西会津町まちづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 西会津町 | 自治体コード | 07405 |
都道府県名 | 福島県 | 都道府県コード | 00007 |
人口(2015年国勢調査) | 5,770人 |
条例データ
制定年 | 2007年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | 委員公募 パブリックコメント 懇談会 住民投票 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://www.town.nishiaizu.fukushima.jp/soshiki/1/12.html |
条例本文
西会津町まちづくり基本条例
平成19年12月25日条例第10号
目次
はじめに
第1章 条例全体について(第1条―第3条)
第2章 基本原則(第4条―第8条)
第3章 町民(第9条・第10条)
第4章 議会(第11条・第12条)
第5章 行政(第13条―第15条)
第6章 まちづくりの目指すもの(第16条―第18条)
第7章 行政運営(第19条―第21条)
第8章 町民参加のしくみ(第22条―第26条)
第9章 情報共有のしくみ(第27条・第28条)
第10章 連携(第29条―第31条)
第11章 この条例の見直し(第32条)
附則
私たちが暮らす西会津町は,緑豊かで美しい自然に恵まれ,その中で特色ある伝統や文化,厚い人情が育まれてきました。この先人が築き上げ,発展させてきた西会津町をさらに住み良く,魅力ある町として次の世代に引き継ぐことが求められています。
このような中,町を取り巻く環境は大きく変化し,「自らのことは自らが責任をもつて判断し実行していく」地方分権の時代を迎えました。私たちは,この時代をしつかりとした足取りをもつて歩むため,平成16年9月に「西会津町自立宣言」を行い,町民と議会と行政の三者が一体となつた「協働によるまちづくり」を進めることにしました。
私たちは,今こそ一人ひとりが積極的にまちづくりに参加し,ともに助け合い,「すべてにやさしい健康のまち にしあいづ」を目指して,町民の英知を結集し,厳しくても力強く着実に前進していかなければなりません。
そのため,愛する郷土西会津のまちづくりについて,町民が主役となり,町民と議会と行政の三者が,互いに信頼を深め,それぞれが役割と責任を自覚し,「協働によるまちづくり」を進めていく基本的な考え方としくみを明らかにするため,ここに西会津町まちづくり基本条例を制定します。
第1章 条例全体について
(目的)
第1条 この条例は,西会津町を運営していく基本的な考え方としくみを定め,民主的で開かれた協働によるまちづくりを進めることを目的とします。
(用語の定義)
第2条 この条例で使われる用語の定義は,次のとおりとします。
(1) 住民 町内に住所を有する者をいいます。
(2) 町民 町内に居住する者,町内で働く者,町内で学ぶ者,町内で事業を営むもの及びその他町内で活動するものをいいます。
(3) 執行機関 町長,教育委員会,選挙管理委員会,監査委員,農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。
(4) 町 住民,町議会及び執行機関によつて構成される自治体をいいます。
(条例の位置付け)
第3条 この条例は,町の最も基本となる条例であり,町が他の条例等や計画を定めるときは,この条例の規定を最大限に尊重するものとします。
第2章 基本原則
(まちづくりの主役)
第4条 まちづくりの主役は,町民とします。
(町民参加)
第5条 まちづくりは,町民の参加・参画により進めるものとします。
(情報の共有)
第6条 町民,議会及び執行機関は,まちづくりについての情報を共有していくものとします。
2 町は,町が保有する個人情報を適切に管理し保護するものとします。
(協働)
第7条 町民,議会及び執行機関は,それぞれの役割を果たし,相互に補完・協力しながら,協働によるまちづくりを進めるものとします。
(男女共同参画)
第8条 町は,男女が互いの人権を尊重し,まちづくりに共同で参画していく社会を目指すものとします。
第3章 町民
(町民の権利)
第9条 町民は,次に掲げる権利を有するものとします。
(1) まちづくりに参加する権利
(2) 議会及び執行機関が持つ情報を知る権利
(3) 法令等に基づき行政サービスを受ける権利
(4) 安全に,安心して暮らせる権利
(町民の役割)
第10条 町民は,まちづくりに関心を持ち,積極的に参加するよう努めるものとします。
2 町民は,まちづくりの主役であることを自覚し,自らの発言と行動に責任を持つものとします。
3 町民は,行政サービスに対し,法令等に基づき適正な負担をするものとします。
4 町民は,地域での活動について,町民同士協力して進めるものとします。
第4章 議会
(議会の責務)
第11条 議会は,町民を代表して重要な意思決定を行う議決機関であるとともに,執行機関が適正に行政運営を行つているかについて調査・監視をする機関とします。
2 議会は,議会の公正な運営と活性化に努めるものとします。
3 議会は,議会で決定されたことや審議されていることをわかりやすく町民に伝えるよう努めるものとします。
(議員の責務)
第12条 議員は,町民の代表であることを自覚し,町民の意見集約に努めるものとします。
