条例

八頭町自治基本条例

自治体データ

自治体名 八頭町 自治体コード 31329
都道府県名 鳥取県 都道府県コード 31
人口(2015年国勢調査) 16990人

条例データ

条例本文

○八頭町自治基本条例
(平成24年12月26日条例第35号)
目次
第1章 総則(第1条-第4条)
第2章 まちづくりの基本原則
第1節 情報共有(第5条-第9条)
第2節 参画と協働(第10条・第11条)
第3章 町民とコミュニティ(第12条-第14条)
第4章 議会(第15条-第19条)
第5章 行政
第1節 行政の基本事項(第20条-第22条)
第2節 行政運営(第23条-第27条)
第6章 連携と交流(第28条・第29条)
第7章 住民投票(第30条)
第8章 まちづくり公約(第31条)
第9章 条例の位置付け(第32条)
第10章 条例の見直し(第33条)
附則

(前文)
 私たちのまち「八頭町(やずちょう」は、鳥取県の南東部に位置し、扇ノ山(おうぎのせん)などの緑豊かな山々や八東川(はっとうがわ)流域の清流に育まれた、美しい竹林や田園風景と町並みが一体となった自然あふれるまちです。
 弥生時代の竪穴式住居跡や歴史ある寺院、神社など数多くの文化遺産が残り、麒麟獅子舞をはじめとする多彩な伝統芸能が今もなお継承されています。
 また、稲作や果樹栽培などの農業が盛んで、自然豊かな風土の恩恵を受けながら、四季折々の魅力ある特産物を創出してきました。
 私たち八頭町民は、先人たちの英知や努力、情熱によって育まれたこの素晴らしいふるさとに感謝の気持ちを忘れず、守り育てながら、さらなる福祉の充実を進め、未来に向かって新しい文化や産業を創造していくことが大切です。 
 そして、お互いに人権を尊重し、誰もが「住んでよかった、暮らしてよかった」と誇りの持てるまちを実現し、八頭町を担う子ども達に引き継いでいかなければなりません。
 そのためには、「町民一人ひとりがまちづくりの主役である」ことを認識し、地域のことは地域で考え、責任をもって行うという考えに基づいて、町民と町が情報を共有しながら、町民が主体的にまちづくりに関わり、協働によるまちづくりを進めていくことが必要です。
 そこで、八頭町におけるまちづくりの基本理念や基本原理を明らかにし、参画と協働によるまちづくりの仕組みを制度として確立することで、「町民が主役のまちづくり」を実現するため、まちづくりの最高規範として、ここに八頭町自治基本条例を制定します。

 第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、八頭町におけるまちづくりの基本理念や基本原則、参画と協働の仕組み、町民の権利と役割、議会や行政の役割と責務、行政運営の原則等を定め、「町民が主役のまちづくり」を実現することを目的とします。
(基本理念)
第2条 町民と町は、お互いに情報を共有し、参画と協働によるまちづくりを行います。
(まちの目標)
第3条 町民と町は、お互いに人権を尊重し、誰もが「住んでよかった、暮らしてよかった」と誇りの持てるまちを目指し、次に掲げるまちづくりを進めます。
(1) 夢や生きがいを持ち、いつまでも安心して暮らせるまちづくり
(2) 豊かな心や思いやりを育み、地域を超え、世代を超えて、町民が助け合うまちづくり
(3) 人と人、人と文化がふれあうことで地域の活性化を図る、ふれあいの広がるまちづくり
(4) 自然環境を守り、循環型社会への対応を進めながら、豊かな自然を地域資源として活かす、自然と調和したまちづくり
(5) 先人たちが築いた文化や産業を礎(いしずえ)とし、地域の特性を活かしながら、さらなる産業の発展につなげる、活力と賑(にぎ)わいのあるまちづくり
(定義)
第4条 この条例における用語の定義は、次のとおりとします。
(1) 町民  町内に住み、町内で働き、学び、活動する人、町内で事業や活動を行う団体をいいます。
(2) 住民  町内に住所を有する人をいいます。
(3) コミュニティ  町民が豊かな地域社会づくりに自ら取り組むことを目的として形成する多様なつながり、組織、集団をいいます。
(4) 町  議会と執行機関をいいます。
(5) 執行機関  町長、教育委員会、農業委員会、選挙管理委員会、監査委員、固定資産評価審査委員会をいいます。
(6) まちづくり  よりよいまち、住みやすいまちをつくること、また、そのために行う公共的な事業や活動、取り組みをいいます。
(7) 参画  まちづくりの企画立案から実施、評価に至る各段階において、町民が主体的に参加することをいいます。
(8) 協働  町民と町が、それぞれの役割、責務を自覚し、協力してまちづくりに取り組むことをいいます。

