愛南町住民参画推進条例
自治体データ
自治体名 | 愛南町 | 自治体コード | 38506 |
都道府県名 | 愛媛県 | 都道府県コード | 00038 |
人口(2015年国勢調査) | 19,601人 |
条例データ
制定年 | 2009年 |
条例類型 | 総合的な市民参加条例 |
明記された参加手法 | パブリックコメント アンケート 意見交換会 政策提案 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 有 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
http://www1.g-reiki.net/ainan/reiki_honbun/r035RG00000971.html |
条例本文
愛南町住民参画推進条例
平成21年12月10日
条例第21号
目次
第1章 総則(第1条―第5条)
第2章 住民参画推進制度
第1節 通則(第6条―第8条)
第2節 委員会等(第9条―第13条)
第3節 住民の意見表明制度(第14条―第17条)
第4節 住民の意見の把握(第18条―第20条)
第3章 雑則(第21条・第22条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、愛南町自治基本条例(平成19年愛南町条例第29号)に規定する「住民自治の原則」及び「分担と協力の原則」にのっとり、住民参画に関し必要な事項を定め、住民参画を推進するための制度を確立することにより、住民の意思を町政に適切に反映させ、もって住民自治の発展に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 住民 町内に在住し、在勤し、又は在学する個人をいう。
(2) 住民参画 住民が、町政の計画から実施、評価及び見直しに至るまでの各過程に主体的にかかわることによって、住民の意見を町政に適切に反映させることをいう。
(3) 町 町長(消防長を含む。)、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会の各実施機関をいう。
(4) 委員会等 地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第138条の4第3項に規定する委員会、審議会、審査会等の附属機関及びこれに類するものをいう。
(5) 住民の意見表明制度 次に掲げる一連の手続をいう。
ア 町が、施策及び事業(以下「施策等」という。)の案並びに当該案に関する資料を公表し、住民に意見を求める手続
イ 住民が、アに規定する町の求めに応じて施策等の案に対する意見を書面等により表明する手続
ウ 町が、イの規定による住民の意見を検討し、その検討結果を公表する手続
(6) 住民の意向調査 町が、施策等の形成過程の意思決定前に実施し、又は施策等の現状及び課題を把握するために実施する次に掲げる調査をいう。
ア 広く住民に対して実施するアンケート方式の調査
イ 公募により住民を登録し実施するモニター方式の調査
ウ 施策等の関係者に対して実施するヒアリング方式の調査
(7) 意見交換会 町が、住民と対話を通じて町政に関する意見を交換するため、任意に開催する集会をいう。
(基本原則)
第3条 住民参画の基本原則は、次のとおりとする。
(1) 住民参画は、住民と町のそれぞれが持つ情報をお互いが共有することにより行われること。
(2) 住民参画は、住民が等しく町政に参画できる機会が保障されることにより行われること。
(3) 住民参画は、住民の様々な意見が平等に取り扱われ、住民の意思として尊重されることにより行われること。
(住民の役割)
第4条 住民は、町が施策等に関し住民の意見を求める機会を活用するほか、広く町政に関し自発的に町に意見を述べることにより、町政への参画に努めるものとする。
2 住民は、前項の規定により町に意見を述べるときには、施策等が公益性を有することにかんがみ、特定の者の利益にならないよう町全体の利益を考慮しなければならない。
(町の役割)
第5条 町は、住民が町政に関し、高い関心を持ち、自発的に考えて町に意見を述べることができるよう、その機会の拡充を図り、住民参画を推進しなければならない。
2 町は、住民から意見を受けたときは、当該意見を検討するとともに、住民に対しその検討結果を速やかに公表し、又は回答するなどして、誠実かつ適切に対応するものとする。
第2章 住民参画推進制度
第1節 通則
(住民参画推進制度の実施)
第6条 町は、前条第1項の規定により住民参画を推進するための制度(以下「住民参画推進制度」という。)を実施するものとする。
2 住民参画推進制度は、次に掲げる手法によるものとし、1以上を選択するものとする。ただし、特に住民の関心が高いと思われる事案の場合にあっては、2以上を選択するものとする。
(1) 委員会等の設置
(2) 住民の意見表明制度の実施
(3) 住民の意向調査の実施
(4) 意見交換会の開催
(5) 政策等の提案の募集
(意見等の取扱い)
第7条 町は、住民参画推進制度の実施に係る意見等を公表するときは、個人情報等の不開示情報(愛南町情報公開条例(平成16年愛南町条例第13号)第7条各号に該当する情報をいう。以下同じ。)を除かなければならない。
(実施状況の公表)
第8条 町長は、毎年度、前年度における住民参画推進制度の実施状況を公表するものとする。
第2節 委員会等
(委員会等の設置)
第9条 町は、施策等に関して、住民及び専門的な識見を有する者(以下「住民等」という。)に調査、審議等のほか、意見を求める必要がある場合は、委員会等を設置するものとする。
2 町は、委員会等の設置に当たっては、原則として設置目的及び所掌事項が他の委員会等と重複せず、又は類似しないようにしなければならない。
(委員会等の構成)
