宮田村むらづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 宮田村 | 自治体コード | 20388 |
都道府県名 | 長野県 | 都道府県コード | 00020 |
人口(2015年国勢調査) | 8,569人 |
条例データ
制定年 | 2015年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | |
参加権規定の有無 | 無 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 有 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://www.vill.miyada.nagano.jp/government/pages/root/10480-015/10480-106 |
条例本文
○宮田村むらづくり基本条例
平成27年12月21日
条例第28号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 村民(第4条―第7条)
第3章 議会(第8条―第11条)
第4章 行政(第12条―第14条)
第5章 行政運営(第15条―第22条)
第6章 協働によるむらづくり(第23条―第32条)
第7章 他の主体との連携及び協力(第33条―第35条)
第8章 危機管理(第36条)
第9章 住民参加(第37条)
第10章 補則(第38条―第39条)
前文
中央アルプス駒ヶ岳に抱かれ、東に南アルプスを望む私たちの宮田村は、豊かな自然に恵まれた概ね半径2キロメートルの中で暮らし、村民同士のつながりが深く、顔の見えるコンパクトな村として発展してきました。
これからも、伝統を守りながら進取の気質を大切にし、村民一人ひとりがそれぞれの立場で積極的にむらづくりに参加していくことが必要です。そして、次代を担う子どもたちを「うちの子、よその子、みやだの子」の想いをもって育て、誰もが住みたい、住み続けたいと思える自律の宮田村を将来に引き継いでいかなければなりません。
この条例の制定に当たっては、村民、議会、行政それぞれが対等な立場で、むらづくりに対する想いを出し合い、宮田村の将来あるべき姿を求め、議論をつくしてきました。
宮田村の将来像である「豊かな人文・住みよい宮田」を目指し、村民みんなが主役の笑顔あふれるむらづくりを基本理念として進めるために、村民、議会及び行政の役割等を定めた宮田村むらづくり基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、宮田村のむらづくりにおける村民、議会及び行政の基本的な役割等を定めることにより、住みよい宮田村の実現を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) むらづくり 住みよい宮田村を実現するために行われる全ての取組をいう。
(2) 行政 村長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。
(3) 事業者 村内において、事業活動を行う者をいう。
(4) 協働 村民、議会及び行政が、自主性を尊重し対等な立場で相互に補完し、協力することをいう。
(5) 地域自治 地域において、村民が自らの責任のもと主体的にむらづくりを行うことをいう。
(むらづくりの基本原則)
第3条 村民、議会及び行政は、前文に掲げる基本理念に基づき、次に掲げる事項を原則として、宮田村のむらづくりを推進しなければならない。
(1) 一人ひとりが自律するとともに、学びあい、及び助け合うこと。
(2) 個人の人権及び多様性が尊重されること。
(3) 適切な役割分担に基づいて、協働を図りながらむらづくりに取り組むこと。
(4) むらづくりに関する情報を積極的に発信及び共有すること。
第2章 村民
(村民の役割)
第4条 村民は、自治の担い手であることを自覚し、むらづくりに参加するとともに、協働して地域の課題の解決に向けた取組に努めなければならない。
(コミュニティ)
第5条 村民は、地域自治を尊重し、コミュニティの役割を認識するともに、これを守り、育てるよう努めなければならない。
(子どものむらづくりへの参加)
第6条 子どもは、それぞれの年齢に応じてむらづくりに参加する権利を有する。
(事業者の責務)
第7条 事業者は、環境に配慮し、地域社会との調和を図りながら、村民が安心して住み続けられるよう、協働して地域の課題の解決に向けた取組に努めなければならない。
第3章 議会
(議会の役割及び責務)
第8条 議会は、選挙によって選ばれた議員で構成される意思決定機関として、行政運営が適切に行われているかを監視し、及び評価するとともに、積極的な政策立案と政策提言を通じて、むらづくりの充実に努めなければならない。
2 議会は、議案の審議に当たっては、議員間の討議を通じて、議論を尽くした合意形成に努めるとともに、審議等の情報を積極的に公開及び発信し、村民への説明責任を果たすよう努めなければならない。
3 議会は、この条例を遵守し、村民に信頼されるために、公正性、透明性及び信頼性を高めるとともに、村民に開かれた議会運営に努めなければならない。
(議員の役割及び責務)
第9条 議員は、村民の代表として、村民の意見の把握に努めるとともに、自らの活動を村民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。
2 議員は、村民の代表として、政治倫理を自覚し、村民からの信頼確保に努めなければならない。
3 議員は、誠実に職務を遂行するとともに、自らの資質の向上を図るよう努めなければならない。
(議会への村民参加)
第10条 議会は、村民の多様な意見を把握するため、村民が参加する機会の拡充に努めなければならない。
(議会の機能強化)
第11条 議会は、第8条の役割及び責務を果たすため、議会の機能の強化に努めなければならない。
第4章 行政
(村長の役割及び責務)
第12条 村長は、宮田村の代表として、村民の多様な意見を的確に把握し、自らの政策を分かりやすく村民に説明するよう努めなければならない。