 第2章 まちづくりの基本原則
第1節 情報共有
(情報共有の基本原則)
第5条 町民と町は、まちづくりに関する事項について、必要な情報を共有するよう努めます。
(情報公開)
第6条 町は、開かれたまちづくりを進めるため、町が保有する情報を町民に分かりやすく提供し、公開するよう努めます。
2 町は、町が保有する情報を統一した基準により管理し、保存します。
3 前2項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。
(説明責任)
第7条 町は、参画と協働によるまちづくりを進めるため、まちづくりに関する情報を町民に積極的に分かりやすく説明する責務を有します。
2 町は、まちづくりに関して町民から説明を求められた場合には、誠実に応答します。
(町民の意見等の取り扱い)
第8条 町は、町民の意見、要望、苦情等(以下「町民の意見等」といいます。)に対して、誠実、迅速に対処します。
2 町は、町民の意見等の対処の経過を記録し、適切に管理します。
3 前2項に関して必要な事項は、別に定めます。
(個人情報の保護)
第9条 町は、個人の権利、利益が侵害されることのないよう、個人情報の収集、利用、提供や管理等について、個人情報の保護に必要な措置を講じます。
2 前項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。

第2節 参画と協働
(参画機会の保障)
第10条 町は、まちづくりの基本的な事項を定める条例や計画等の企画立案から実施、評価に至る各段階において、広く町民が参画できる機会を保障します。
2 町は、広く町民に意見を求め、町民の意思をまちづくりに反映します。
3 町は、審議会等を設置する場合は、その委員の全部、または一部を公募により選任するよう努めなければなりません。
4 前3項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。
(協働の基本原則)
第11条 町民と町は、対等の立場に立ち、お互いを尊重し、協働によるまちづくりに取り組みます。
2 町は、協働によるまちづくりを進めるため、町民が自立して活動するための仕組みやルールを整備し、必要な支援を行います。
第3章 町民とコミュニティ
(町民の権利)
第12条 町民は、町の保有する情報について知る権利と、まちづくりに参画する権利を有します。
(町民の責務)
第13条 町民は、まちづくりの主役として、積極的にまちづくりに参画するよう努めます。
2 町民は、まちづくりに参画する場合、お互いに尊重、協力し合い、町と連携、協力するよう努めます。
(コミュニティ)
第14条 町は、地域の意思を反映し、豊かな地域社会づくりに自主的、自立的に取り組むコミュニティがまちづくりの推進に大きな役割を果たすことを認識し、その活動を最大限尊重します。
2 町は、協働によるまちづくりを進めるため、コミュニティの自主性、自立性を尊重し、その公益的、公共的な活動に対して、必要に応じて支援を行います。
3 コミュニティは、地域社会の担い手としてまちづくりに積極的に参加するよう努めます。
4 町民は、豊かな地域社会の実現のため、コミュニティの活動に積極的に取り組むよう努めます。

 第4章 議会
(議会の役割と責務)
第15条 議会は、有権者の直接選挙により選ばれた議員で構成する意思決定機関であり、議決すべき事項を審議し、合議制によって、町の意思を決定する役割を有します。
2 議会は、会議の公開など開かれた議会運営を行い、審議の過程や結果を議会広報で公表するなど、議会活動に関する情報を町民に分かりやすく説明する責務を有します。
(議会の権限)
第16条 議会は、条例の制定改廃、予算、決算の認定等を議決する権限を有します。
2 議会は、執行機関に対する調査や監査請求等の監視の権限を有します。
(議会の組織等)
第17条 議会の組織や議員の定数は、まちづくりにおける議会の役割を十分に考慮して定めます。
2 前項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。
(議会の運営等)
第18条 議会は、行政の調査、監視と積極的な政策形成を行うため、本会議のほか、必要な会議を設置します。
2 議会の会議は、原則公開とします。ただし、公開することが不適当と認められる場合は、その理由を公表して非公開とすることができます。
3 議会の会議は、自由な討議を基本とします。
4 議会は、よりよいまちづくりを進めるため、町民の意思や地域課題を的確に把握し、議会活動の充実に努めます。
5 議会は、積極的に政策の検討、調査等を行い、独自の政策立案や政策提言の強化に努めます。
6 議会は、参考人制度、公聴会制度を十分に活用し、専門的、政策的識見を議会の討論に反映させるよう努めます。
7 議長や委員長は、会議に出席した町長、職員等に、質問や意見を述べさせることができます。
8 前7項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。
(議員の責務)
第19条 議員は、町民の代表としての品位を保ち、町民全体の利益のために公正、誠実に活動する責務を有します。
2 議員は、町民の意思を的確に把握し、議会の審議等へ反映することによって議会活動の充実に努めるとともに、町民が議員活動を的確に評価できるよう、町民への情報の提供に努めます。
3 議員は、政策立案能力、立法能力や審議能力を高めるため、自己研鑚に努める責務を有します。

