条例

宮古市参画推進条例

自治体データ

自治体名 宮古市 自治体コード 03202
都道府県名 岩手県 都道府県コード 00003
人口(2015年国勢調査) 50,369人

条例データ

条例本文

○宮古市参画推進条例

平成20年6月27日条例第30号

(趣旨)
第1条 この条例は、宮古市自治基本条例(平成19年宮古市条例第21号。以下「自治基本条例」という。)第14条第4項の規定に基づき、参画に関する手続その他必要な事項について定めるものとする。
(用語の意義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) アンケート 市の執行機関が市民の意向を把握するために、調査項目を設定して一定期間内に市民から回答を求めることをいう。
(2) 審議会等 地方自治法(昭和22年法律第67号)第138条の4第3項に規定する附属機関及びこれに類するものをいう。
(3) パブリック・コメント 市の執行機関が作成した計画等の原案について、書面等により広く意見を求めることをいう。
(4) 市民説明会 市の執行機関が計画等についての説明を行い、これに対して市民及び市の執行機関が意見交換をすることをいう。
(5) ワークショップ 市民及び市の執行機関が、相互に議論することにより案を作り上げていくことをいう。
2 前項に規定するもののほか、この条例において使用する用語の意義は、自治基本条例において使用する用語の例による。
(基本原則)
第3条 参画は、市民の自主性が尊重されるとともに、すべての市民が参加し、関わることができるものとする。
2 参画は、市民、市議会及び市の執行機関が市政に関する情報を共有することにより行うものとする。
3 参画は、市民、市議会及び市の執行機関がまちづくりのパートナーとして、相互の役割と責任を理解し、尊重して行うものとする。
(市民の役割)
第4条 市民は、まちづくりの主体として、自らの発言と行動に責任を持って参画を行うよう努めるものとする。
2 市民は、市全体の利益を考慮して参画を行うよう努めるものとする。
(市議会の役割)
第5条 市議会は、市民の意思が市政に反映されているかどうかを監視するとともに、市の執行機関をけん制する機能を果たすものとする。
2 市議会は、市民に対して開かれた議会運営を行うとともに、政策提言の活動強化を図るよう努めるものとする。
(市の執行機関の役割)
第6条 市の執行機関は、市民に対し、参画の機会を設けるとともに、説明責任を果たさなければならない。
2 市の執行機関は、市民と情報を共有するため、市政に関する情報を、公平、的確かつ迅速に提供しなければならない。
(参画の対象)
第7条 自治基本条例第14条第3項に規定する重要な計画の策定、変更は、市の基本構想、総合計画その他基本的事項を定める計画の策定又は変更とする。
2 市の執行機関は、前項に規定するもののほか、次の事項について、事前に市民の意見表明その他参画の機会(以下「参画の機会等」という。)を確保しなければならない。
(1) 市民に義務を課し、又は権利を制限することを内容とする条例の制定又は改正
(2) 市民生活に大きな影響を及ぼす制度の導入又は変更
(3) 公共の用に供される重要な施設の建設計画の策定又は変更
(4) 前各号に掲げるもののほか、特に参画の機会等を確保することが必要と認められるもの
3 第1項及び前項各号の規定する事項のうち、次の各号のいずれかに該当するものについては、参画の機会等を確保しないことができる。
(1) 条例の改正又は計画の変更であって、その改正等の内容が軽微であるもの
(2) 緊急に実施しなければならないもの
(3) 法令の規定により実施の基準が定められており、その基準に基づき実施するもの
(4) 市の執行機関内部の事務処理に関するもの
(5) 市税(新規の目的税は除く。)の賦課徴収その他金銭の徴収に関するもの
4 市の執行機関は、前項第2号により参画の機会等を確保しなかった場合においては、速やかにその理由を公表しなければならない。
(参画の方法)
第8条 市の執行機関は、自治基本条例第14条第3項に規定する意見表明及び前条第2項に規定する参画の機会等(以下「意見表明」という。)を、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるところにより、確保しなければならない。
(1) 多くの者を対象とし、調査項目を設定して一定期間内に対象者から回答を得ることが必要であると認める場合 アンケート
(2) 専門的な知識及び経験に基づく審議、個人の知識及び経験に基づく自由な意見交換等が必要であると認める場合 審議会等の審議
(3) 事案に対する多様な意見を幅広く収集する必要があると認める場合 パブリック・コメント
(4) 事案の説明等を通して、複数の市民の意見を収集する必要があると認める場合 市民説明会
(5) 議論、共同作業等を通じて、複数の市民との一定の合意形成を図る必要があると認める場合 ワークショップ
2 市の執行機関は、前条第1項及び第2項各号に掲げる事項(以下「参画事項」という。)について、より多くの意見表明を求める必要がある場合は、前項各号に掲げるもの(以下「アンケート等」という。)を同時に実施することができる。
3 市の執行機関は、アンケート等を実施したときは、不開示情報を除き、速やかにその結果を公表しなければならない。
(政策提案等)
第9条 市民(市内で活動する事業所等の団体は、除く。)は、10人以上の連署をもって、その代表者から、参画事項について、市の執行機関に対して政策を提案することができる。ただし、法令の規定により提案の手続が定められている事項については、この限りでない。
2 市の執行機関は、前項本文の規定により提案された政策について検討し、検討した結果及びその理由を、不開示情報を除き公表するとともに、当該提案を行った代表者に通知しなければならない。
(アンケート等の公表)
第10条 市長は、アンケート等の実施予定及び実施状況を公表しなければならない。
(市民自治推進委員会)
第11条 自治基本条例第23条の規定に基づき、まちづくりの推進に関する事項について調査及び審議するため、宮古市市民自治推進委員会(以下「推進委員会」という。)を置く。
(組織)
第12条 推進委員会は、委員10人以内をもって組織する。
(委員等)
第13条 委員は優れた識見を有する者のうちから市長が任命する。
2 委員の任期は、2年とする。ただし、欠員が生じた場合における補欠委員の任期は、前任者の残任期間とする。
3 推進委員会に委員長及び副委員長1人を置き、委員の互選とする。
4 委員長は、会務を総理し、会議の議長となる。
5 副委員長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき又は委員長が欠けたときは、その職務を代理する。
(会議)
第14条 推進委員会は、市長が招集する。
2 推進委員会は、委員の半数以上が出席しなければ会議を開くことができない。
3 推進委員会の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。
(庶務)
第15条 推進委員会の庶務は、総務企画部において処理する。
(補則)
第16条 この条例の実施に関し必要な事項は、規則で定める。

附 則
この条例は、平成20年7月1日から施行する。