野々市市まちづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 野々市市 | 自治体コード | 17212 |
都道府県名 | 石川県 | 都道府県コード | 00017 |
人口(2015年国勢調査) | 57,238人 |
条例データ
制定年 | 2014年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | パブリックコメント 審議会委員の市民公募 |
参加権規定の有無 | 無 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://ops-jg.d1-law.com/opensearch/SrJbF01/init?jctcd=8A80544991&houcd=H426901010037&no=1&totalCount=2&jbnJiten=5030317 |
条例本文
○野々市市まちづくり基本条例
平成26年12月22日
条例第37号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第4条)
第2章 まちづくりの担い手の役割と責務(第5条―第7条)
第3章 市民による自発的なまちづくり(第8条―第11条)
第4章 まちづくりのための情報共有(第12条―第14条)
第5章 市政への関わり(第15条・第16条)
第6章 条例の推進(第17条―第20条)
附則
私たちのまち野々市市は、白山と手取川の豊かな恵みのもと、絶えることなく人々の営みが続いてきました。平安時代には、富樫氏がその居館を置いたことにより、加賀の政治、経済、文化の中心として栄えてきました。
人々の生活の中心には、古くから続いてきた伝統や文化が今も息づいています。その一方で、都市化により住宅や大型商業施設が立ち並び、幼稚園から大学までの教育機関が整っていることなどから、暮らしやすいまちとして発展し、人口も増加しました。
先人から受け継いだ伝統や文化を大切にしながら、未来に向けて新たなまちづくりを行い、次の世代にしっかりと受け継いでいくことは、私たちの大きな使命です。そのためには、市民一人ひとりがお互いに協力し合い、みんなが当事者となってまちづくりを進めていかなければなりません。
私たちは、この地に対する愛情を育み、豊かで住みよい野々市市を実現するための仕組みを作り、みんなが幸せを実感できるまちとなるよう、ここに野々市市まちづくり基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、野々市市におけるまちづくりの基本的な事項を確認し、まちづくりの担い手である市民、議会及び行政それぞれの役割及び責務を明らかにするとともに、協働によるまちづくりを推進することを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 市民 市内に居住している者及び市内に通勤し、又は通学している者並びに市内に事務所又は事業所を有する法人その他の団体をいいます。
(2) 議会 住民の直接選挙で選ばれた議員で構成される本市の議事機関をいいます。
(3) 行政 市長その他の執行機関をいいます。
(4) まちづくり 安全、安心で快適に暮らすことのできる地域社会をつくるための、あらゆる活動をいいます。
(5) 市政 まちづくりのうち議会及び行政が担うものをいいます。
(6) 協働 市民、議会及び行政が、住みよいまちづくりのためにそれぞれの役割と責務を果たし、相乗効果を上げながら、対等な立場で連携し、協力して取り組むことをいいます。
(7) 地域活動 一定の区域内の市民の地縁に基づいて行われる、その区域内のまちづくりにつながる活動をいいます。
(8) 市民活動 特定の分野に対する市民の関心又は問題意識に基づいて自発的に行われる、まちづくりにつながる活動をいいます。
(条例の位置付け)
第3条 議会及び行政は、他の条例、規則等の制定改廃に当たっては、この条例の趣旨を尊重します。
2 行政は、まちづくりを推進するために、総合的な計画を策定するものとし、この計画の策定、運用及び見直しに当たっては、この条例の趣旨に基づいて行います。
(まちづくりの基本理念)
第4条 本市におけるまちづくりは、市民、議会及び行政がそれぞれの役割と責務に基づき協働により推進し、幸せを実感できる地域社会を実現することを基本理念とします。
第2章 まちづくりの担い手の役割と責務
(市民の役割と責務)
