佐野市市民活動推進条例
平成19年12月21日
条例第44号
私たちのまち佐野市は、万葉の詩情あふれる豊かな自然に恵まれ、先人たちの英知と努力により人と自然が調和した個性と魅力ある地域社会を築いてきた。
今日の地域社会は、少子高齢化、高度情報化、国際化へと進み、市民の要望や価値観は多様化し、地域が抱える課題も多岐にわたり、かつ、複雑化してきている。そこで、柔軟性や専門性を持つ市民や市民活動団体による活動が、様々な地域課題の解決の一役を担うことが求められる。
本市が活力あるまちとして発展し続けるためには、市民一人一人が家庭、地域、学校、職場などの様々な場で市民活動に関心を持ち、実践することにより地域で支えあうことの大切さを認識する必要がある。そして、公益という共通の価値観のもと、市民、市民活動団体、事業者及び市が相互の特性を尊重し、対等な立場で協働することが重要である。さらに、市民、市民活動団体及び事業者の創意工夫と行動力を活かした新たな公共サービスへの進展が求められる。
ここに、市民活動を推進し、人と人との触れ合いの輪を広げ、生き生きと暮らしやすい地域社会の実現を目指すため、この条例を制定する。
(目的)
第1条 この条例は、市民活動の推進に関する基本理念を定め、市の責務並びに市民、市民活動団体及び事業者の役割を明らかにするとともに、市民活動の推進を図り、もって活力ある地域社会の実現に寄与することを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において「市民活動」とは、営利を目的とせず、不特定多数の者の利益の増進に寄与することを目的として自主的に行うものであって、次の各号のいずれにも該当しないものをいう。
(1) 宗教の教義を広め、及び儀式行事を行い、並びに信者を教化し、及び育成することを目的とする活動
(2) 政治上の主義を推進し、支持し、又はこれに反対することを目的とする活動
(3) 特定の公職(公職選挙法(昭和25年法律第100号)第3条に規定する公職をいう。以下同じ。)の候補者(当該候補者になろうとする者を含む。)若しくは公職にある者又は政党を推薦し、支持し、又はこれらに反対することを目的とする活動
2 この条例において「市民活動団体」とは、市民活動を行うことを主たる目的とし、継続的にその活動を行う団体をいう。
3 この条例において「市民」とは、次の各号のいずれかに該当する者をいう。
(1) 市の区域内に居住する者
(2) 市の区域内に存する事務所又は事業所に勤務する者
(3) 市の区域内に存する学校に在学する者
4 この条例において「事業者」とは、市の区域内において、営利を目的とする事業活動を行う個人及び法人その他の団体をいう。
(基本理念)
第3条 市民、市民活動団体、事業者及び市は、相互に理解を深め、対等な立場で協働することにより市民活動を推進するものとする。
2 市民活動の推進に当たっては、市民活動の自主性及び自立性が尊重されなければならない。
(市の責務)
第4条 市は、前条に定める基本理念(以下「基本理念」という。)にのっとり、市民活動の推進に関する施策を総合的に策定し、実施しなければならない。
2 市は、市民活動の推進に関する施策の実施に当たっては、当該施策に市民、市民活動団体及び事業者の意見が反映されるよう努めるものとする。
3 市は、市民活動が円滑に推進されるよう適切な措置を講ずるものとする。
(市民の役割)
第5条 市民は、基本理念にのっとり、市民活動に関する理解を深めるとともに、市民活動に積極的に参加するよう努めるものとする。
(市民活動団体の役割)
第6条 市民活動団体は、基本理念にのっとり、市民活動を行うとともに、当該市民活動団体に関する情報を積極的に提供し、広く市民に理解されるよう努めるものとする。
(事業者の役割)
第7条 事業者は、基本理念にのっとり、地域社会の一員として、市民活動に関する理解を深め、自発的に市民活動の発展及び推進に協力し、これを支援するよう努めるものとする。
(情報の提供)
第8条 市は、市民活動を推進するために必要な情報を積極的に提供しなければならない。
(人材の育成)
第9条 市は、市民活動を推進する人材を育成するため、研修の機会の提供その他の必要な措置を講ずるものとする。
(交流及び連携を推進するための措置)
第10条 市は、市民、市民活動団体及び事業者の相互の交流及び連携を推進するために必要な措置を講ずるものとする。
(佐野市市民活動推進委員会)
第11条 市民活動の推進を図るため、市長の附属機関として、佐野市市民活動推進委員会(以下「委員会」という。)を置く。
2 委員会は、次に掲げる事項を所掌する。
(1) 市民活動の推進に関する施策を調査審議すること。
(2) 前号に掲げるもののほか、市民活動の推進に関し必要な事項
(3) 佐野市市民活動センター条例(平成19年佐野市条例第45号)第1条に規定する佐野市市民活動センターの運営に関し評価を行うこと。
(4) 前3号に掲げる事項に関し市長に意見を述べること。
3 委員会は、委員15人以内をもって組織する。
4 委員は、次に掲げる者のうちから、市長が委嘱する。
(1) 市民活動に関し識見を有する者
(2) 市民活動を実践している者
(3) 公募に応じた者
5 委員の任期は、2年とする。ただし、補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。
6 委員は、再任されることができる。
7 前各項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、規則で定める。
(委任)
第12条 この条例の施行に関し必要な事項は、市長が別に定める。
附 則
この条例は、平成20年4月1日から施行する。
» 2013 » 3月
佐野市市民活動推進条例
小美玉市まちづくり組織条例
小美玉市まちづくり組織条例
平成18年3月27日
条例第159号
前文
私たちが暮らす小美玉市は,霞ヶ浦,園部川,巴川の水辺や平地林など,豊かな自然に恵まれた,古くから農業をなりわいとして発展してきたまちです。この豊かな自然環境を背景に,先人たちは,自分たちの手で住みよいまちにしていこうと,さまざまな活動に取り組んできました。そうした中で育ってきた「自治の力」は,小美玉市のかけがえのない財産であり,住民主体のまちづくりの基礎となっています。
まちづくりの主役は住民です。住民一人ひとりが,自らの手で,そして自らの責任で,まちづくりに取り組むことが大切です。
そのためには,住民がまちづくりに参画し,行動できる仕組みが必要です。また,住民と行政の役割分担を明確にし,お互いに支えあっていく関係を育てていくことも不可欠です。
このような認識のもとに,これまでの住民活動の実態を踏まえながら,より多くの住民のまちづくりへの参画の機会を増やし,住民主体のまちづくり体制を段階的に整えていくことを目指して,この条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は,住民主導・行政支援のまちづくり理念のもとに,住民だれでもがまちづくり活動にかかわれる仕組みを育てるとともに,住民によるまちづくり活動と行政との関係を明確にし,住民の自治の力を育てていくことを目的にしています。
(まちづくり計画)
第2条 この条例では,まちづくり計画を住民主体のまちづくり活動の指針として位置付けます。
(定義)
第3条 この条例では,次の各号に掲げる用語の意味は,当該各号のとおりとします。
(1) まちづくり計画 住民主導・行政支援の取組みによりまとめられた行政計画をいいます。
(2) まちづくり組織 まちづくり計画の内容に即したまちづくり活動を推進する組織をいいます。
(3) まちづくり活動 住民が知恵と汗を出しあって,快適に暮らせる地域を自主的につくりだす活動をいいます。
(まちづくり組織の種類)
第4条 地域住民は,自治組織である行政区に,まちづくり委員会(以下「委員会」といいます。)を設置することができます。
2 委員会は,行政区のまちづくり事業計画を立案し,その実践に取り組むほか,市全体のまちづくりや行政への提案を行うことができます。
3 地域住民は,小学校区を単位に,行政区の合意と参加により,小学校区まちづくり組織(以下「学区組織」といいます。)を設置することができます。
4 学区組織は,小学校区全体のまちづくり事業計画を立案し,その実践に取り組むほか,市全体のまちづくりや行政への提案を行うことができます。
5 まちづくり計画の特定のテーマに取り組む3人以上の住民は,行政区や小学校区に限定されない,テーマ型まちづくり組織(以下「テーマ組織」といいます。)を設置することができます。
6 テーマ組織は,そのテーマに応じたまちづくり事業計画を立案し,その実践に取り組むほか,市全体のまちづくりや行政への提案を行うことができます。
(連絡会)
第5条 まちづくり組織は,まちづくり組織相互及び行政との連絡調整機関として,学区組織とテーマ組織の代表者により,まちづくり組織連絡会を設置するものとします。
(審査会)
第6条 市長は,まちづくり組織の認定を行う機関として,別に定めるところにより,小美玉市まちづくり審査会(以下「審査会」といいます。)を設置します。
2 審査会は,市長の諮問に応じて,住民主体のまちづくり活動に関係することを調査審議するものとします。
(認定)
第7条 前条第1項のまちづくり組織の認定を受けようとする組織は,別に定めるところにより,審査会への申請を必要とします。
2 まちづくり組織として認定された組織は,次に掲げる要件を住民へ公表することとします。
(1) 組織名
(2) 活動目的及び内容
(3) 代表及び事務局長の名前
(4) 連絡先(郵便物発送先及び電話番号)
(5) 主要メンバーの名前(10人以内)
(責任)
第8条 まちづくり組織は,自らの責任において自主的に活動するものとします。
2 まちづくり組織の活動には,原則として住民だれもが参加できるものとします。
(活動禁止事項)
第9条 まちづくり組織が次に掲げる活動を行うことは,いかなる場合も認められません。
(1) 宗教の教義を広め,儀式行事を行い,信者を強化育成する活動
(2) 政治上の主義を推進し,支持し,又はこれに反対する活動
(3) 特定の公職の候補者若しくは公職にある者又は政党を推薦し,支持し,又はこれらに反対する活動
(4) 特定の人のための経済的利益を目的とする活動
(行政支援)
第10条 市長は,まちづくり組織からの申請に応じて,別に定めるところにより,次に掲げる支援を行うこととします。
(1) 補助金交付
(2) 情報支援
(3) 人材育成支援
(4) その他の活動支援
2 市長は,前項の支援を円滑に進めるため,専任部署を設置し,関係部署間の連携を強化します。
(活動の公開)
第11条 前条第1項第1号の補助金交付を受けたまちづくり組織は,別に定めるところにより,事業完了報告書を市長に報告し,市長はそれを住民に公開することとします。
(委任)
第12条 この条例の施行に関し必要な事項は,市長が別に定めるものとします。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成18年3月27日から施行します。
(経過措置)
2 この条例の施行の日の前日までに,合併前の美野里町まちづくり組織条例(平成17年美野里町条例第9号)の規定によりまちづくり組織として認定を受けた組織は,この条例の規定に基づき認定された組織とみなします。
附 則(平成18年条例第189号)
この条例は,公布の日から施行する。
伊達市市民参加条例
伊達市市民参加条例
平成19年4月1日条例第1号
目次
前文
第1章 総則(第1条-第6条)
第2章 市民参加の推進
第1節 市民参加の対象(第7条)
第2節 市民参加の方法(第8条-第12条)
第3節 市民参加の実施予定の公表(第13条)
第4節 まちづくり人材登録(第14条)
第5節 市民投票(第15条)
第3章 市民による政策提案(第16条)
第4章 伊達市市民参加推進会議(第17条-第19条)
第5章 その他(第20条・第21条)
附則
住みやすいまちをつくるためには市民と行政がお互いの立場を尊重し、信頼し、協働す
ることが大切です。
市民と行政が情報を共有し、同じ課題について考え、話し合い、その結果を市政に活か
すことが地域の問題を自分達で解決する主体性のあるまちづくりにつながります。
ここに、まちづくりの主役である市民の英知と行政の積極的な取り組みによって、より
よいまちづくりを進めるためにこの条例を定めます。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、本市における市民参加の基本的な事項を定め、市政への市民参加の
