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条例

甲斐市まちづくり基本条例

自治体データ

自治体名 甲斐市 自治体コード 19210
都道府県名 山梨県 都道府県コード 00019
人口(2015年国勢調査) 75,313人

条例データ

条例本文

○甲斐市まちづくり基本条例
平成25年9月14日
条例第19号

目次
前文
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 市民及び地域コミュニティの役割(第5条・第6条)
第3章 議会及び議員の役割(第7条・第8条)
第4章 市の役割(第9条―第11条)
第5章 市民参加及び協働の推進(第12条―第14条)
第6章 市政運営の基本方針(第15条―第23条)
第7章 連携及び交流の推進(第24条・第25条)
第8章 実効性の確保及び条例の見直し(第26条・第27条)
第9章 補則(第28条)
附則

私たちのまち甲斐市は、古くから様々な面で交流が盛んであった竜王町、敷島町、双葉町の合併により、平成16年9月1日に誕生しました。
私たちは、先人たちから引き継いだ地域の歴史、文化及び産業を継承し、さらなる発展と「緑と活力あふれる生活快適都市」の実現を目指し、ふるさとを愛し、誇りを持ち、子ども達の健やかな成長を願い、力を合わせて、誰もが未来への希望に満ちあふれた甲斐市を創造していく責任があります。
そのためには、市民一人ひとりがまちづくりの担い手であることを意識し、市民と市が必要な情報を共有しながら、互いの役割を理解し、信頼し、補完し合いながら、まちづくりを進めていくことが必要です。
「甲斐市民であることに誇りと責任をもって、新しい文化を創造し、平和で住みよいまちをつくる」という市民憲章の理解を深め、甲斐市のまちづくりのあり方を示す「甲斐市まちづくり基本条例」をここに制定します。

第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、本市におけるまちづくりの基本的なあり方や、まちづくりの担い手の役割を定めることにより、協働によるまちづくりの実現を図ることを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 市民 市内に居住する者、市内に通学又は通勤する者及び市内で事業又は活動を行う個人及び法人をいいます。
(2) 地域コミュニティ 自治会、NPO、ボランティア等、地域の連帯や暮らしの向上を目的に形成された人々の集まりをいいます。
(3) 議会 住民から選挙で選ばれた市議会議員によって構成される議決機関をいいます。
(4) 市 市長その他の執行機関をいいます。
(5) その他の執行機関 教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。
(6) 市民参加 市民が市の施策や計画の策定、実施及び評価等に主体的に関わることをいいます。
(7) 協働 市民、地域コミュニティ、議会及び市が互いに尊重し、役割や責任を分担し、対等の立場で連携し、協力することをいいます。
(条例の位置付け)
第3条 この条例は、本市のまちづくりを推進するための基本的指針を示すものであり、市民、地域コミュニティ、議会及び市は、この条例を最大限尊重するものとします。
(基本理念)
第4条 市民、地域コミュニティ、議会及び市は、市民参加と協働のまちづくりの推進を目指すものとします。

第2章 市民及び地域コミュニティの役割
(市民の役割)
第5条 市民は、市政や地域の課題を認識し、自らの発言と行動に責任を持ち、市民参加を基本にこれらを解決するよう努めるものとします。
(地域コミュニティの役割)
第6条 地域コミュニティは、地域社会の中で自ら考え行動し、活動の充実に努めるものとします。
2 市民は、地域コミュニティの役割を理解し、地域コミュニティへの参加及び協力に努めるものとします。
3 市は、地域コミュニティの自主性と自立性を尊重するとともに、積極的な活動が推進できるよう必要な助言、支援等を行うように努めるものとします。

第3章 議会及び議員の役割
(議会の役割)
第7条 議会は、議決機関として条例の制定改廃、予算決算等を審議し、市の意思を決定します。
2 議会は、市民の視点から市政運営の監視及び調査を行い、法令を遵守し、市民の意思を市政に反映するため、政策等の提言に努めるものとします。
3 議会は、開かれた議会運営を推進し、議会報告会等を通じ、市民に対して積極的な情報提供に努めるものとします。
(議員の役割)
第8条 議員は、市民の代表者として市民の意見を積極的に把握し、まちづくりに反映させるよう努めるものとします。

第4章 市の役割
(市長の役割)
第9条 市長は、市政の代表者として公正と透明性を保ち、総合的な市政運営を展開し、市民福祉の向上に努めるものとします。
2 市長は、社会情勢の変化に適切に対応し、市の財産等の有効活用を図りながら、長期的視野に立った効率的かつ効果的な市政運営を行うものとします。
3 市長は、市民との交流や対話の機会を設けて市民の意見を聴き、市政に反映させるよう努めるものとします。
4 市長は、職員を指揮監督し、その能力向上を図り、簡素で効率的な組織運営に努めるものとします。
(その他の執行機関の役割)
第10条 その他の執行機関は、市民の立場に立って施策を実施し、市民の持つ意欲や知識をまちづくりに活かすよう努めるものとします。
(職員の役割)
第11条 職員は、法令を遵守し、誠実で効率的な職務の遂行に努め、積極的にまちづくりを推進するものとします。
2 職員は、職務の遂行、行政課題及び市民の意見や要望に適切に対応するため、必要な知識と技能の向上に努めるものとします。
3 職員は、市民との協働を通じて、相互の信頼関係の構築に努めるものとします。