第5条 市民は、互いの多様な価値観や意見を認め合い、責任感を持ってまちづくりに取り組むよう努めます。
2 市民は、互いに助け合い、地域社会における連帯意識を深めながら、地域の課題を自ら解決していくよう努めます。
3 市民は、地域社会の一員として積極的に行動し、まちづくりに伴う負担を必要に応じて分担します。
(議会の役割と責務)
第6条 議会は、市民の意思を市政に反映させるよう努めます。
2 議会は、行政に対する監視機能としての役割を果たします。
3 議会は、本市の意思決定の内容及び過程並びに市政の課題を分かりやすく説明するとともに、開かれた議会の運営を行います。
4 議員は、積極的にまちづくりの課題及び市民の意見を把握するとともに、公正かつ誠実に職務を行います。
(行政の役割と責務)
第7条 行政は、その権限及び責務において、公正かつ誠実に職務を行います。
2 行政は、市政に関する方針を広く市民に明らかにします。
3 行政は、広く市民の意見を聴いてまちづくりを行うとともに、市民に対して説明責任を果たします。
第3章 市民による自発的なまちづくり
(地域活動)
第8条 市民は、地域における良好な生活の維持及び向上のため、町内会その他これに類する団体が行う地域活動へ参加し、まちづくりに積極的に取り組むよう努めます。
2 行政は、地域活動を行う市民に対して適切な支援を行います。
(市民活動)
第9条 市民は、より魅力的で活力のある地域社会をつくるため、特定非営利活動法人その他これに類する団体が行う市民活動へ参加し、まちづくりに積極的に取り組むよう努めます。
2 行政は、市民活動を行う市民に対して適切な支援を行います。
(相互の連携)
第10条 地域活動及び市民活動を行う市民は、互いの連携及び交流の促進に努め、まちづくりに取り組みます。
(人材育成)
第11条 市民、議会及び行政は、地域、学校及び職場など様々な場所において、市民のまちづくりに関する学習の機会の確保に努め、まちづくりの担い手の発掘及び育成に努めます。
2 市民、議会及び行政は、次世代のまちづくりの担い手である子どもが、ふるさととまちづくりについて学び、まちづくりに参加する機会を提供するよう努めます。
第4章 まちづくりのための情報共有
(情報の公開)
第12条 議会及び行政は、公正で開かれた市政の実現を図るため、それぞれが持つまちづくりに関する情報を積極的に公開し、市民と共有します。
2 市民は、自らが行っているまちづくりの情報を発信し、市民、議会及び行政と共有できるように努めます。
(情報の収集及び活用)
第13条 議会及び行政は、まちづくりに関する情報を正確かつ適正に収集し、分かりやすく市民に提供するとともに、市民と情報を共有するための仕組みを整えます。
2 市民は、前項の情報を積極的に収集し、まちづくりの取組に活用します。
(個人情報の保護)
第14条 議会及び行政は、市政に関する情報を提供する際には、別に条例で定めるところにより、個人情報を保護します。
第5章 市政への関わり
(市政への参加)
第15条 市民は、地域の課題を把握するとともに、積極的に市政の運営に参加し、その課題を解決していくよう努めます。
2 行政は、政策の立案又は市政運営の様々な過程において、広く市民が参加できる機会を提供し、協働によるまちづくりの推進に努めます。
3 行政は、市政に関して、審議又は調整を行うために設置する機関の委員の選任に当たっては、公募その他の方法により、広く公正に市民が参加できるよう努めます。
(意見の募集)
第16条 行政は、市政に関する重要な事項について、別に定めるところにより、広く市民から意見、提案等を求めます。
第6章 条例の推進
(まちづくりの実践)
第17条 市民、議会及び行政は、この条例を遵守し、協働によるまちづくりの具体的な実践に努めます。
(取組の公表)
第18条 行政は、この条例の趣旨に基づいて行われた、まちづくりを推進する取組の実施状況について調査し、定期的に公表します。
(推進委員会)
第19条 市長は、この条例の実効性を確保するため、この条例に関することを諮問する機関として、野々市市まちづくり基本条例推進委員会(以下「委員会」といいます。)を置きます。
2 前項の委員会の組織及び運営に関して必要な事項は、市長が別に定めます。
(条例の検証及び見直し)
第20条 市長は、まちづくりの発展又は成熟の状況、社会情勢及び前条の委員会の意見を勘案し、適切な時期にこの条例を検証し、その結果に基づき、必要な見直しを行います。
附 則
この条例は、平成27年4月1日から施行します。