推進を図り、市民と市との協働によるまちづくりを進めることを目的とします。
(言葉の意味)
第2条 この条例で使われている言葉の意味は、次に掲げるとおりとします。
(1)市民とは、市内に在住し、在勤し、在学する個人及び市内に事務所又は事業所を有
する法人その他団体をいいます。
(2)市の機関とは、市長(水道事業管理者の権限を含みます。以下同じです。)、教育
委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいい
ます。
(3)行政活動とは、市の機関が地方自治法(昭和22年法律第67号)第2条に規定すると
ころにより事務を処理するため行う活動をいいます。
(4)市民参加とは、行政活動に関し、市民が自己の意思を反映させることを目的として、
意見を述べ、又は提案することをいいます。
(基本原則)
第3条 市の機関と市民は、次のことを基本原則として市民参加を行うものとします。
(1)市民の行政活動へ参加する権利が保障されること。
(2)市民の自主性が尊重されること。
(3)市民と市の機関のもつ情報が共有されること。
(4)市民の性別、国籍、年齢等の社会的属性及び参加しないことによる不利益を受けな
いこと。
(市民の責務)
第4条 市民は、自らがまちづくりの主役であることを自覚し、積極的に市民参加に努め
るものとします。
2 市民は、市民参加にあたり、自らの意見と行動に責任をもつものとします。
3 市民は、市民参加にあたり、特定の個人又は団体の利益を図ることを目的とせず、市
民全体の公共の利益に配慮するものとします。
4 市民は、市民相互の自由な意見を尊重し、自主的かつ民主的な市民参加に努めなけれ
ばなりません。
(市の機関の責務)
第5条 市の機関は、市民に行政情報をわかりやすく、かつ、積極的に提供しなければな
りません。
2 市の機関は、市民参加を行おうとするときは、市民参加の結果を行政活動に活かすこ
とができるよう適切な時期に行うとともに、十分な活動時間を確保するものとします。
3 市の機関は、市民参加の結果を尊重し、行政活動に反映するよう努めるものとし、反
映することができないときは、その理由について公表するものとします。
(公表の方法)
第6条 この条例の規定により、市の機関が市民参加に関する情報の公表及び公募をしよ
うとするときは、可能な限り、次に掲げる全部の方法により行うものとします。
(1)市の担当窓口での閲覧又は配付
(2)市の広報誌への掲載
(3)市のホームページへの掲載
(4)前3号に掲げるもののほか、効果的に公表及び公募ができる方法
2 市の機関は、前項の規定による方法により公表及び公募をしたときは、報道機関への
情報提供等により、市民に周知するよう努めるものとします。
第2章 市民参加の推進
第1節 市民参加の対象
(市民参加の対象となる行政活動)
第7条 市の機関は、次に掲げる行政活動を行おうとするときは、市民参加を行わなけれ
ばなりません。
(1)市の基本構想その他基本的な事項を定める計画の策定又は変更
(2)市政に関する基本方針を定め、又は市民に負担や義務を課し、若しくは市民の権利
を制限することを内容とする条例の制定又は改廃
(3)市民生活に重大な影響を及ぼす制度の導入又は改廃
(4)市民の公共の用に供される大規模な施設の設置に係る基本計画及びその利用や運営
に関する方針の策定又は変更
2 市の機関は、前項の規定にかかわらず、次に掲げるいずれかに該当するものは、市民
参加を行わないことができます。
(1)軽易なもの
(2)緊急に行わなければならないもの
(3)市の機関内部の事務処理に関するもの
(4)法令等の規定により実施の基準が定められており、その基準に基づき行うもの
3 市の機関は、前項第2号の規定により市民参加を行わないときは、速やかにその理由
を公表するものとします。
4 市の機関は、第1項に掲げる行政活動以外の行政活動(第2項のいずれかに該当する
ものは除きます。)であっても、市民参加を行うことができるものとします。
第2節 市民参加の方法
(市民参加の方法)
第8条 前条第1項の規定により行う市民参加の方法は、次に掲げるとおりとします。
(1)次条に規定する市民意見の公募(パブリック・コメントと言い換えることができま
す。以下同じです。)による方法
(2)第10条第1項に規定する審議会による方法
(3)第11条第1項に規定する説明会による方法
(4)第12条第1項に規定するその他の方法による方法
2 市の機関は、行政活動(前条第2項のいずれかに該当するものは除きます。)を行お
うとするときは、前項第1号に規定する方法により市民参加を行うものとし、更に必要
に応じて同項第2号から第4号までに掲げる方法のうちから適切と認める1以上の方法
により市民参加を行うものとします。
3 市の機関は、別に法令等で市民参加の方法に関する規定があるときは、その法令等の
規定により市民参加を行うものとします。
(市民意見の公募)
第9条 市民意見の公募とは、必要な事項をあらかじめ公表し、意見の提出方法、意見の
提出先及び意見の提出のための期間を定めて、複数の市民の意見を求める方法をいいま
す。
2 前項の規定により公表する必要な事項は、次に掲げるとおりとします。
(1)対象とする行政活動の案
(2)対象とする行政活動の案を作成した趣旨又は目的
(3)対象とする行政活動の案に関連する資料
(4)意見の提出方法、提出先及び提出期限
(5)意見を提出することができる市民の範囲を指定する場合は、その参加できる市民の
範囲
3 第1項の規定により定める意見の提出方法は、次に掲げるとおりとします。
(1)郵便による送付
(2)ファクシミリによる送信
(3)電子メールによる送信
(4)その他書面による提出
4 第1項の規定により定める意見の提出のための期間は、同項の公表の日から起算して
30日以上とします。ただし、緊急に行う場合その他やむを得ない理由により30日以
上の期間を確保できない場合はこの限りではありません。
5 第1項の規定により意見を提出しようとする市民は、個人の場合は、住所、氏名、団
体の場合は、事務所の所在地、名称、代表者名等を明らかにしなければなりません。
6 市の機関は、第1項の規定により提出された意見の検討を終えたときは、非開示情報
(伊達市情報公開条例(平成10年条例第3号)第10条第1項各号に掲げる情報をいいま
す。以下同じです。)を除き、速やかに次に掲げる事項を意見の提出をした市民に回答
するとともに、公表するものとします。
(1)提出された意見の内容
(2)提出された意見の検討結果及びその理由
(審議会)
第10条 審議会とは、地方自治法第138条の4第3項の規定により設置する附属機関及び
これに類する組織を設置し、複数の市民の意見を求める方法をいいます。
2 市の機関は、審議会の委員を委嘱し、又は任命しようとするときは、一部又は全部の
委員を公募により選出するものとします。
3 市の機関は、委員の選考にあたっては、第14条に規定するまちづくり人材登録を活用
するとともに、男女の比率、年齢構成、在期数、その他の審議会の委員との兼任状況等
を勘案するものとします。
4 市の機関は、第2項の規定にかかわらず、次に掲げるいずれかに該当する場合は、審
議会に公募委員を含まないことができるものとします。
(1)法令等の規定により委員の構成が定められている場合
(2)高度な専門性を有する事案を取り扱う場合その他公募に適さない事案を取り扱う場
合
(3)公募に応募者がいない場合
5 市の機関は、審議会の委員を公募により選出する場合は、あらかじめ選考基準を公表
するとともに、選出されなかった応募者には、その理由を通知するものとします。
6 市の機関は、審議会の委員を委嘱し、又は任命したときは、委員の氏名を公表するも
のとします。この場合において、公募により選出された委員が含まれない場合は、併せ
てその理由を公表するものとします。
7 市の機関は、審議会の会議を公開するものとします。ただし、次に掲げるいずれかに
該当する場合は、会議の一部又は全部を公開しないことができます。
(1)法令の規定により公開しないと定められている場合
(2)審議の内容に非開示情報が含まれている場合
(3)公開することにより、公正かつ円滑な運営に支障が生ずると審議会が決定した場合
8 市の機関は、審議会を開催したときは、速やかにその内容を公表するものとします。
ただし、非開示情報については公表しないものとします。
(説明会)
第11条 説明会とは、事案の説明等を通して、複数の市民の意見を求める方法をいいます。
2 市の機関は、説明会を開催したときは、速やかにその内容を公表するものとします。
ただし、非開示情報については公表しないものとします。
(その他の方法)
第12条 その他の方法とは、前3条の規定による方法のほか、公聴会、シンポジウム、フ
ォーラム、ワークショップ、アンケートその他これらに類する方法により、複数の市民
の意見を求める方法をいいます。
2 市の機関は、その他の方法を実施したときは、速やかにその内容を公表するものとし
ます。ただし、非開示情報については公表しないものとします。
第3節 市民参加の実施予定の公表
(市民参加の実施予定の公表)
第13条 市長は、毎年度当初、市の機関の当該年度における市民参加の実施予定及び前年
度における市民参加の実施状況を取りまとめて、公表するものとします。
2 市の機関は、前項に規定する公表後に市民参加を行う必要が生じたときは、速やかに
実施予定を公表します。
第4節 まちづくり人材登録
(まちづくり人材登録)
第14条 市は、市民参加を促進するため、まちづくりに意欲と情熱を持つ市民を公募し、
登録するものとします。
2 前項の登録について必要な事項は、別に定めるものとします。
第5節 市民投票
(市民投票)
第15条 市長は、市政に関する重要な事項について、広く市民の意思を問う必要があると
判断したときは、市民投票を行うことができます。
2 市民投票に付すべき事項並びに市民投票の期日、資格者、方法、成立要件及び結果の
取り扱いその他市民投票の実施に関し必要な事項については、別に条例で定めるものと
します。
第3章 市民による政策提案
(市民による政策提案)
第16条 市民は、市民10人以上の連署をもって、その代表者から市の機関に対し、行政活
動について、次に掲げる事項を示して、自発的に政策を提案することができます。なお、
政策提案の提出方法は、第9条第3項に規定する提出方法に準ずるものとします。
(1)現状の課題
(2)提案の内容
(3)予想される効果
2 市の機関は、次に掲げる事項を公表して、市民に対し、行政活動について、提案を求
めることができます。
(1)提案を求める目的
(2)提案者の範囲
(3)提案の方法
(4)その他提案に必要な事項
3 市の機関は、前2項の規定により提案された行政活動について、総合的に検討し、検
討結果を次条に規定する伊達市市民参加推進会議に通知し、意見を求めるものとします。
4 市の機関は、第1項及び第2項の規定により提案した市民に対し、検討結果とその理
由及び伊達市市民参加推進会議の意見を通知するとともに公表するものとします。
第4章 伊達市市民参加推進会議
(設置)
第17条 次に掲げる事項について、市の機関の諮問に応じ、又は市の機関に意見を述べる
ため、地方自治法第138条の4第3項の規定に基づき、伊達市市民参加推進会議(以下「推
進会議」といいます。)を置くものとします。
(1)この条例の改正又は廃止に関する事項
(2)この条例に基づく規則の改正又は廃止に関する事項
(3)この条例に基づく市民参加の実施及び運用の状況の評価に関する事項
(4)市民参加の方法に関する調査研究に関する事項
(5)前条第3項の規定による推進会議に求められた意見に関する事項
(6)前各号に掲げるもののほか、行政活動への市民参加の推進に関し必要な事項
(組織等)
第18条 推進会議は、委員10人以内をもって組織します。
2 推進会議の委員は、次に掲げる者のうちから、市長が委嘱します。
(1)学識経験者
(2)市内において活動する団体が推薦する市民
(3)公募による市民
3 推進会議の委員の任期は2年とします。ただし、委員が欠けた場合における補欠の委
員の任期は、前任者の残任期間とします。
4 委員は、連続して3期を超えない範囲で再任されることができます。
5 推進会議に会長及び副会長1人を置き、委員の互選により定めることとします。
(会議等)
第19条 会長は、推進会議を代表し、推進会議の会議(以下「会議」という。)の議長を