第5章 市民参加及び協働の推進
(市民参加の推進)
第12条 市は、市民参加を推進するため、次に掲げる方法を活用するものとします。
(1) 審議会等の委員の公募
(2) 会議及び会議録の公開
(3) 対話集会及び意見交換会の開催
(4) 各種アンケート調査の実施
(5) パブリックコメントの実施
(6) ワークショップ(市民参加型まちづくりの合意形成の手法)の開催
(7) その他適切な方法
(協働の推進)
第13条 市民、地域コミュニティ、議会及び市は、地域の公共的課題を解決していくため、互いの理解と協力のもと、協働を推進するものとします。
2 市は、協働を推進するための制度等を整備し、その推進に努めるものとします。
(住民投票)
第14条 市は、市民生活に関わる極めて重要な事項について、市民に直接その意見を問う必要があると認める場合は、住民投票を実施することができるものとします。
2 市は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。
3 住民投票に関し必要な事項は、事案ごとに議会の議決を経て条例で定めるものとします。

第6章 市政運営の基本方針
(まちづくりの方針策定)
第15条 市は、市政推進の取組を示したまちづくりの方針となる基本構想を議会の議決を経て策定し、計画的かつ効率的な市政運営を行うものとします。
2 市は、まちづくりの方針実現のため、事務事業の適切な進行管理を行うものとします。
3 市は、必要に応じてまちづくりの方針の内容を見直すものとします。
(情報の公開及び共有)
第16条 市は、市政運営に当たり、保有する情報を適切に公開し、市民との情報の共有に努めるものとします。
(説明責任)
第17条 市は、市民からの市政に関する質問、意見及び要望に対し、適切かつ誠実に対応し、説明責任を果たすものとします。
2 市は、市政に関する苦情や不服等について、公正で平等な立場により迅速かつ確実に対応し、その解決に努めるものとします。
(個人情報の保護)
第18条 市は、保有する個人情報を適正に管理し、個人の権利や利益が侵害されることのないよう努めるものとします。
2 市は、市民から自己の個人情報の開示、訂正等の請求があったときは、適正な措置を講ずるものとします。
(財政運営)
第19条 市は、まちづくりの方針及び財政計画等を踏まえ、効率的かつ効果的な予算を編成及び執行し、財政の健全化に努めるものとします。
2 市は、保有する財産、地方債等の現在高その他市の財政に関する事柄について、市民にわかりやすく公表するものとします。
(政策法務)
第20条 市は、市民の要望や地域課題に対応するため、主体的に法令等を解釈及び運用し、条例、規則等の制定改廃により、政策の実現に努めるものとします。
(行政手続)
第21条 市は、市民の権利や利益を保護するため、市が行う処分、行政指導、届出等に関する手続を定め、その適正化を図るものとします。
(行政評価)
第22条 市は、効率的かつ効果的な行財政運営を図るため、客観的手法による行政評価を行うものとします。
2 市は、行政評価の結果を市民に公表し、諸施策に反映するよう努めるものとします。
(危機管理)
第23条 市は、市民の生命、財産や暮らしの安全を確保し、緊急時に的確に対応するための危機管理体制を確立するものとします。
2 市は、総合的かつ機能的な危機管理体制を確立するため、市民、地域コミュニティ等との協力及び連携を図り、相互支援に努めるものとします。

第7章 連携及び交流の推進
(国、県及び他の市町村との連携)
第24条 市は、国や県と相互に連携協力し、市民福祉向上のため必要に応じて政策や制度に関する提案を行うよう努めるものとします。
2 市は、市民の利便性の向上や広域的な課題を解決するため、関係市町村との連携及び協力に努めるものとします。
(交流の推進)
第25条 市民及び市は、国内外の都市や人々、外国籍市民との交流及び連携を通じて、相互の理解を深めるものとします。
2 市民及び市は、交流及び連携の成果をまちづくりに活かすものとします。

第8章 実効性の確保及び条例の見直し
(実効性の確保)
第26条 市は、この条例の目的が達成されるよう関連する制度の整備に努めるものとします。
2 市は、この条例に基づき行われた市民参加及び協働の取組の検証を行い、公表するものとします。
(条例の見直し)
第27条 市は、社会情勢の変化やその他の事情に対応するため、必要に応じこの条例を見直すものとします。

第9章 補則
(その他)
第28条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定めるものとします。

附 則
この条例は、平成25年10月1日から施行します。