2 村長は、この条例を遵守し、政治倫理を自覚するとともに、村民からの信頼確保に努めなければならない。
3 村長は、宮田村の魅力を積極的に発信し、地域の活性化に取り組まなければならない。
4 村長は、職員を適切に指揮監督するとともに、地域の課題に対応できる知識と能力を持った職員の育成を図らなければならない。
(行政の責務)
第13条 行政は、公正で透明性の高い行政運営に努めなければならない。
2 行政は、村民に効率的で質の高い行政サービスを提供するよう努めなければならない。
(職員の責務)
第14条 職員は、公正かつ誠実に職務を遂行するとともに、村民の意見を把握して地域の課題を解決するよう努めなければならない。
2 職員は、その職務の遂行のために必要な知識の習得及び能力の向上に努めなければならない。
第5章 行政運営
(総合計画)
第15条 村長は、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、議会の議決を経て基本構想を定めるとともに、その実現を図るために基本計画及び実施計画を策定しなければならない。
2 議会及び行政は、分野別計画の策定及び改廃に当たっては、総合計画との整合を図らなければならない。
3 村長は、総合計画が社会の変化に対応できるよう常に検討を加え、必要に応じて見直しを行わなければならない。
(財政運営)
第16条 行政は、健全で効果的な財政運営に努めなければならない。
2 行政は、財政運営の透明性を確保するため、財政状況を公表しなければならない。
(情報共有の推進)
第17条 行政は、保有する情報を村民及び議会に公開し、情報共有を図らなければならない。
(個人情報の保護)
第18条 行政は、個人の権利利益を保護するため、個人情報の保護に関し必要な措置を講じなければならない。
(広報広聴の充実)
第19条 行政は、多様な手段を活用して、広報広聴活動の充実に努めなければならない。
(地域自治の尊重)
第20条 行政は、地域自治を尊重し、その自主性及び自律性を確保するよう努めるとともに、村民の活動を支援しなければならない。
(行政評価の実施)
第21条 行政は、効率的かつ効果的な行政運営を推進するため、行政評価を実施しなければならない。
2 行政は、行政評価の実施に当たっては、内部評価を行うほか、外部評価制度の仕組みを整備しなければならない。
3 村長は、行政評価の結果を村民に公表するとともに、必要に応じて行政運営の見直しを行わなければならない。
(行政手続)
第22条 行政は、村民の権利利益を保護するため、行政手続について必要な措置を講じなければならない。
第6章 協働によるむらづくり
(地域特性を活かしたむらづくり)
第23条 村民、議会及び行政は、宮田村の地域特性を活かし、自律した協働のむらづくりを推進しなければならない。
(郷土愛を育むむらづくり)
第24条 村民、議会及び行政は、宮田村への愛着を育むむらづくりの推進に努めなければならない。
(地域資源及び人材を活用したむらづくり)
第25条 村民、議会及び行政は、地域資源及び人材を有効に活用し、持続可能な地域社会の構築に努めなければならない。
(福祉の増進)
第26条 村民、議会及び行政は、福祉の増進により、誰もが安心して生活できるむらづくりに努めなければならない。
(地域特性を活かした子育て)
第27条 村民、議会及び行政は、子どもたちの健やかな成長のために協働して、子育て及び教育を推進するよう努めなければならない。
(食育の推進)
第28条 村民、議会及び行政は、村の伝統的な食文化及び食生活等に配慮するとともに、健全な食生活を実現するために、食育を推進するよう努めなければならない。
(健康の増進)
第29条 村民、議会及び行政は、誰もが生きがいを持ち、健康に暮らせる環境の整備に努めなければならない。
(産業振興及び定住促進)
第30条 村民、議会及び行政は、地域特性を活かした産業振興を図り、働く場の確保及び定住の促進に努めなければならない。
(自然との共生)
第31条 村民、議会及び行政は、地域の豊かな自然環境を将来にわたって保全するとともに、その有効利用に努めなければならない。
(歴史と文化の継承)
第32条 村民、議会及び行政は、宮田村固有の歴史と文化を守り、次世代に伝えるよう努めなければならない。
第7章 他の主体との連携及び協力
(国、県及び他の地方自治体との連携及び協力)
第33条 村民、議会及び行政は、地域の課題を解決するため、国、県及び他の地方自治体と相互に連携を図りながら協力しなければならない。
(国際交流の推進)
第34条 行政は、国際社会で広く活躍する人材を育成するとともに、世界の平和と友好、地球環境保全に貢献するため、国際交流の推進に努めなければならない。
(大学等との連携及び交流の推進)
第35条 行政は、地域の課題を解決するため、大学等の研究機関と相互に連携を図るのみならず、相互交流の推進に努めなければならない。
第8章 危機管理
(危機管理)
第36条 村民、議会及び行政は、安心及び安全な暮らしを守るため、自助、共助及び公助を高めるような取組の推進に努めなければならない。
2 村長は、災害等から村民の安心及び安全な暮らしを守るため、緊急時に対処できる危機管理体制の整備に努めなければならない。
3 議会は、災害等から村民の安心及び安全な暮らしを守るため、危機管理体制の整備に努めるとともに、緊急時には行政と協力しなければならない。
第9章 住民参加
(住民参加の推進)
第37条 議会及び行政は、村民の多様な意見及び提言等がむらづくりに反映される仕組みを整備し、住民参加を推進しなければならない。
第10章 補則
(条例の位置付け)
第38条 この条例は、宮田村におけるむらづくりの基本となる条例であり、村民、議会及び行政は、この条例の趣旨を尊重しなければならない。
2 議会及び行政は、条例及び規則の制定、改廃及び運用並びに計画の策定に当たっては、この条例との整合を図らなければならない。
(条例の検証)
第39条 村長は、4年を超えない期間ごとに、この条例及び関連する諸制度について検証を行わなければならない。
2 村長は、前項の検証に当たっては、この条例の趣旨を踏まえ必要な措置を講じなければならない。
附 則
この条例は、平成28年1月1日から施行する。