務めるものとします。
2 副会長は、会長を補佐し、会長に事故があるときは、その職務を代行します。
3 会議は、会長が招集するものとします。
4 会議は、委員の3分の2の出席をもって成立するものとします。
5 会議の議事は、出席委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長が決するものとし
ます。
6 会長は、必要に応じ、会議に関係する者の出席を求めることができるものとします。
7 推進会議の庶務は、企画財政部において処理するものとします。
8 この章に定めるもののほか、推進会議の運営に関し必要な事項は、会長が推進会議に
諮って定めるものとします。
第5章 その他
(制度の見直し)
第20条 市は、この条例に定める市民参加の制度が一層市政への市民参加を促進するもの
となるよう、必要に応じ、随時見直しを行うものとします。
(委任)
第21条 この条例に定めるもののほか、この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定め
るものとします。
附 則
1 この条例は、平成19年4月1日から施行します。
(非常勤特別職職員の報酬に関する条例の一部改正)
2 非常勤特別職職員の報酬に関する条例(昭和48年条例第5号)の一部を次のように改正
します。
別表附属機関の項中「国民保護協議会」の次に「市民参加推進会議」を加えます。
(経過措置)
3 この条例の施行の際、既に着手され、又は着手のための準備が進められている行政活
動であって、時間的な制約その他正当な理由により市民参加を求めることが困難な場合
については、第2章の規定は、適用しません。
朝日町まちづくり条例
朝日町まちづくり条例
目次
第1章総則(第1条-第7条)
第2章町民参加の実施(第8条・第9条)
第3章町民参加の方法(第10条-第16条)
第4章町民の意見等の取扱い(第17条)
第5章雑則(第18条)
附則
第1章総則
(目的)
第1条この条例は、朝日町(以下「町」といいます。)の町民と町が協力して推進するまちづくりにおける町民参加の基本的な事項を定めることにより、魅力ある住みよい町をつくることを目的とします。
(用語の意味)
第2条この条例における用語の意味は、次のとおりです。
(1)「町民」とは、町に住所を有する者若しくは町内に住む者又は町に通勤若しくは通学する者をいいます。
(2)「町の仕事」とは、町民がよりよい生活を営むために行う町の事業のことをいいます。
(3)「町民参加」とは、町の仕事に町民の意見を反映させるため、その企画立案の過程において、町民の意見を聴くこと及び町民が自主的に活動することをいいます。
(まちづくりの基本理念)
第3条
まちづくりの基本理念(以下「基本理念」といいます。)は、町民と町がそれぞれに果たすべき責任と役割を分担し、相互に補完又は協力して行う協働を基本とし、次に掲げるまちづくりを進めます。
(1)自然や景観、日常的な生活環境を損なわない環境重視の視点を持って、身近な生活基盤の整備と循環型社会の仕組みを創り上げ、子どもから高齢者まで誰もが安心して生活できるまちづくり
(2)幼児教育、学校教育及び生涯学習の充実により次世代の人材育成を図り、町の財産である歴史、文化等の保存と振興を通じて、新しい文化を創造し、未来に向けた希望あふれるまちづくり
(3)地域社会における支え合いの精神のもと、保健及び福祉の充実を図り、町民が常に健康ですごせるまちづくり
(4)各産業の振興と新産業の創造を図るとともに、適正な行財政運営を推進する確かな足取りによるまちづくり
(5)町民と町が相互に手を取り合って、自立したまちづくりが推進できる仕組みを作り、国際的な視点を含めた様々な交流を促進し、町の魅力の発信力を向上させるまちづくり
(町民の責務)
第4条
町民は、基本理念に基づき、特定の個人又は団体の利益を追求するのではなく、町全体の利益を考慮し、自主的にまちづくりに取り組むよう努めます。
(町の責務)
第5条
町は、基本理念に基づき、町民の自主的なまちづくり活動の促進に努め、地域のまちづくり活動を支援します。
2 町は、町民に関わる施策の立案、決定及び実施に当たっては、その必要性及び妥当性を町民に説明する責任を果たすよう努めます。
(町長の責務)
第6条
町長は、町民の信託に応え、町政の代表者として、基本理念を実現するため、公正かつ誠実に町政の執行に当たり、まちづくりの推進に努めます。
(議会の責務)
第7条
議会は、町政運営に町民参加が効率的に反映されているかを調査、監視するとともに、町民の生活水準の向上に努めます。
第2章 町民参加の実施
(町民参加の実施)
第8条
町は、次の町の仕事を行うときは、町民参加を行います。
(1)町の基本構想、基本計画その他基本的な事項を定める計画の策定又は変更
(2)町政に関する基本方針を定める条例の制定若しくは改廃及び町民に義務を課し、又は町民の権利を制限することを内容とする条例の制定若しくは改廃
(3)町民が利用する施設の設置に係る計画等の策定又は変更
(4)町民の暮らしに大きな影響のある制度の導入又は改廃
(町民参加の実施の特例)
第9条前条の規定にかかわらず、町税等の賦課徴収に関するもの、法令の制定又は改廃に伴うもの、緊急的に対応しなければならないもの及び政策的判断が必要ないものは、町民参加を行わないものとします。
第3章町民参加の方法
(町民参加の方法)
第10条
町民参加の方法は、次のとおりとします。
(1)審議会、協議会又は委員会
(2)パブリックコメント手続
(3)町民アンケート
(4)その他適切な方法
2 前項の町民参加の方法は、その都度効果的な方法を選択して適
切な時期に行います。
(審議会、協議会又は委員会)
第11条審議会、協議会又は委員会(以下「審議会等」といいます。)は専門的かつ技術的な判断が必要なことについて広く意見を聴き、様々な角度から検討する必要があるときに設置します。
2 審議会等の委員を選ぶときは、委員の一部を町民から公募するよう努めます。
3 審議会等の委員を選ぶときは、男女比率、年齢構成等を総合的に判断します。
4 審議会等は、原則として公開します。
(パブリックコメント手続)
第12条
パブリックコメント手続は、町の政策を決める前に、その案を事前に公表して、町民の考えを幅広く把握しながら、町の政策に反映させる必要があるときに実施します。
2 パブリックコメント手続を行うときは、次のことを公表します。
(1)町の政策の案をつくった趣旨又は目的及び内容
(2)町の考え方と議論となるポイント
(3)町の政策の案を理解するために必要な情報
3 パブリックコメント手続を行うときは、町民が意見を提出できる期間と方法を明らかにします。
4 パブリックコメントの提出の方法は、郵便、ファクシミリ及び電子メール等により行います。
(町民アンケート)
第13条
町民アンケートは、多くの町民の考えを把握し、かつ、町の政策に反映させる必要があるときに行います。
2 町民アンケートの目的、内容及び対象者等は、事前に公表します。また、集計分析した結果についても公表します。
(その他適切な方法)
第14条
町は、第11条から前条までに定めるもののほか、より効果的と認められる町民参加の方法があるときは、これを積極的に用いるよう努めます。
(法令等で実施するもの)
第15条
町民参加の方法について、法令等で決められているものは、その方法により行います。
(非公開とするもの)
第16条
町民参加を行う中で、個人情報や公正で円滑に進めることができない内容が含まれるときは、非公開とします。
第4章 町民の意見等の取扱い
(意見等の取扱い)
第17条
町は、町民参加によって提出された意見等に対し、町の仕事として反映させられるよう真摯に検討します。
2 町は、提出された意見等の検討を終えたときは、速やかに次の事項を公表します。
(1)提出された意見の内容及び検討された経過と結果
(2)検討された結果の理由
第5章雑則
(委任)
第18条
この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定めます。
附則
(施行期日)
1この条例は、平成19年4月1日から施行します。
(経過措置)
2この条例の施行の際、既に着手され、又は着手のための準備が進められている町の仕事であって、時間的な制約等により町民参加を行うことが困難と認められるものについては、この条例は適
用されません。
(制定理由)
町民と町が協力して推進する「協働」のまちづくりにおける町民参加の基本的な事項を条例に位置付けることにより、町民参加が積極的に推進され、もって町民の想いが反映された「魅力ある住みよい町」の実現を目的として本条例を制定するものであります。
杉並区NPO・ボランティア活動及び協働の推進に関する条例
杉並区NPO・ボランティア活動及び協働の推進に関する条例
平成十四年三月十九日条例第七号
二十一世紀の杉並区の将来像「区民が創つくる「みどりの都市」杉並」の実現を目指し、
人と自然と都市の活力が調和した住みよいまちを築くことは、区民の心からの願いです。
杉並区では、環境、福祉、教育などの多くの分野で区民の自主的な活動が展開されてき
ました。こうした活動をさらに発展させ、区民一人ひとりがまちづくりの主人公としての
自覚を持ち、それぞれの能力を生かしながら、地域社会づくりに参加していくことが、杉
並区の将来像の実現のために、何よりも大切です。
特に近年は、住民が必要とするサービスを住民自らの手で提供していく活動が広がって
います。こうした活動を担うのが、ボランティアであり、NPOです。
社会的サービスの提供やまちづくりに主体的にかかわる区民の活動が求められている中
で、自発性、創造性、柔軟性、多様性などの特性を兼ね備えたNPO・ボランティア活動
を推進していくことが必要です。
同時に、このような区民の活動を土台にした協働の推進が求められています。区民、
NPO・ボランティア、事業者などの地域社会を構成する人々や区が、それぞれの役割と
責任を果たしながら、対等な立場で、お互いの良いところを出し合い、共に手を携えて取
り組むことで、豊かさと活力のある地域社会を築くことができます。
こうした認識から、杉並区では、「区民と行政が役割と責任を分かちあうパートナーシ
ップ(協働)」をこれからの区政運営とまちづくりの基本としています。NPO・ボラン
ティアの生き生きとした活動と豊かで多様な協働の推進を目指し、ここに条例を制定しま
す。
(目的)
第一条 この条例は、区民が自発的かつ継続的に行う自主的な社会貢献性のある活動を保
障するとともに、区民、NPO・ボランティア(以下「NPO等」という。)、事業者
及び杉並区(以下「区」という。)の協働の基本理念を定め、並びにそれぞれの役割及
び責務を明らかにし、区の支援策を定めることにより、NPO等の活動並びに区民、
NPO等、事業者及び区の協働の推進を図ることを目的とする。
(定義)
第二条 この条例において「NPO」とは、特定の社会的な課題に自主的に取り組むこと
を通じて組織化される、社会貢献性のある、一定の継続性を持った民間非営利団体をい
う。
2 この条例において「ボランティア」とは、社会的な課題に対して共感し、自発的な意
思と自己責任に基づき、その課題の解決に向けて行動する個人及び団体をいう。
(基本理念)
第三条 区民、NPO等、事業者及び区は、それぞれの役割及び責務を自覚し、対等な立
場に立って、協働を進めなければならない。
2 区民、NPO等、事業者及び区は、協働を進めるに当たって、必要な情報を提供し、
共有するよう努めなければならない。
3 区民、NPO等、事業者及び区は、相互に考え方や意見を交換する場を持つよう努め
なければならない。
4 区民、NPO等、事業者及び区は、それぞれの立場や特性についての理解に努めなけ
ればならない。
5 区民、NPO等、事業者及び区は、共通の目的を探り、一致した目的に向かって協働
を進めるよう努めなければならない。
6 区は、NPO等の自主性及び自立性を尊重しなければならない。
7 NPO等は、自立して活動するよう努めるものとする。
8 区民、NPO等、事業者及び区は、協働により進めている事業や活動について、一定
の時期に評価し、見直していくよう努めなければならない。
(区民の役割)
第四条 区民は、前条の基本理念に基づき、自治の担い手として、区政に参画するととも
に、地域での自主的な活動が果たす役割について理解を深め、身近な地域課題に対し、
自発的に力を合わせて解決していくよう努めなければならない。
(NPO等の役割)
第五条 NPO等は、第三条の基本理念に基づき、自己の責任の下に活動することにより、