第10条 町は、委員会等の委員に住民等を選任しようとするときは、委員会等が次の各号のいずれかに該当する場合を除き、委員会等の委員の2割以上を住民からの公募による委員とするよう努めるものとする。
(1) 法令、条例、規則(法第138条の4第2項に規定する規程を含む。)又は要綱の規定により委員の構成が定められている場合
(2) 高度な専門性を有する事案を審議する場合
(3) その他公募に適さないと認められる場合
2 町は、前項各号に掲げる場合により特定のものを委員に充てたときを除いて、次に定める事項に留意しなければならない。
(1) 委員の住所地及び年齢に偏りがないよう努めること。
(2) 委員会等の男女の構成比率は、それぞれ3割以上となるよう努めること。
(3) 委員の兼任は、3を超えないよう配慮すること。
(委員の氏名等の公表)
第11条 町は、委員会等の委員に住民等を選任したときは、当該委員会等の名称、委員の氏名等を公表するものとする。
2 町は、前項の規定にかかわらず、氏名の公表により私生活上の平穏が害されるおそれがあるなどの正当な理由がある場合に限り、当該委員の氏名を公表しないものとする。
(会議の公開)
第12条 町は、委員会等の会議(以下「会議」という。)について、不開示情報が当該会議に含まれるおそれがある場合その他公開しないことにつき正当な理由がある場合を除き、公開するものとする。
2 町は、会議を開催しようとするときは、会議を公開しない場合又は緊急に会議を開催する必要がある場合を除いて、事前に当該会議の開催日時、開催場所、議題等を公表しなければならない。
3 町は、会議を公開しない場合には、当該会議を公開しない理由を公表しなければならない。
(会議録の作成及び公表)
第13条 町は、会議を終えたときは、速やかに会議録を作成するとともに、それを公表しなければならない。ただし、会議を非公開とした場合は、会議録を公表しないものとする。
第3節 住民の意見表明制度
(住民の意見表明制度の実施)
第14条 町は、次に掲げる事項の案について住民の意見を幅広く収集するため、住民の意見表明制度を実施するものとする。
(1) 次に掲げる条例の制定又は改廃
ア 町の基本的な制度を定める条例
イ 住民の生活及び事業活動に大きな影響を及ぼす条例
ウ 住民に義務を課し、又は権利を制限する条例
(2) 町の基本的な方針を定める計画の策定又は改廃
(3) 規則(法第138条の4第2項に規定する規程を含む。)、審査基準(行政手続法(平成5年法律第88号)第2条第8号ロに規定する審査基準をいう。)、処分基準(同号ハに規定する処分基準をいう。)又は行政指導指針(同号ニに規定する行政指導指針をいう。)の制定又は改廃のうち住民の生活及び事業活動に大きな影響を及ぼすもの
(4) 前3号に掲げるもののほか、特に住民の意見表明制度を実施することが必要と認められるもの
(適用除外)
第15条 前条に規定する住民の意見表明制度の実施に当たり、次に掲げる事項の案は適用しない。
(1) 町税の賦課徴収その他金銭の徴収に関する事項(地方税法(昭和25年法律第226号)第5条第3項又は第7項の規定に基づき新たに税目を起こしたものを除く。)
(2) 法令に基づく事項で町に裁量の余地がないもの
(3) 法第74条第1項の規定による直接請求により、議会に付議する事項
(4) 緊急を要する事項
(5) 軽微な事項
(意見の表明方法等)
第16条 住民は、住民の意見表明制度において意見を表明しようとするときは、その記録性を確保できる範囲で、次の手段により行うものとする。
(1) 町が指定する場所への書面の持参
(2) 郵便又は民間事業者による信書の送達に関する法律(平成14年法律第99号)第2条第6項に規定する一般信書便事業者若しくは同条第9項に規定する特定信書便事業者による同条第2項に規定する信書便
(3) ファクシミリ
(4) 電子メール
(5) 前各号に掲げるもののほか、町が必要と認める手段
2 意見を表明する住民は、住所、氏名等を明らかにしなければならない。
3 意見の表明期間は、原則として30日以上とする。
4 前項の規定にかかわらず、町は、やむを得ない理由がある場合に限り、30日を下回る表明期間を定めることができる。
(意見の検討結果の公表)
第17条 町は、住民の意見表明制度における意見を検討し、それを終えたときは、次に掲げる事項を公表するものとする。
(1) 意見の内容
(2) 意見の検討結果及びその理由
第4節 住民の意見の把握
(住民の意向調査の実施等)
第18条 町は、施策等に関して住民の意向を把握する必要がある場合には、住民の意向調査を実施するものとする。
2 町は、住民の意向調査の実施に当たっては、その目的を明らかにするとともに、住民が当該意向調査について内容を適切に判断し回答できるよう必要な情報を提供するものとする。
3 町は、住民の意向調査を実施したときは、その実施結果を考慮し施策等に反映させるよう努めなければならない。
(意見交換会の開催等)
第19条 町は、施策等に関して直接住民の意見を聴く必要がある場合には、意見交換会を開催するものとし、その開催に当たっては、事前に開催日時、開催場所等を公表しなければならない。
2 町は、意見交換会を開催したときは、その開催結果の概要のほか、住民の意見に対する対応方針を公表しなければならない。
(政策等の提案の募集)
第20条 町は、特定の政策、施策等(以下「政策等」という。)に関して住民に当該政策等に関する情報を提供し提案を募集することができる。
2 町は、前項の募集により住民から政策等の提案を受けたときは、その提案内容のほか、当該提案に対する町の考え方を公表しなければならない。
第3章 雑則
(条例の見直し)
第21条 町は、住民参画がより一層推進されるよう、必要に応じてこの条例の見直しをするものとする。
(委任)
第22条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、平成22年4月1日から施行する。