民等にわかりやすい機能的な組織づくりを行い、効率的な行政運営と行政サービスの向上に努めなければなりません。

(財政運営)

第二十七条 行政は、財政の見直しを常に進めるとともに、効率的かつ効果的な財政運営を行うことにより、財政の健全化に努めなければなりません。

2 行政は、保有する財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する事項について、市民等にわかりやすく公表しなければなりません。

(国、県及び他の自治体との関係)

第二十八条 市は、国及び徳島県との適切な役割分担のもとで、連携し協力します。

2 市は、行政運営上の課題の解決と行政サービスの向上を図るため、他の自治体と相互に連携し協力するよう努めます。

第四章 雑則

(実効性の確保)

第二十九条 市は、この条例の趣旨が実現されるよう、制度の整備に努めなければなりません。

(条例の見直し)

第三十条 この条例を見直す必要が生じたときは、市民が参画する審議会等の意見を聞いたうえで見直しを行います。

附 則

この条例は、公布の日から起算して八月を超えない範囲内において規則で定める日から施行します。

(平成二三年規則第三三号で平成二三年一一月一日から施行)