広く区民から理解され、支持されるとともに、必要に応じて、他のNPO等、事業者及
び区と連携して活動するよう努めなければならない。
(事業者の役割)
第六条 事業者は、第三条の基本理念に基づき、地域社会の一員として、区民、NPO等
及び区との協働に関する理解を深め、地域との共存を図り周辺住民と協力し、地域社会
に貢献するよう努めなければならない。
(区の責務)
第七条 区は、第三条の基本理念に基づき、NPO等の自主性及び自立性を尊重した上で、
その活動が発展するよう側面から支援するとともに、区民、NPO等及び事業者との協
働を推進するよう努めなければならない。
(区の施策)
第八条 区は、NPO等の活動及び協働の推進を図るため、次に掲げる施策を実施する。
一 NPO等の活動の拠点を整備すること。
二 活動場所の提供に関すること。
三 人材の育成等に関すること。
四 情報の収集及び提供に関すること。
五 資金確保への支援に関すること。
六 活動の機会の提供等に関すること。
七 広報及び啓発に関すること。
八 前各号に掲げるもののほか、必要な事項
2 区は、自らの行政役割を見直し、NPO等の特性を活いかせる業務については、
NPO等に委ね、NPO等の活動の機会を拡大するよう努めなければならない。
(NPO等の活動拠点の機能等)
第九条 前条第一項第一号に規定する拠点は、次の機能を有するものとする。
一 NPO等の活動に関する総合的な相談に関すること。
二 NPO等の活動に係る情報の収集及び提供に関すること。
三 区民の要望とNPO等の活動との調整に関すること。
四 NPO等、区民、事業者及び区相互の交流及び協働の推進に関すること。
五 人材の育成等に関すること。
六 NPO等の活動に係る調査及び研究に関すること。
七 その他NPO等の活動の支援及び推進に関すること。
2 区は、前条第一項第一号に規定する拠点の運営を、公共的団体に委ね、NPO等の意
見が反映されるよう努めなければならない。
(基金の設置)
第十条 区は、NPOに対して、活動に必要な資金を助成し、NPOの活動を推進するた
め、杉並区NPO支援基金(以下「基金」という。)を設置する。
(基金の積立額)
第十一条 基金として積み立てる額は、前条に規定する基金の設置目的のための寄附金及
び一般会計歳入歳出予算で定める額とする。
(基金の管理)
第十二条 基金に属する現金は、金融機関への預金その他最も確実かつ有利な方法により
保管しなければならない。
(運用益金の処理)
第十三条 基金の運用から生ずる収益は、一般会計歳入歳出予算に計上して、この基金に
編入するものとする。
(基金の処分)
第十四条 基金は、第十条に規定する基金の設置目的を達成するための経費の財源に充て
る場合に限り、その全部又は一部を処分することができる。
(資金の助成)
第十五条 区長は、前条の規定に基づき処分された基金の額を財源として、NPOに対し
て、助成をすることができる。
2 区長は、資金の助成申請があった場合は、別に定める審査基準に基づき、杉並区
NPO等活動推進協議会(以下「協議会」という。)の審査を経て、助成を決定するも
のとする。
(協議会の設置)
第十六条 NPO等の活動及び協働の推進に関し必要な事項の審議等を行うため、区長の
附属機関として、協議会を置く。
2 協議会は、次に掲げる事項について、区長の諮問に応じ、答申する。
一 NPO等の活動及び協働の推進に係る調査審議に関すること。
二 前条第二項に規定する審査に関すること。
3 協議会は、NPO等の活動及び協働の推進に関し、区長に意見を述べることができる。
4 協議会に、必要に応じ部会を置くことができる。
(協議会の組織)
第十七条 協議会は、次に掲げる者につき、区長が委嘱する委員十名以内をもって組織す
る。
一 区民
二 NPO等活動関係者
三 学識経験者
四 その他区長が適当と認める者
2 委員の任期は、二年とし、再任されることを妨げない。ただし、補欠の委員の任期は、
前任者の残任期間とする。
(協議会の会長)
第十八条 協議会に会長を置き、委員の互選によりこれを定める。
2 会長は、協議会を代表し、会務を総理する。
3 会長に事故があるときは、会長があらかじめ指名する委員がその職務を代理する。
(協議会の会議)
第十九条 協議会は、会長が招集する。
2 協議会は、委員の半数以上の出席がなければ、会議を開くことができない。
3 協議会の議事は、出席した委員の過半数で決し、可否同数のときは、会長の決すると
ころによる。
4 協議会の会議は、公開とする。ただし、協議会の議決があったときは、非公開とする
ことができる。
(委任)
第二十条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
1 この条例は、平成十四年四月一日から施行する。
2 杉並区附属機関の構成員の報酬及び費用弁償に関する条例(昭和五十年杉並区条例第
三十一号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略
下川町自治基本条例
○下川町自治基本条例
(平成18年10月3日条例第19号)
目次
第1章 総則(第1条-第4条)
第2章 情報の公開と保護(第5条・第6条)
第3章 町民参加の推進(第7条-第10条)
第4章 町政運営(第11条-第15条)
第5章 行政組織(第16条-第18条)
第6章 議会(第19条-第21条)
第7章 公正と信頼の確保(第22条-第26条)
第8章 連携と協力(第27条-第30条)
第9章 役割と責務(第31条-第34条)
附則
私たちのまち下川町は、豊かな森林(もり)と大地、清らかな名寄川の流れ、澄みきった空気に恵まれ、明治34年(1901年)に開拓の鍬がおろされてから今日まで、先人の英知と情熱を礎に幾多の困難を乗り越え、尊い歴史を刻みながら発展してきました。
私たちは、先人が守り育てた歴史や文化、伝統を未来の子どもたちに引き継ぎ、町民憲章の理念を大切にし、ともに学び、力を合わせ、支え合いながら、「自ら考え、決定し、行動する」新しい時代を築くとともに、持続可能な地域社会の実現を目指します。
この条例は、町政運営の基本的な理念及び制度運営の原則を明らかにするものであり、町民、町及び議会が互いに連携かつ協力しながら、役割と責任を果たし、町民主権による自治を確立するため、ここに下川町自治基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、町政運営の基本理念及び基本的な原則を定めるとともに、町民の権利と役割並びに町及び議会の役割と責務を明確にし、町民主権の町政運営を推進することにより、下川町の自治の確立を図ることを目的とします。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、次のとおりとします。
(1) 町民 町内に住む人、町内に事務所がある法人及び町内で活動する団体
(2) 町 町長をはじめとするすべての執行機関
(3) 町政 下川町における政治及び行政の全体
(基本理念)
第3条 第1条の目的を達成するため、次に掲げる基本理念に基づいて、町政運営の仕組みを整備します。
(1) 町及び議会は、町民の知る権利及び個人情報の保護に関する権利を保障するとともに、積極的な情報公開を行うことにより、町民参加を推進するための条件を整えます。
(2) 町及び議会は、町民が意欲的に町政運営に参加できるよう、多様な参加の機会の保障と意見の反映を行います。
(3) 町及び議会は、町政運営の質的向上を図るため、基本的な制度の確立及び運用の原則を明らかにします。
(4) 町は、社会経済情勢の変化や町政運営の課題に対応するため、効率的で機動的な行政組織を編成するとともに、職員の能力向上に努めます。
(5) 議会は、町民の意思を反映するとともに、町政運営の監視、牽制機能を果たし、町民福祉の向上に努めます。
(6) 町及び議会は、町政に対する町民の信頼を確保するため、説明責任を果たすとともに、公正な町政運営を行います。
(7) 町及び議会は、より良い地域社会の形成や町政運営における課題解決のため、多様な主体との連携かつ協力を進めます。
2 町は、この条例に基づき、町政運営の制度全般を組み合わせて活用し、より効果があがるよう努めます。
(条例の位置付け)
第4条 この条例は、町政運営における最高規範と位置付け、町及び議会は、この条例の趣旨を尊重し、他の条例等の制定、改正及び廃止を行います。
2 町は、法令や条例等の解釈及び運用を行う場合も、この条例に照らして判断します。
第2章 情報の公開と保護
(町民の知る権利)
第5条 町民は、町及び議会が保有する情報を知る権利があります。
2 町は、保有する情報が町民と共有する財産であることを認識し、積極的な公開に努めます。
3 町は、情報を正確で分かりやすく提供するとともに、町民が容易で速やかに得られるように多様な媒体の整備と活用に努めます。
4 町は、第1項に規定する権利を明らかにするため、情報公開に関する制度を別に定めます。
(個人情報の保護)
第6条 町民は、自らに関する個人情報について、開示、訂正及び利用停止を町及び議会に請求する権利があります。
2 町は、町民の基本的人権を守るため、町が保有する個人情報を保護します。
3 町は、第1項に規定する権利を明らかにするため、個人情報の保護に関する制度を別に定めます。
第3章 町民参加の推進
(町民の参加)
第7条 町民は、町政の主権者として、町政運営に参加する権利があります。
(町民参加の推進)
第8条 町は、次の事項を実施する場合は、法令の規定によるものや緊急を要するものを除き、町民の参加を推進し、意向を反映します。
(1) 総合計画及び分野別の基本的な計画の策定又は見直しをするとき。
(2) 施策を効果的かつ効率的に推進するための行政評価を実施するとき。
(3) 町民に義務を課し、又は町民の権利を制限することを内容とする条例の制定、改正及び廃止をするとき。
(4) 町民の生活に大きな影響を及ぼす施策を決定するとき。
(5) 広く町民が利用する公共施設の管理運営方法などの決定をするとき。
2 前項各号に規定するもののほか、町民が参加できる機会を設け、町政運営に反映するよう努めます。
(町民参加の方法と時期)
第9条 町は、次に掲げる方法を活用して、適切な時期に町民参加を推進します。
(1) 審議会等(地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)第138条の4第3項に規定する執行機関の附属機関又はこれに類するもので町が定めるもの)
(2) 意見交換会
(3) アンケート
(4) パブリックコメント手続(意思決定過程で素案を公表し、町民から出された意見等を考慮して決定する制度)
(5) その他適切な方法
2 前項各号の方法に関し必要な事項は、別に定めます。
(町民投票)
第10条 町長は、次の事項のいずれかに該当し、議会が町民投票の実施を議決した場合は、町民投票を実施します。
(1) 町長が町政の特に重要な事項について、町民の意思を直接に確認する必要があると判断したとき。
(2) 町民のうち選挙権を有する者が法第74条の規定により町民投票条例の制定を町長に請求したとき。
(3) 議員が法第112条の規定により町民投票条例を発議したとき。
2 町民投票に関し必要な事項は、その事案ごとに別に定めます。
3 町長及び議会は、町民投票の結果を尊重します。
第4章 町政運営
(総合計画等)
第11条 町は、総合的かつ計画的な町政運営を行うため、目指すべき将来像などを明らかにした基本構想とこれを具体化するための計画で構成する総合計画を策定します。
2 町は、総合計画を最上位の計画と位置付け、町が行う政策は、法令の規定によるものや緊急を要するものを除き、総合計画に基づいて実施します。
3 町は、社会経済情勢の変化に弾力的に対応するため、第1項に規定する具体化するための計画を毎年度見直すとともに、事業の進行を管理し、その状況を公表します。
4 町は、特定分野別の基本的な計画の策定及び実施に当たっては、総合計画との整合性を図りながら進めます。
(行政評価)
第12条 町は、施策等の成果及び達成度を明らかにするため、行政評価を行い、その結果を分かりやすく公表します。
(財政運営)
第13条 町は、財政状況を総合的に把握して的確な分析を行い、明確な方針のもとに、健全な財政運営を行います。
2 町は、総合計画や行政評価等を踏まえた予算を編成します。
3 町は、総合計画と連動した財政運営を行うとともに、中長期の財政計画を作成します。