2 議員は,常に広い視野を持ち,活動に必要な知識の習得と積極的な政策立案に努めるものとします。
第5章 行政
(執行機関の責務)
第13条 執行機関は,効率的で効果的な事務事業の執行に努めるものとします。
2 執行機関は,積極的な情報の公開に努めるとともに,政策や財政の内容について町民にわかりやすく説明するものとします。
(町長の責務)
第14条 町長は,この条例を守り,民主的な自治の確立に努めるものとします。
2 町長は,町民との対話を重視し,合意形成を図りながら,総合計画等に基づき,誠実かつ公正な行政の執行に努めるものとします。
3 町長は,職員の能力向上に努めるものとします。
(職員の責務)
第15条 職員は,公共の福祉のため,誠実かつ公正な業務の遂行に努めるものとします。
2 職員は,常に広い視野を持ち,職務に必要な知識及び技術の習得に努めるものとします。
第6章 まちづくりの目指すもの
(こころ豊かな人を育むまちづくり)
第16条 町は,地域に受け継がれる伝統文化を大切にし,未来を担う心豊かな人づくりに努めるものとします。
(豊かで魅力あるまちづくり)
第17条 町は,資源を活かした産業の振興により,地域経済の活性化と魅力あるまちづくりに努めるものとします。
(人と自然にやさしいまちづくり)
第18条 町は,美しい自然環境を守り,町民が生きいきと健康に,安心して暮せるまちづくりに努めるものとします。
第7章 行政運営
(総合計画)
第19条 町は,まちづくりの最も基本となる計画として総合計画を定め,これに基づいてまちづくりを進めるものとします。
2 総合計画は,まちづくりの指針となる基本構想と,その構想に基づき策定される基本計画により構成し,基本構想は議会の議決を経て定めるものとします。
3 町は,個別の計画を定めるときは,総合計画の考え方に沿つて定めるものとします。
(財政)
第20条 町長は,将来を見据え,計画的な財政運営に努めるものとします。
2 町長は,わかりやすい財政状況の公表に努めるものとします。
3 町長は,効率的かつ効果的な予算編成と予算執行に努めるものとします。
(行政評価)
第21条 執行機関は,客観的な行政評価の制度を構築し,その運用に努めるものとします。
2 行政評価の方法については,執行機関がこの条例の趣旨を踏まえて別に定めるものとします。
第8章 町民参加のしくみ
(町民参加による検討組織の設置)
第22条 執行機関は,まちづくりへの町民参加を進めるため,次に掲げる事項を検討するときは,その都度町民参加による検討組織を設置するものとします。
(1) 総合計画の策定及び見直し
(2) その他重要な政策等
2 検討組織を設置するときは,委員の一部を町民から公募するものとします。
3 検討組織の具体的な運営方法は,執行機関がこの条例の趣旨を踏まえて,設置の都度定めるものとします。
(審議会等委員の公募)
第23条 執行機関は,附属機関である審議会等の委員を選ぶときは,法令で委員の資格が定められている場合や個人情報に関わる場合など公募が適当でない場合を除き,附属機関ごとに委員の一部を町民から公募するものとします。
(町民懇談会の開催)
第24条 執行機関は,総合計画やその他重要な政策等を定めるときは,広く町民の意見を聞くため,町民懇談会を開催できるものとします。
2 町民懇談会の開催方法については,その都度別に執行機関がこの条例の趣旨を踏まえて定めるものとします。
(意見公募)
第25条 執行機関は,総合計画やその他重要な政策等を定めるときは,決定する前に広く町民に意見を求める意見公募を実施することができるものとします。
2 意見公募の方法については,執行機関がこの条例の趣旨を踏まえて別に定めるものとします。
(住民投票)
第26条 町長は,町の重要事項について,住民の意思を確認するため,住民投票を実施することができるものとします。
2 住民投票は,投票の資格,投票の方法,投票の期日,投票結果の取扱い,その他必要な事項について,その事案ごとに議会の議決を経て,別に条例で定め実施するものとします。
第9章 情報共有のしくみ
(情報共有のしくみ)
第27条 町民,議会及び執行機関は,広報紙,ケーブルテレビ,対話などを通じ,まちづくりの情報を共有していくものとします。
(情報公開のしくみ)
第28条 議会及び執行機関は,情報の適切な管理に努め,簡便で迅速な情報公開制度の構築に努めるものとします。
2 情報公開制度については,別に条例で定めるものとします。
第10章 連携
(自治区等との連携)
第29条 町は,最も身近なまちづくりを担う組織である自治区等と密接に連携していくものとします。
(ボランティア等との連携)
第30条 町は,まちづくりの重要な担い手であるボランティア等と密接に連携していくものとします。
2 町は,特定非営利活動法人やその他まちづくりに関する団体等と密接に連携していくものとします。
(他地域との連携)
第31条 町は,他地域の団体や人々との連携及び交流を促進し,その取組みをまちづくりに活かすよう努めるものとします。
第11章 この条例の見直し
(この条例の見直し)
第32条 町は,この条例が町政運営に適切に活かされているか,または社会情勢の変化に合つているかを町民の参加により検討し,必要に応じて見直すものとします。
附 則
1 この条例は,平成20年4月1日から施行します。
2 この条例は,まちづくりの基本となる考え方やしくみを定めるものであることから,誰からも親しまれ,また理解しやすいものとするため,わかりやすい表現にしました。