 第5章 行政
第1節 行政の基本事項
(行政の役割と責務)
第20条 執行機関は、法令等に基づく事務、条例、予算、その他の議会の議決に基づく事務を執行する役割を有します。
2 執行機関は、自らの判断と責任において、公平、公正、誠実、迅速、効率的に事務を執行する責務を有します。
3 執行機関は、町民との情報共有と町民の参画を進め、協働によるまちづくりを行う責務を有します。
(町長の責務)
第21条 町長は、まちの代表者として、法令等を遵守し、公正、誠実にまちづくりに関する事務を管理、執行する責務を有します。
2 町長は、総合的、効率的にまちづくりを行うため、地域の課題や町民の需要に的確に対応できる職員の育成、適正な指揮監督に努め、効率的、横断的な連携、調整のできる組織体制を整備する責務を有します。
3 町長は、町民の信託に応えるため、町民に対する政治責任を果たし、全力を挙げてまちづくりを進める責務を有します。
(職員の責務)
第22条 職員は、全体の奉仕者であることを自覚し、町民の視点に立ち、公正、適正に職務を遂行する責務を有します。
2 職員は、職務遂行に必要な知識の習得、能力の向上に努める責務を有します。

第2節 行政運営
(行政運営の基本原則)
第23条 執行機関は、効率的、効果的な施策、事業等の実施に努め、公平性、透明性を確保し、総合的で計画的な行政運営を行います。
(総合計画)
第24条 執行機関は、総合的、計画的にまちづくりを行うため、この条例の理念に基づき、基本的な構想とこれを具現化する計画(以下「総合計画」といいます。)を定めます。
2 執行機関が行う施策、事業等は、法令等の規定によるものや緊急を要するもののほかは、総合計画に根拠を置くものとします。
3 各分野における個別計画等は、総合計画との調整を図って策定するとともに、策定後においても総合計画との調整を図りながら進行管理に努めます。
(行政改革と行政評価)
第25条 執行機関は、行政運営における適正性や効率性を向上させるため、行政改革に関する計画を策定し、行政改革を進めます。
2 執行機関は、施策、事業等の改善を図るための行政評価を行い、町民に公表します。
3 前項に定める行政評価に関して必要な事項は、別に定めます。
(財政運営)
第26条 執行機関は、総合計画、行政改革に関する計画と行政評価を踏まえ、中長期的な財政計画を策定し、それに基づく予算の編成、執行を行うことにより、健全な財政運営を行います。
2 執行機関は、予算、決算など財政に関する状況を分かりやすく公表します。
(行政手続)
第27条 執行機関は、町民の権利、利益を保護するため、処分、行政指導や届出に関する手続きについて共通する事項を定め、公正性と透明性の確保に努めます。
2 前項に関して必要な事項は、別の条例等で定めます。

 第6章 連携と交流
(広域連携)
第28条 町は、他自治体との広域的な連携を積極的に進め、相互に協力して、効率的なまちづくりを行います。
(町外の人々との交流)
第29条 町民と町は、各分野におけるさまざまな取り組みを通じて、町外の人々との交流を図り、そこで得た経験や知恵、意見をまちづくりに活かします。
2 町民と町は、海外の自治体、市民活動団体等との交流を図り、相互理解の推進、共通する課題、平和、人権等の世界規模の諸問題への取り組みを行います。

 第7章 住民投票
(住民投票)
第30条 町議会議員、町長の選挙権を有する者は、町政全体に関する重要事項について、その総数の3分の1以上の者の連署をもって、その代表者から町長に対して住民投票の実施を請求することができます。
2 議会は、町政全体に関する重要事項について、議員の定数の12分の1以上の者の賛成を得て議員提案され、出席議員の過半数の賛成により可決されたときは、町長に対して住民投票の実施を請求することができます。
3 町長は、町政全体に関する重要事項について、自ら住民投票を発議することができます。
4 町長は、第1項、または第2項の規定による請求があったときは、住民投票を実施しなければなりません。
5 住民投票の投票権を有する者は、町議会議員、町長の選挙権を有する者とします。
6 町長と議会は、住民投票の結果を最大限尊重します。
7 住民投票の実施に関する手続その他必要な事項については、別の条例等で定めます。

 第8章 まちづくり公約
(町長立候補予定者のまちづくり公約)
第31条 町長選挙の立候補予定者は、有権者が政策を選択できるよう、選挙に当たり、まちづくりに関する自らの考えを示した公約(以下、「まちづくり公約」といいます。)を作成するよう努めなければなりません。
2 執行機関は、町長立候補予定者が、まちづくり公約を作成できるよう、その求めに応じて必要な情報提供に努めなければなりません。

 第9章 条例の位置付け
(まちづくりの最高規範)
第32条 この条例は、まちづくりに関する基本的な事項を定めた最高規範であり、町民と町は、この条例を誠実に遵守します。
2 町長は、この条例の趣旨を尊重し、他の条例、規則、計画等との整合性を図ります。
第10章 条例の見直し
(条例の見直し)
第33条 町は、この条例の施行の日から4年を超えない期間ごとに、この条例の内容について検討を行い、その結果に基づいて必要な見直しを行います。

 附 則
この条例は、平成25年1月1日から施行します。ただし、第30条の規定は、別に定める条例の施行の日から施行します。