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条例

尼崎市自治のまちづくり条例

自治体データ

自治体名 尼崎市 自治体コード 28202
都道府県名 兵庫県 都道府県コード 28
人口(2015年国勢調査) 453,748人

条例データ

条例本文

○尼崎市自治のまちづくり条例

平成28年10月6日

条例第51号

私たちのまち尼崎は、海、川と大地がもたらす豊かな実りを求めて、原始より人々が暮らし始め、中世にかけては海陸交通の要衝として、近世には阪神間唯一の城下町として、近代には日本有数の工業都市として発展してきた、古い歴史と現代に生きる活力を兼ね備えた誇り得るまちです。

まちの成り立ちを振り返ると、明治の町村制実施により発足した尼崎町、小田村、大庄村、立花村、武庫村及び園田村が原形となっています。大正5年には市制が敷かれ、その後、幾度かの合併を経て、昭和22年にほぼ現在の市域となりました。この6つの旧町村の流れを受け、現在もこの6地区における地域自治が本市における自治の基盤となっており、それぞれに地域性があります。また、まちの発展とともに、多様な文化、価値観等が育まれてきました。その一方で、近代化が進み、社会経済システムが発達してきたことに伴い、地域社会の一員としてまちづくりに関わろうとする意識や人々のつながりが希薄になってきました。

そのような中、阪神・淡路大震災の経験などを経て、私たちは改めて支え合いの大切さを知ることになりました。今後まちづくりを進めるに当たっては、自分たちの地域をより良くしていくための役割が私たち一人ひとりにあるという自覚とそれに基づく行動、地域コミュニティにおけるお互いの尊重と支え合い、市民等の参画と協働といった自治の力をさらに育んでいく必要があるのではないでしょうか。

今、改めて自治の力が必要とされています。

これまで先人たちによって培われてきたまちを引き継ぎ、さらに発展させていくためには、子どもも大人も、また、個人や団体にかかわらず、私たち一人ひとりの力がまちづくりに生かされなければなりません。ともに学び、考え、それぞれの力を出し合い、誰もが希望と誇りを持って健やかに暮らしていくことができる尼崎を築いていきましょう。

こうした思いを共有し、将来にわたり自治のまちづくりを進めていくため、市制施行50周年に制定された尼崎市民憲章を礎として、市制施行100周年を機に、この条例を制定します。

(この条例の目的)

第1条 この条例は、本市における自治のまちづくりの基本理念を定め、市民等の権利及び責務並びに市長等及び尼崎市議会(以下「議会」という。)の責務を明らかにするとともに、自治のまちづくりに関する基本的な事項を定めることにより、自治のまちづくりを推進することを目的とする。

(定義)

第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

(1) 自治のまちづくり 自らの意思及び責任により、自らが生活し、又は活動している地域をはじめとして、本市を魅力的で暮らしやすいまちにしていく取組をいう。

(2) 市民等 市民(本市の区域内に住所若しくは勤務場所を有し、又は本市の区域内に存する学校等に通学する者をいう。以下同じ。)、事業者及び市民活動団体等をいう。

(3) 市長等 市長その他の市の執行機関をいう。

(4) 事業者 本市の区域内で事業を営む個人及び法人その他の団体(市民活動団体等を除く。)をいう。

(5) 市民活動団体等 本市の区域内において、公共の利益又は社会貢献を目的とした活動(以下「活動」という。)に取り組む個人及び法人その他の団体(営利を目的とするものを除く。)をいう。

(6) シチズンシップ 社会を構成する一員として、より良い社会を創っていくために、一人ひとりが持つ当事者意識及び行動力をいう。

(7) 地域コミュニティ 身近な地域における地縁又は共通の関心によってつながった連帯性を持つ地域社会をいう。

(基本理念)

第3条 自治のまちづくりは、次の各号に掲げる基本理念に基づき、たゆみなく推進されなければならない。

(1) まちづくりに関する情報を共有すること。

(2) まちづくりについて、知り、学び、及び関心を持つことにより、シチズンシップを高め、積極的にまちづくりに参画すること。

(3) 協働(立場又は特性の異なる多様な主体が、目的及び課題を共有するとともに、お互いを尊重し、対等な立場に立って、適切な役割及び責任の分担の下で連携することをいう。以下同じ。)の取組によって、一の主体だけでは解決することができない課題を解決することができるなどの相乗効果を発揮すること。