4 町は、財政状況を明らかにするため、分かりやすい資料を作成して公表します。
(法務体制)
第14条 町は、法令の解釈に当たっては、調査研究を重ね、自主的かつ適正な運用に努めます。
2 町は、自主的で質の高い町政運営を行うため、法務に関する体制を充実し、条例等の整備を積極的に行います。
(行政改革)
第15条 町は、効率的な町政運営を行うため、行政改革大綱を策定し、行政改革を積極的に進めます。
2 町は、行政改革大綱及びその進捗状況を公表します。
第5章 行政組織
(組織体制)
第16条 町は、効率的で機動的な執行体制を整備するとともに、社会経済情勢の変化や町政の課題に対応できるよう常に見直しを行います。
2 町は、町政の戦略的な政策課題を調査、研究及び検討するため、必要に応じて横断的な検討組織を設置します。
(職員の能力向上)
第17条 町は、職員の能力の向上を図るため、研修体制を充実します。
2 町は、職員の自主的な研修等に対し、必要な支援を行います。
(審議会等)
第18条 町は、町民、学識経験者等の意見を町政運営に反映するため、審議会等を設置することができます。
2 町は、前項の規定により審議会等を設置し、委員を選任するに当たっては、公募委員を加えるよう努めます。
3 審議会等の設置及び委員の公募の方法は、別に定めます。
4 審議会等の会議及び会議録は、原則として公開します。
第6章 議会
(議会の基本的事項)
第19条 議会は、町民の直接選挙により選ばれた議員によって構成する下川町の意思決定機関です。
2 議会は、町の町政運営を監視し、牽制する機能を果たします。
3 議会は、法令の定めるところにより、条例の制定、改正、廃止及び予算、決算の認定等を議決する権限並びに執行機関に対する検査及び監査の請求等の権限を有します。
(議会の役割と責務)
第20条 議会は、常に町民の意思が町政運営に反映されることを念頭において活動します。
2 議会は、その権限を行使することにより、下川町の発展及び町民の福祉の向上に努めます。
3 議会は、政策提言と政策立案の強化を図るため、積極的に活動します。
4 議会は、町民の意思反映を図るため、下川町の施策の検討や調査等の活動として、町民との対話の機会を設けます。
5 議会は、町民からの請願や陳情等に対し、必要に応じて提出者と意見を交換する機会を設けます。
(情報の公開)
第21条 議会は、議会が保有する情報を公開するとともに、町民との情報の共有を図り、開かれた議会運営と町民への説明責任を果たすように努めます。
2 議会は、個人の権利及び利益が侵害されることのないように、個人情報の保護に努めます。
第7章 公正と信頼の確保
(行政手続)
第22条 町は、町民の権利利益を保護し、公正な行政手続を行うため、行政手続に関する事項を別に定めます。
(説明責任)
第23条 町は、公正で開かれた町政運営を推進するため、町民に積極的に説明する責任を果たします。
2 町は、町政運営に関する意思決定の過程を明らかにし、施策及び事務執行の内容が町民に理解されるよう努めます。
3 町は、町民からの苦情等があったときは、誠実で速やかに対応します。
(政治倫理)
第24条 町は、町政の代表者である町長に対する町民の信頼を確保するため、町長の政治倫理に関する事項を別に定めます。
(職員倫理)
第25条 町は、職員の公務員としての自覚を促し、公務に対する町民の信頼を確保するため、職員倫理に関する事項を別に定めます。
(職員の勤務条件等に関する公表)
第26条 町は、公正と信頼の確保のため、職員の勤務条件等の状況を分かりやすく公表します。
第8章 連携と協力
(地域内の連携と協力)
第27条 町民、町及び議会は、それぞれの活動において連携かつ協力し、より良い地域社会を形成します。
(他の市町村との連携と協力)
第28条 町は、効率的な町政運営や共通する課題を解決するため、他の市町村との連携かつ協力を進めます。
(国及び北海道との連携と協力)
第29条 町は、国及び北海道と相互に連携かつ協力し、町政運営の課題を解決するよう努めます。
(様々な人との連携と協力)
第30条 町民、町及び議会は、様々な活動や交流を通じて、町外の人々の知恵や意見を町政運営に活かすよう努めます。
第9章 役割と責務
(町民の役割)
第31条 町民は、この条例の基本的な考え方を尊重し、町政の主権者として、より良い地域社会の実現に向け、自分のできる範囲で自ら行動するよう努めます。
(町長の責務)
第32条 町長は、この条例の理念や原則とこれらに基づいて創設される制度を守り、町民の信託に対する責任を誠実に果たします。
(議員の責務)
第33条 議員は、この条例の理念や原則を守り、町民の信託に応え、公正で誠実に職務を遂行します。
2 議員は、町民の多様な意向を把握し、議会活動や意思決定に反映するように努めます。
(職員の責務)
第34条 職員は、常に町民が町政の主権者であることを認識し、この条例の理念や原則とこれらに基づいて創設される制度を守り、公正で誠実に職務を遂行します。
2 職員は、町民の意向や地域の政策課題に的確に対応するため、政策能力の向上に努めます。
附 則
(施行期日)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。
登別市まちづくり基本条例
登別市まちづくり基本条例
目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 情報の公開と共有(第3条-第6条)
第3章 市民参画の推進(第7条-第9条)
第4章 連携と協力(第10条-第14条)
第5章 行政の政策活動(第15条-第17条)
第6章 行政組織と職員(第18条-第21条)
第7章 議会の役割(第22条)
第8章 市民、市長、議員及び職員の責務(第23条-第26条)
第9章 最高規範性と市民自治推進委員会(第27条・第28条)
附則
私たちのまち登別市は、カムイヌプリをはじめとする多くの山と多くの川が流れ注ぐ
太平洋に囲まれ、さらにアイヌ神謡集にも謡われた自然豊かなまちです。また、登別市
は、世界各国から多くの人が訪れる泉源豊富な湯のまちでもあります。
このような自然豊かなまちを後世に引継ぐことは、私たちの責任であることを市民誰
もが深く認識するとともに、これからの個性的で魅力あるまちづくりを進めるためには、
自己決定・自己責任のもと、市民が一体となって取組むことが求められています。
そのためには、多くの市民がまちづくりに参画できる仕組みが必要であることから、
この条例を制定するものです。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、地方自治の本旨に基づき、登別市のまちづくりの基本理念を明ら
かにするとともに、まちづくりの主体者である市民、市及び議会のそれぞれの役割や
責任を明確にし、互いが協働して創造的、持続的なまちづくりを推進し、公正・公平・
公開を原則とする市民自治の実現を図ることを目的とする。
(まちづくりの基本理念)
第2条 まちづくりの基本理念は、次に掲げるものとし、市民及び市はこの理念に基づ
きまちづくりを推進しなければならない。
(1)市民は、市民自治を実現するために自ら学び、市民の権利を行使し、まちづくり
に積極的に参画するよう努めること。
(2)市は、市民の知る権利を保障するとともに、十分な説明責任を果たし、まちづく
りに関する情報(以下「情報」という。)を提供すること。
(3)市は、市民の参画の意欲を高めるように啓発に努めるとともに、まちづくりのそ
れぞれの過程において、市民の参画の機会を保障すること。
(4)市民、関係自治体、道及び国との役割分担を明確にするとともに協働・協力によ
って、市の課題の解決を図ること。
(5)市は、時代のニーズに適応した政策形成を図るために、総合計画、財政運営及び
行政評価等の政策活動に必要な制度の確立及び運用の原則を明らかにすること。
(6)市は、市民にわかりやすい簡素で効率的な行政組織を編成するとともに、市職員
の政策形成能力の育成・向上に努めること。
第2章 情報の公開と共有
(情報を知る権利)
第3条 市が保有する情報は市民の財産であり、私たち市民はそれを知る権利を有する。
(情報の提供)
第4条 市は、市が保有する情報を市民にわかりやすく提供するとともに、市民が迅速
かつ容易に取得できるよう整理し、保存しなければならない。
2 市は、提供した情報に対する市民からの意見、提言等をまちづくりに反映するよう
努めなければならない。
3 私たち市民は、提供された情報を積極的にまちづくりに生かさなければならない。
(説明・応答責任)
第5条 市は、市政運営にあたって、公正の確保と透明性の向上を図るため、市民にわ
かりやすく説明する責務を有する。
2 市は、市政運営に関する市民の質問等に対し、誠実に応答する責務を有する。
(個人情報の保護)
第6条 市は、個人の権利及び利益が侵害されることのないよう、個人情報の収集、利
用、提供、管理等に関して必要な措置を講じなければならない。
第3章 市民参画の推進
(市民参画の権利と責任)
第7条 私たち市民は、男女の区別なく何人も自由、平等な立場でまちづくりに参画す
る権利を有する。
2 私たち市民は、自らの発言と行動に責任をもって、まちづくりに参画するよう努め
なければならない。
3 私たち市民のまちづくり活動への参画に関しては、自主性や自立性が尊重されるも
のであり、何人からも不当な関与や不利益を受けない。
(参画機会の保障)
第8条 市は、市民参画によるまちづくりを推進しなければならない。
2 市は、市民参画の仕組みを明らかにし、市民が参画しやすい環境を整備しなければ
ならない。
(市民投票制度)
第9条 市は、まちづくりに関わる重要事項について、直接、市民の意思を確認するた
め、市民投票制度を設けることができる。
2 市民投票の実施に関し必要な事項は、それぞれの事案に応じ、別に条例で定める。
第4章 連携と協力
(コミュニティ)
第10条 私たち市民は、暮らしやすい地域社会を築くために、居住地、関心又は目的
を共にすることで形成されるつながり、組織等(以下「コミュニティ」という。)を
それぞれの自由意思に基づいて形成することができる。
2 私たち市民は、地域社会の担い手であるコミュニティの役割を尊重するとともに、
守り育てるよう努めるものとする。
3 市は、コミュニティの自主性及び自立性を尊重しながら、コミュニティに関わる施
策を推進し、必要に応じて支援することができる。
(市外の人々との連携)
第11条 私たち市民は、福祉、環境、経済、観光、教育、文化、学術、芸術、スポー
ツ等の様々な分野に関する取組を通じて、市外の人々と連携・協力するとともに、市
外の人々の意見や提言等をまちづくりに活用するように努めなければならない。
(国及び関係する自治体等との連携)
第12条 市は、まちづくりを進めるにあたり、国及び関係自治体等との連携・協力に
努めなければならない。
(国及び道への意見・提案)
第13条 市は、国及び道と対等・協力の関係にあることを踏まえて、自らの公共課題
の解決を図るとともに、市の自主的、自立的発展のために、国及び道に対して政策及
び制度の改善等に関する意見・提案を積極的に行うものとする。
(国際交流活動)
第14条 市民、市及び議会は、国際社会における自治体の責任と役割を深く認識し、
まちづくりにおける国際的な交流・連携に努めるものとする。
第5章 行政の政策活動
(総合計画)
第15条 市は、市の将来のあるべき姿を明らかにする基本構想及び基本構想を実現す
るための基本計画(以下「総合計画」という。)を広く市民の参画のもとに策定しな
ければならない。
2 基本計画を具体的に実施するにあたり、実施計画を策定する。
3 実施計画は、行政評価や財政状況を踏まえて策定しなければならない。
4 実施計画において実施する政策は、一覧表で表示するとともに、市民にわかりやす
く公表しなければならない。
5 総合計画以外に特定の政策分野における基本的な方向を明らかにする個別計画等
を策定する場合は、総合計画との整合性を図るものとする。
(財政運営等)
第16条 市は、財政運営にあたって、常に健全財政を旨とし、最少の経費で最大の効
果をあげるように努めなければならない。
2 市の予算は、財政状況を勘案し、市民の意向を踏まえて編成しなければならない。
3 市は、毎年、収支や財産、負債などを含む財政状況を公表しなければならない。
4 市は、市民負担のあり方や市有財産の活用等の検討とともに、市の自立的な財政基
盤の強化に努めなければならない。
(行政評価)
第17条 市は、行財政運営を効果的、効率的に行うとともに、透明性を高め、説明責