(4) 対話を重ねること及び合意に向けて努力を積み重ねることを、まちづくりへの参画及び協働によるまちづくりの基本とすること。

(市民等の権利及び責務)

第4条 市民等は、まちづくりの主体として、まちづくりに関する情報を得ることができるとともに、まちづくりに参画することができる。

2 市民等は、まちづくりの主体としての自覚を持ち、まちづくりに参画するに当たっては、他者を理解する姿勢を持つとともに、自己の発言及び行動に責任を持つものとする。

3 市民等は、協働によるまちづくりを行うに当たっては、相互理解を深め、それぞれの自発性及び自主性を尊重するものとする。

4 前各項の規定にかかわらず、子ども(市民のうち18歳未満のものをいう。)は、地域社会の一員として、年齢及び成長に応じて、第1項に規定する権利及び前2項に規定する責務を有するものとする。

5 第1項から第3項までに規定するもののほか、事業者は、地域社会の一員として、地域社会との調和を図り、まちづくりの推進に寄与するよう努めるものとする。

(市長等の責務)

第5条 市長等は、自治のまちづくりを支援するとともに、協働によるまちづくりを推進するものとする。

2 市長等は、それぞれの補助機関である職員が次の各号に掲げるとおり職務を遂行することができるよう人材の育成に取り組むとともに、自治のまちづくりを支援するための体制を整備するものとする。

(1) 全体の奉仕者として中立公正な姿勢を持つこと。

(2) 自治のまちづくりに携わる者としての自覚及び責任感を持つこと。

(3) まちづくりに関して、知識を深め、及び技能を向上させるとともに、市民等の立場を理解し、柔軟な発想を持つこと。

(4) 幅広い視野及び総合的な視点により自治のまちづくりを支援すること。

(議会の責務)

第6条 議会は、その役割を果たすことにより、自治のまちづくりに寄与するものとする。

(情報の発信)

第7条 市長等は、市民等の知る権利を尊重し、市政に関し市民等への説明責任を果たすこと及びまちづくりに有効に活用されることを目的として、尼崎市情報公開条例(平成16年尼崎市条例第47号)の規定により同条例第2条第2号に規定する公文書を開示するほか、市長等が保有する情報を、活用されやすい方法により発信するよう努めるものとする。

2 前項の規定による情報の発信は、市民等の立場を考慮し、効果的に行うものとする。

3 市長等は、第1項の規定による情報の発信を行おうとするときは、信頼される市政の実現のため、個人情報(尼崎市個人情報保護条例(平成16年尼崎市条例第48号)第2条第2号に規定する個人情報をいう。以下同じ。)を適正に管理するとともに、個人情報を保護するために必要な措置を講ずるものとする。

(まちづくりへの参画)

第8条 市長等は、多様な手法を用いて、市民等がまちづくりに参画する機会を設けるよう努めるものとする。

2 前項に規定するもののほか、市長等は、市政の運営に当たり、市民等の意見又は提案が生かされるよう、市民等が市政に参画する機会を効果的に設けるよう努めるものとする。

3 市長等は、市民等のまちづくりへの参画を促進するため、市民等がまちづくりへの関心及びシチズンシップを高めることができる環境の整備に努めるものとする。

(地域コミュニティにおける取組)

第9条 市民等は、ともに暮らしやすい地域を創ることに取り組むため、地域コミュニティの一員としての自覚を持ち、互いに相手を思いやり、助け合う精神及び対話の姿勢を持つよう努めるものとする。

2 市民等及び市長等は、自治のまちづくりを進める上での地域コミュニティの重要性を認識し、地域コミュニティを育むために、次項から第5項までの規定による取組のほか、地域コミュニティにおける活動の活性化のための取組を行うよう努めるものとする。

3 市民及び事業者は、市民活動団体等の活動に参画するよう努めるものとする。

4 市民活動団体等は、市民、事業者及び他の市民活動団体等との連携を深め、それぞれが有する多様な能力が地域コミュニティにおいて発揮されるための取組を行うよう努めるものとする。

5 市長等は、市民等が前2項の規定による取組を自主的かつ主体的に行うことができるために必要な措置を講ずるよう努めるものとする。

(取組の推進)

第10条 市長等は、自治のまちづくりの推進に関して、その取組状況を踏まえ、必要な措置を講ずるものとする。

付 則

この条例は、平成28年10月8日から施行する。