任を果たすため、市民参画による行政評価を実施しなければならない。
2 市は、行政評価について、できる限り客観的な手法を用いて実施することとし、そ
の結果を公表するとともに、まちづくりに反映させるものとする。
第6章 行政組織と職員
(行政組織の編成)
第18条 行政組織は、市民にわかりやすいものであると同時に、社会経済情勢等の変
化に的確に対応できるよう編成しなければならない。
2 市は、職員定数の適正化計画を定め、効果的、効率的な行政運営に努めなければな
らない。
(危機管理)
第19条 市は、災害等から市民の生命、身体及び財産を守るために、市民、関係機関
との連携・協力及び相互支援による危機管理体制の構築に努めなければならない。
(職員)
第20条 市は、時代の変化により生じる政策課題を解決するため、職員の政策形成能
力の育成・向上を図る研修の充実に努めなければならない。
2 市は、職員が市民とともにまちづくりに参画する環境の整備に努めなければならな
い。
(出資団体等)
第21条 市は、出資や補助、事務事業の委託または職員を派遣している団体に対し、
必要に応じて、当該団体の運営体制等に関する情報の開示を求めることができる。
2 前項の場合において、当該団体は市に協力しなければならない。
第7章 議会の役割
(議会の役割と責務)
第22条 議会は、広い視野に立ってまちづくりの課題を明らかにし、自由に議論をす
るよう努めなければならない。
2 議会は、市民を代表して最終的意思を決定する議決機関として、市民の意思が市政
の運営に反映するよう活動しなければならない。
3 議会は、市民のニーズに対応した政策立案に積極的に努めなければならない。
4 議会は、市の事務事業が公平・効率的に執行されているかどうか、市民の立場に立っ
て監視し、けん制しなければならない。
5 議会は、議会改革に努め、議会の持つ情報を市民と共有できるように努めなければ
ならない。
第8章 市民、市長、議員及び職員の責務
(市民の責務)
第23条 私たち市民は、まちづくりの主体であることを認識し、互いに協力・助け合
いながら、まちづくりの基本理念に基づき、市との協働のまちづくりを進め、市の発
展に寄与するよう努めなければならない。
(市長の責務)
第24条 市長は、まちづくりの基本理念を遵守し、市民とともに自主・自立のまちづ
くりの推進に努め、市民の負託に応えなければならない。
(議員の責務)
第25条 議員は、この条例に定めるまちづくりの基本理念を遵守し、市民の福祉向上
に努めなければならない。
(職員の責務)
第26条 職員は、その職責が市民の信託に由来することを自覚し、この条例に定める
まちづくりの基本理念及びこれに基づいて創設される制度を遵守して職務を遂行し
なければならない。
2 職員は、まちづくりを推進するため、その活動に積極的に参画するよう努めなけれ
ばならない。
3 職員は、まちづくりの課題を解決するため、必要な知識、技能の習得に努めなけれ
ばならない。
4 職員は、他の職員が市の行政執行の公正を妨げ、市政に対する市民の信頼をき損す
るような行為を行っていることを知ったときは、その事実を市長に報告しなければな
らない。
第9章 最高規範性と市民自治推進委員会
(最高規範性)
第27条 この条例は、市が定める最高規範であり、市は、他の条例、規則等の制定改
廃にあたって、この条例の趣旨を尊重し、整合性を図らなければならない。
(市民自治推進委員会の設置)
第28条 この条例の目的を達成するため、市に登別市市民自治推進委員会(以下「委
員会」という。)を設置する。
2 委員会は、次に掲げる事項について協議する。
(1)市民自治の推進に関すること
(2)市民と市の協働のあり方に関すること
(3)市の進める事務・事業に関すること
(4)この条例の見直しに関すること
(5)その他
3 前2項に定めるもののほか、委員会の組織及び運営に関し必要な事項は、市長が別
に定める。
附 則
この条例は、公布の日から施行する。
北見市オンブズマン条例
○北見市オンブズマン条例
(平成18年3月5日条例第27号)
(設置)
第1条 市民の市政に関する苦情を公平中立な立場で簡易迅速に処理し、市政の改善に関する意見表明等を行うことにより、市民の権利利益の擁護を図り、もって開かれた市政の一層の推進と市政に対する市民の信頼の確保に資するため北見市オンブズマン(以下「オンブズマン」という。)を置く。
(所管事項)
第2条 オンブズマンの所管事項は、市の機関の業務の執行に関する事項及び当該業務に関する職員の行為であって、次に掲げる事項に該当しないもの(以下「市の業務」という。)とする。
(1) 判決、裁決等により確定した権利関係に関する事項
(2) 判決、裁決等を求めて現に係争中の事項又は監査委員が請求に基づき現に監査を実施している事項
(3) 議会に関する事項
(4) 職員の自己の勤務内容に関する事項
(5) オンブズマンの行為に関する事項
(オンブズマンの職務)
第3条 オンブズマンの職務は、次に掲げるとおりとする。
(1) 市の業務に関する苦情の申立てを受け付け、迅速に処理すること。
(2) 常に市政を監視し、自己の発意に基づき、市の業務に関し事案を取り上げ、調査すること。
(3) 申立てに係る苦情又は自己の発意に基づき取り上げた事案(以下「苦情等」という。)について、市の機関に対し意見を述べ、若しくは是正等の措置を講ずるよう勧告し、又は制度の改善を求める意見を表明すること。
(4) 勧告、意見表明等の内容を公表すること。
(オンブズマンの責務)
第4条 オンブズマンは、公平かつ適切にその職務を遂行しなければならない。
2 オンブズマンは、その職務の遂行に当たっては、市の機関と連携を図り、相互の職務の円滑な遂行に努めなければならない。
3 オンブズマンは、その地位を政党又は政治的目的のために利用してはならない。
4 オンブズマンは、職務上知り得た秘密を漏らしてはならない。その職を退いた後も、同様とする。
(市の機関の責務)
第5条 市の機関は、オンブズマンの職務の遂行に関し、その独立性を尊重するとともに、積極的に協力しなければならない。
(市民等の責務)
第6条 市民その他この制度を利用するものは、この条例の目的を達成するため、この制度が適正かつ円滑に運営されるよう努めなければならない。
(オンブズマンの組織等)
第7条 オンブズマンの定数は、2人とする。
2 オンブズマンは、人格が高潔で社会的信望が厚く、地方行政に関し優れた識見を有する者のうちから、議会の同意を得て、市長が委嘱する。
3 オンブズマンの任期は、3年とし、再任を妨げない。
(兼職等の禁止)
第8条 オンブズマンは、衆議院議員若しくは参議院議員、地方公共団体の議会の議員若しくは長又は政党その他の政治団体の役員を兼ねることができない。
2 オンブズマンは、市と特別な利害関係を有する法人その他の団体の役員を兼ねることができない。
(解嘱)
第9条 市長は、オンブズマンが心身の故障のため職務の遂行に堪えられないと認める場合又は職務上の義務違反その他オンブズマンとしてふさわしくない行為があると認める場合は、議会の同意を得て解嘱することができる。
2 オンブズマンは、前項の規定による場合を除くほか、その意に反して解嘱されることがない。
(代表オンブズマン)
第10条 オンブズマンのうち1人を代表オンブズマンとし、オンブズマンの互選によってこれを定める。
2 代表オンブズマンは、オンブズマンに関する事務を掌理する。
3 代表オンブズマンに事故があるとき、又は欠けたときは、他のオンブズマンがその職務を代理する。
(オンブズマン会議)
第11条 次に掲げる事項を協議するため、オンブズマン会議を設ける。
(1) オンブズマンの職務執行の一般方針に関すること。
(2) 活動状況の報告に関すること。
(3) その他オンブズマンの協議により必要と認める事項
2 オンブズマン会議は、代表オンブズマンが招集する。
3 前2項に定めるもののほか、オンブズマン会議の運営に関し必要な事項は、代表オンブズマンがオンブズマン会議に諮って定める。
(苦情の申立て)
第12条 市の業務について利害関係を有する者は、オンブズマンに対し、苦情を申し立てることができる。
2 前項の規定による苦情の申立て(以下単に「苦情の申立て」という。)は、次の事項を記載した書面により行わなければならない。ただし、オンブズマンが書面によることができない特別の理由があると認めるときは、この限りでない。
(1) 氏名及び住所(法人その他の団体にあっては、名称、事務所又は事業所の所在地及び代表者の氏名)
(2) 苦情の申立ての趣旨及び理由並びに苦情の申立ての原因となる事実のあった年月日
(3) 前2号に掲げるもののほか、規則で定める事項
3 苦情の申立ては、代理人により行うことができる。
(苦情の調査等)
第13条 オンブズマンは、苦情の申立てがあった場合は、速やかに当該苦情の申立てに関する調査をするものとする。ただし、苦情の申立てが次の各号のいずれかに該当すると認める場合は、調査をすることができない。
(1) 苦情の申立てを行った者(以下「苦情申立人」という。)が、当該苦情の申立ての原因となった事実について利害を有しないとき。
(2) 苦情の申立ての原因となった事実のあった日から1年を経過しているとき。ただし、正当な理由があるときは、この限りでない。
(3) 虚偽その他正当な理由がないとき。
(4) その他調査することが適当でないとき。
2 オンブズマンは、前項各号に該当するため苦情を調査しないときは、苦情申立人に対し、理由を付してその旨を速やかに通知しなければならない。
(調査の通知等)
第14条 オンブズマンは、苦情等を調査する場合は、関係する市の機関に対し、その旨を通知するものとする。
2 オンブズマンは、苦情等の調査を開始した後においても、その必要がないと認めるときは、調査を中止することができる。
3 オンブズマンは、申立てに係る苦情の調査を中止したときは、苦情申立人及び第1項の規定により通知した市の機関に対し、理由を付してその旨を速やかに通知しなければならない。
4 オンブズマンは、自己の発意に基づき取り上げた事案の調査を中止したときは、第1項の規定により通知した市の機関に対し、理由を付してその旨を速やかに通知しなければならない。
(調査の方法)
第15条 オンブズマンは、苦情等の調査のため必要があると認めるときは、関係する市の機関に対し、説明を求め、その保有する文書その他の記録を閲覧し、若しくはその提出を要求し、又は実地調査をすることができる。
2 オンブズマンは、苦情等の調査のため必要があると認めるときは、関係人又は関係機関に対し、質問し、事情を聴取し、又は実地調査することについて協力を求めることができる。
3 オンブズマンは、専門的又は技術的な事項について、特に必要があると認めるときは、専門的機関に対し、調査、鑑定、分析等の依頼をすることができる。
(調査結果の通知)
第16条 オンブズマンは、申立てに係る苦情の調査の結果について、苦情申立人及び第14条第1項の規定により通知した市の機関に速やかに通知しなければならない。
2 オンブズマンは、自己の発意に基づき取り上げた事案の調査の結果について、第14条第1項の規定により通知した市の機関に速やかに通知しなければならない。
(勧告及び意見表明)
第17条 オンブズマンは、苦情等の調査の結果、必要があると認めるときは、関係する市の機関に対し、是正等の措置を講じるよう勧告をすることができる。
2 オンブズマンは、苦情等の調査の結果、必要があると認めるときは、関係する市の機関に対し、制度の改善を求めるための意見を表明することができる。
(勧告及び提言の尊重)
第18条 前条の規定による勧告又は意見表明を受けた市の機関は、これを尊重しなければならない。
(措置の状況の報告)
第19条 オンブズマンは、第17条の規定による勧告又は意見表明をしたときは、当該勧告又は意見表明を受けた市の機関に対し、その是正等の措置又は制度の改善の状況について報告を求めるものとする。
2 前項の規定により報告を求められた市の機関は、当該報告を求められた日の翌日から起算して60日以内に、オンブズマンに対し、是正等の措置又は制度の改善の措置の状況について報告するものとする。
3 オンブズマンは、申立てに係る苦情について第17条の規定により勧告し、若しくは意見を表明したとき、又は前項の規定による報告があったときは、その旨を苦情申立人に速やかに通知しなければならない。
(勧告等の公表)
第20条 オンブズマンは、第17条の規定による勧告若しくは意見表明をしたとき、又は前条第2項の規定による報告があったときは、その内容を公表するものとする。
2 オンブズマンは、前項の規定による公表をするに当たっては、個人情報等の保護について最大限の配慮をしなければならない。
(活動状況の報告等)
第21条 オンブズマンは、毎年、その活動状況について、市長及び議会に報告するとともに、これを公表する。
(専門調査員)
第22条 オンブズマンの職務の遂行を補佐するため、専門調査員を置くことができる。
2 専門調査員は、行政に関し優れた識見を有する者のうちから、市長が委嘱する。
3 第4条及び第8条の規定は、専門調査員について準用する。
(委任)
第23条 この条例の施行に関し、必要な事項は、市長が定める。
附 則
この条例は、平成18年3月5日から施行する。
流山市自治基本条例
○流山市自治基本条例
平成21年3月30日
条例第1号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 基本理念等(第4条―第6条)
第3章 情報共有と個人情報の保護(第7条―第10条)
第4章 参加と協働(第11条―第17条)
第5章 国、千葉県及び他の自治体等との協力等(第18条―第21条)
第6章 行政運営の原則(第22条―第28条)
第7章 議会の役割(第29条―第31条)
第8章 公正と信頼の確保(第32条―第35条)
第9章 責務(第36条―第39条)
第10章 条例の実効性の確保(第40条・第41条)
附則
わたしたちのまち流山市は、江戸川、利根運河などの豊かな水辺、下総台地に広がる豊かな森に包まれたまちです。
わたしたちは、先人たちが永々と築いてきた水と緑と文化を大切にするとともに、市民同士のつながりを大事にする地域社会を築き、皆が「ここに住んでよかった」と思えるまちを目指しています。
地方分権をさらに推進するため、地方自治の本旨に基づき市民自治を進める地方公共団体である地方政府としての流山市は、市民の意思を十分に把握し、自らの責任で政策を策定し実行しなければなりません。そして、市民は、自分たちの課題は自分たちで解決するという市民自治の精神にのっとり、行政、議会とともに、まちづくりを進めることが求められています。
この大きな目標を実現するためには、市民は互いに助け合い、共に責任を担い合って、積極的にまちづくりに参加し、そして、市及び議会は、市民の信託にこたえ、市民と連携し、協力して、市民自治によるまちづくりを進めなければなりません。
そのためには、市民自治の基本的な理念を確立し、市民が主体的に参加する方法、情報の公開と共有、市民と市及び議会の役割と責務など自治体を運営していくための基本的な原則、仕組みが必要です。
流山市は、日本国憲法に掲げる地方自治の本旨に基づき、市民福祉の向上を目指し、市民自治のための普遍の原則を定め、ここに流山市自治基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、流山市の自治の基本理念を明らかにするとともに、市民自治によるまちづくりの推進に関する原則及び制度、市民等の権利及び責務、市及び議会の役割及び責務等を定め、それらの着実な実行を通して、市民自治を推進し、もって市民福祉の向上を図ることを目的とします。
(条例の位置付け)
第2条 この条例は、流山市が定める市民自治及び市政に関する最高規範であり、他の条例、規則等の制定又は改廃、解釈及び運用に当たっては、この条例に適合するように努めなければなりません。
2 市及び議会は、この条例に定める事項を実現するため、条例等の制定その他必要な措置を講じるよう努めなければなりません。
3 市及び議会は、法令を解釈し、運用する場合は、この条例に照らして、適正に判断するよう努めなければなりません。
4 市及び議会は、この条例に定める事項について、相互に関連付けて活用することにより市民自治を推進し、もって市民福祉の向上に努めなければなりません。
(定義)
第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号の定めるところによります。
(1) 市民 本市の住民基本台帳に記録されている者をいいます。
(2) 市民等 市民並びに市内で働く者及び就学する者並びに市内の自治会、NPO及び事業者をいいます。
(3) 市 市長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会、固定資産評価審査委員会、水道事業管理者及び消防長をいいます。
(4) 市政 行政の運営及び議会の活動をいいます。
(5) 参加 市又は議会による政策の立案、実施及び評価の過程において、市民等が意見を表明し、行動することをいいます。
(6) 協働 市民等、市及び議会が、それぞれの役割及び責務のもと、お互いの自主性及び自立性を尊重し、十分な協議と理解の上、目的を共有し、対等な立場で連携し、協力して活動することをいいます。
第2章 基本理念等
(基本理念)
第4条 この条例の目的を達成するため、次に掲げることを基本理念とします。
(1) 市民は、自治の主体であり、主権は市民にあります。
(2) 市民等、市及び議会は、基本的人権を最大限に尊重しなければなりません。
(3) 市及び議会は、市民の信託に誠実に応じなければなりません。
(4) 市及び議会は、市民等の知る権利を保障し、積極的に情報提供を行うとともに、十分な説明責任を果たさなければなりません。
(5) 市及び議会は、市民等が市政に参加できるよう、参加の制度を整備し、その機会を多様に保障しなければなりません。
(6) 市民等、市及び議会は、協働によるまちづくりを推進していくものとします。
(目指すまちの姿)
第5条 市民等、市及び議会は協働し、流山市民憲章の精神を尊重し、次に掲げるまちの実現に努めるものとします。
(1) 地域の生態系の保全と景観に配慮したまち
(2) 緑を大切にし、地球温暖化対策に取り組むまち
(3) 恒久平和を希求し、安心と安全を実感できるまち
(4) 市民等が理解と尊敬をもって、互いに助け合えるまち
(5) 学校、家庭、地域が連携し、教育環境が充実したまち
(6) 生涯にわたって学ぶことができるまち
(7) 歴史や伝統を尊重し、市民文化が創造されるまち
(8) 子どもたちの人権が守られ、心豊かで健やかに成長できるまち
(9) 健康で楽しく、いきいきと暮らすことができるまち
(10) 高齢者や障害者が暮らしやすいまち
(11) 地域の産業を興し、地域に活力を与え、働く喜びを持てるまち
(12) 男女共同参画社会が形成されたまち
(13) 多様な文化を持つ人々が、快適に安心して住めるまち
(地域コミュニティ)
第6条 市民並びに市内で働く者及び就学する者は、自治会、NPO、ボランティア団体等の多様な集団(以下「地域コミュニティ」という。)が市民自治によるまちづくりの担い手であることを認識し、積極的にこれに加入し、その活動に関わるように努めるものとします。
2 地域コミュニティは、それぞれの特性を生かしつつ連携し、協力し、市民自治によるまちづくりの推進に努めるものとします。
3 市は、市民自治によるまちづくりを推進するため、地域コミュニティの主体性を尊重しつつ、その自主性及び自立性を損なわない範囲で、積極的に地域コミュニティの活動を支援するよう努めなければなりません。
第3章 情報共有と個人情報の保護
(知る権利)
第7条 市民等は、市及び議会が保有する情報を知る権利を有しています。
(情報共有)
第8条 市及び議会が保有する情報は、市民等との共有物であって、市及び議会は、これを適正に管理し、公正かつ公平に提供するものとします。
(説明責任)
第9条 市及び議会は、市政に関し、市民等に積極的に説明する責任を負うとともに、市民等の説明の求めに対して速やかに、かつ、誠実に説明する責任を負います。
(個人情報の保護)
第10条 市及び議会は、個人に関する情報を適正に管理し、保護しなければなりません。
2 何人も市及び議会に対して、開示、訂正、削除その他の自己に関する個人情報の適正な管理のための行為を請求することができます。
第4章 参加と協働
(参加の権利)
第11条 市民等は、市政に参加する権利を有しています。
(子どもの意見表明の機会の保障)
第12条 市は、子どもが自己に関係のある事柄について、意見を表明できる機会を積極的に設けるよう努めなければなりません。
(参加の機会の保障)
第13条 市及び議会は、市民等の市政への参加の権利を保障するため、多様な参加の機会を設けるよう努めなければなりません。
2 市は、多様な方法を用いて市民等の意見や提案を求め、これを行政の運営に反映するよう努めなければなりません。
(提案制度)
第14条 市民等は、公益的な観点から行政の運営に関する提案を市に提出することができます。
2 市は、前項の規定による提案の提出があったときは、公開による審査を実施し、有用と認められた提案については、その実現に向けて必要な措置を講じなければなりません。
(協働によるまちづくり)
第15条 市民等、市及び議会は、地域課題を解決し、豊かな地域社会を実現するため、協働によるまちづくりを行うものとします。
2 市は、協働によるまちづくりの推進に当たっては、必要に応じて地域コミュニティ又は事業者との間に、互いの役割等を定めた協定を締結することができます。
3 市は、協働によるまちづくりを効果的に推進するための制度の整備に努めなければなりません。
(市民参加条例)
第16条 市民等の市政への参加に関する手続その他必要な事項については、別に条例で定めます。
(市民投票)
第17条 市長は、流山市が直面する将来に係る重要課題について、市民から市民投票の実施の請求があったときは、これを実施しなければなりません。
2 市長及び議会は、市民投票の結果を尊重して、当該課題に対処するものとします。
3 市民投票の請求及び実施については、別に条例で定めます。
第5章 国、千葉県及び他の自治体等との協力等
(国及び千葉県との協力等)
第18条 流山市は、国及び千葉県と対等な立場であり、流山市の自主性を踏まえた上、地方自治の発展のために、国及び千葉県と協力するとともに、政策及び制度の改善等に関する提案を積極的に行います。
(近隣等の自治体との協力)
第19条 流山市は、行政運営上の課題の解決と市民サービスの向上を図るため、広域的な観点から、近隣自治体と相互に連携し、協力するよう努めます。
2 流山市は、姉妹都市及び友好都市をはじめとする前項以外の自治体と共通するまちづくりの課題について連携し、協力し、その解決に努めます。
(市外の人々との連携)
第20条 市民等、市及び議会は、市外の人々との連携を図り、その知恵や意見を市民自治によるまちづくりに活用するように努めます。
(国際交流)
第21条 市民等、市及び議会は、国際交流を推進し、諸外国の自治体等と協力して、平和、人権、環境等の地球規模の諸問題に取り組むとともに、相互の理解を深めるように努めます。
第6章 行政運営の原則
(総合計画)
第22条 市長は、総合的かつ計画的な市政運営を行うため、流山市の最上位計画として基本構想、基本計画及び実施計画を内容とする総合計画(以下「総合計画」という。)を策定します。
2 市長は総合計画における基本構想のほか、その直近の下位計画である基本計画についても、議会の議決を経なければなりません。
3 市長は、社会経済情勢等が大きく変化し、総合計画の内容との間にかい離が生じたときは、これを見直すものとします。
4 市が行う政策は、総合計画に根拠を置かなければなりません。
(財政運営)
第23条 市長は、財政の状況を総合的に把握し、分析を行い、もって明確な方針のもとに市民サービスの質を維持し、向上させるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げる健全な財政運営を行います。
2 市長は、財政状況及び財産の保有状況につき出資団体を含む連結決算を行い、財政情報を作成しなければなりません。
3 市長は、財政運営における目標値を定め、自立的な財政基盤の強化に努めるとともに、中長期の財政計画を策定しなければなりません。
4 市長は、財政運営の透明性を確保するとともに、第2項の財政情報及び前項の中長期の財政計画を市民に分かりやすく公表しなければなりません。
5 市長は、歳入における市税の2割を超える地方債を発行する事業を実施する場合は、市民投票などの多様な方法によって必ず市民に意見を求め、その結果を尊重しなければなりません。
6 市長は、財政運営の健全化、公開性及び効率性を推進する制度を構築します。
(行政評価)
第24条 市は、効果的かつ効率的に行政を運営するため、政策、施策及び事業のすべてについて行政評価を実施しなければなりません。
2 市は、前項の行政評価の結果に基づき政策、施策及び事業を見直すとともに、これを総合計画の進行管理及び見直し並びに予算の編成に反映させなければなりません。
3 市は、第1項の行政評価を行うときは、市民等の参加による方法を用いるよう努めるとともに、その行政評価の結果を市民等に分かりやすく公表しなければなりません。
(法令の活用による政策実現)
第25条 市は、行政運営上の課題や市民等の要望に対応するため、法令等を主体性をもって解釈するとともに、自治立法権を積極的に行使することその他多様な方法によって、政策の実現に努めなければなりません。
(行政組織及び職員の能力開発等)
第26条 市は、行政運営上の課題や市民等の要望の変化に迅速に対応できるよう行政組織を整備しなければなりません。
2 市は、総合的な視点から定員適正化計画を策定しなければなりません。
3 市は、職員の能力と意欲を高め、政策形成能力を向上させるため、人事評価、人事交流及び職員研修の制度の充実に努めなければなりません。
(危機管理体制の確立)
第27条 市は、市民の身体、生命、財産及び暮らしの安全を確保するとともに、緊急時に、総合的かつ機能的な活動が図られるよう危機管理体制の確立に努めなければなりません。
2 市は、前項の目的を達成するため、広域的な視点から近隣市や姉妹都市等との連携を図らなければなりません。
(審議会等)
第28条 市は、審議会等(附属機関その他の市の設置する合議体の機関をいう。次項において同じ。)の委員を選任する場合は、委員構成における多様性の保持に留意するとともに、可能な限り市民から公募するものとします。
2 市は、審議会等の会議及び会議録を原則として公開しなければなりません。
第7章 議会の役割
(議会の役割)
第29条 議会は、市民等の意思を市政に的確に反映させるため、市長との適切な緊張関係及び健全な協力関係をもって、議会の役割を果たすものとします。
2 議会は、地方自治法(昭和22年法律第67号)に定める議会の権限を最大限に行使し、市民福祉の向上に努めるものとします。
(市民等に開かれた議会)
第30条 議会は、市民等に開かれた運営を行うよう努めるものとします。
2 議会は、多様な方法で市民等の問題意識を把握するよう努め、政策の立案に反映させるものとします。
(議会の政策立案機能の充実)
第31条 議会は、政策立案機能の充実を図り、立法活動、調査活動等を積極的に行います。
第8章 公正と信頼の確保
(行政手続)
第32条 市は、市民等の権利利益を保護するため、処分、行政指導及び届出に関する手続を定め、透明で公正かつ公平な行政手続を確保しなければなりません。
(苦情等への対応)
第33条 市は、行政の運営に関する苦情等を公正に、かつ、その苦情等について関係のある者との間においては中立な立場で、迅速に処理しなければなりません。
2 市は、行政の運営に関する苦情等に対しては、市民等の権利利益を擁護し、公正かつ迅速な処理を図るため、適正な体制整備に努めます。
(倫理)
第34条 市長及び議会は、政治倫理に関する原則及び制度を定め、政治倫理の確立と公務に対する市民等の信頼の確保を図らなければなりません。
2 市長は、公務員倫理に関する原則及び制度を定め、公務に対する市民等の信頼の確保を図らなければなりません。
(内部通報)
第35条 職員は、適法かつ公正な市の行政執行を妨げ、市政に対する市民等の信頼を損なうような行為のあることを知ったときは、速やかにその事実を内部通報に関する機関に通報しなければなりません。
2 市及び議会は、前項の規定による通報を行った者に対し、それを理由として不利益な取扱いをしてはなりません。
第9章 責務
(市民等の責務)
第36条 市民等は、市民自治によるまちづくりの主体であることを自覚し、市政への参加に当たっては、その発言及び行動に責任を持つとともに、互いに権利を認め合い、協力し合うことによって、市民自治によるまちづくりを推進しなければなりません。
(市長の責務)
第37条 市長は、市民等とともに市民自治によるまちづくりを推進するという認識に立ち、毎年、行政の運営に関する基本方針を明らかにし、職務を遂行しなければなりません。
2 市長は、職員を適切に指揮監督して行政運営を行うとともに、職員の能力向上に努めなければなりません。
3 市長は、選挙においての自らの公約を総合計画に反映させるよう努めなければなりません。
4 市長は、長期にわたって在任することによって、自治の活力の低下を招かないように努めなければなりません。
(議員の責務)
第38条 議員は、市民等とともに市民自治によるまちづくりを推進するという認識に立ち、常に市民全体の利益を代表して議会活動に努めなければなりません。
2 議員は、自らの考えを市民等に明らかにするとともに、広く市民等の声を聴き、政策の立案及び議会の運営に反映させるよう努めなければなりません。
(職員の責務)
第39条 職員は、全体の奉仕者として、誠実、公正かつ効率的に職務を遂行しなければなりません。
2 職員は、職務の遂行に当たっては、法令等を遵守しなければなりません。
3 職員は、市民等の意向や行政運営上の課題に的確に対応するため、知識、技能等の修得に努めなければなりません。
第10章 条例の実効性の確保
(条例の実効性の確保)
第40条 市民等、市長、議員及び職員は、この条例を遵守することにより、市民自治によるまちづくりを推進しなければなりません。
2 市長は、この条例の実効性を確保するため、必要な制度等の整備に関する年次計画を定め、この条例の運用状況等を調査し、検討し、その結果を公表しなければなりません。
3 市長は、この条例の実効性を確保するため、市民等及び市民自治によるまちづくりを推進するための地域コミュニティと協議し、連携するものとします。
4 市長は、第2項の規定による調査及び検討の結果並びに前項の規定による協議の結果、条例等の改正及び制定等が必要であると判断したときは、適切な措置を講じなければなりません。
(条例の見直し)
第41条 市長は、社会情勢の変化等により、この条例の見直しをするときは、多様な方法を用いて、市民等の意見や提案を求めるよう努めなければなりません。
附 則
この条例は、平成21年4月1日から施行する。
附 則(平成24年3月30日条例第1号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成24年7月9日から施行する。
北本市自治基本条例
○北本市自治基本条例
平成21年9月30日
条例第22号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 まちづくりの基本原則(第4条)
第3章 まちづくりの主体の責務等
第1節 市民(第5条)
第2節 議会(第6条・第7条)
第3節 市長等(第8条―第10条)
第4章 市政運営(第11条―第15条)
第5章 情報共有(第16条・第17条)
第6章 参画及び協働(第18条―第24条)
第7章 他団体との連携及び協力(第25条)
第8章 実効性の確保(第26条・第27条)
附則
私たちのまち北本市は、江戸時代初期に整備された中山道が市域のほぼ中央を南北に走り、西端には、かつて当地と江戸を結ぶ舟運が発達した荒川が流れるまちです。
先人たちは、その中山道や荒川、現在に残す雑木林等、恵まれた立地条件と自然環境のなかで、知恵と工夫と努力により、日々の生活を営みながら、歴史と文化と豊かな自然を現在に残してきました。
今、地方分権の時代を迎え、私たちには、自らのことは自らが決し、その責任は自らが負うという自治の理念の下に、市民主権の地方自治を確立することが求められています。
そのためには、市民はまちづくりの主役となり、自らの責任においてまちづくりに参加し、市は開かれた市政の確立と市民の参画が可能な仕組みづくりに努め、市民と市とが情報を共有し、協働してまちづくりを進める必要があります。
このような認識の下に、私たちは、北本市における住民自治を確立し、豊かな自然と歴史的文化遺産を次世代へと引き継ぎ、誰もが安心して生活できる個性豊かな自立したまちをみんなの力で築くため、この条例を定めます。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、北本市におけるまちづくりの基本原則を明らかにするとともに、まちづくりの主役である市民の権利及び責務、議会及び市長等の責務並びにまちづくりに関する基本的な事項を定めることにより、まちづくりにおける市民の参加並びに市民及び市の協働の推進を図り、もって誰もが安心して生活できる個性豊かな自立したまちを実現することを目的とする。
(この条例の位置付け)
第2条 この条例は、北本市におけるまちづくりの最高規範であり、市は、他の条例、規則等の制定改廃に当たっては、この条例を最大限に尊重しなければならない。
(定義)
第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
(1) 市民 市内に住み、市内で働き、若しくは市内で学ぶ人又は市内に事業所を置く次号に規定する事業者をいう。
(2) 事業者 市内で事業活動を行う者をいう。
(3) 市 議会及び市長等をいう。
(4) 市長等 市長その他の執行機関をいう。
(5) 参画 市長等が行う政策の企画立案、実施及び評価の各過程に参加することをいう。
(6) 協働 対等の立場で共通の目標に向けて協力することをいう。
第2章 まちづくりの基本原則
第4条 市民及び市は、それぞれが持つまちづくりに関する情報を共有するものとする。
2 市民は、まちづくりの主役であることを認識し、積極的にまちづくりに参加するものとする。
3 市長等は、市民の意思を市政に反映させるため、市民の参画の機会を保障するものとする。
4 市民及び市は、それぞれの責務を認識し、協働してまちづくりを進めるものとする。
第3章 まちづくりの主体の責務等
第1節 市民
(市民の権利及び責務)
第5条 市民は、市政に関する情報を知る権利、参画する権利及び行政サービスを等しく受ける権利を有する。
2 市民は、行政サービスに伴う負担を分任しなければならない。
3 市民は、市民相互の連携に努めるものとする。
4 事業者は、まちづくりに関し理解及び協力をするとともに、地域社会との調和を図るよう努めるものとする。
5 事業者は、事業を行うに当たっては、住環境に配慮し、市民が安心して住むことができるまちづくりに寄与するよう努めるものとする。
第2節 議会
(議会の責務)
第6条 議会は、北本市の意思決定機関として、市民の意思が市政に反映されるよう努めなければならない。
2 議会は、市政運営への監視機能を高めるとともに、市民の福祉の増進に努めなければならない。
3 議会は、議会に関する情報を市民に分かりやすく説明する責務を有するとともに、開かれた議会運営に努めなければならない。
(議員の責務)
第7条 議員は、住民の信託にこたえ、公平、公正かつ誠実に職務を遂行しなければならない。
第3節 市長等
(市長の責務)
第8条 市長は、第4条に規定する基本原則にのっとり、この条例の目的の達成のために必要な施策を講じなければならない。
2 市長は、北本市の代表者として住民の信託にこたえ、公平、公正かつ誠実に市政運営に当たらなければならない。
3 市長は、市民に分かりやすく、機能的かつ効率的な組織を構築しなければならない。
4 市長は、職員を適切に指揮監督するとともに、その能力及び知識の向上を図らなければならない。
(他の執行機関の責務)
第9条 市長を除く執行機関は、その職務に応じて市長と同等の責務を負い、他の執行機関と協力して市政運営に当たらなければならない。
(職員の責務)
第10条 職員は、全体の奉仕者として、公平、公正かつ誠実に職務を遂行しなければならない。
2 職員は、常に研 鑽さん に努めるとともに、職員相互に連携し、及び協力しなければならない。
3 職員は、自ら積極的に市民と連携し、まちづくりに取り組まなければならない。
第4章 市政運営
(総合計画等)
第11条 市は、第4条に規定する基本原則にのっとり、総合的かつ計画的な市政運営を図るための基本構想及びこれを実現するための計画(以下「総合計画」という。)を策定しなければならない。
2 市長等は、総合計画に基づく市政運営を行わなければならない。
(行政評価)
第12条 市長等は、効果的かつ効率的な市政運営を行うため、行政評価を実施し、その結果を市政運営に反映させるよう努めなければならない。
2 市長は、行政評価の結果について、市民に分かりやすく公表するとともに、市民が意見を述べることができる機会を設けなければならない。
(行政手続等)
第13条 市長等は、処分その他の行政手続について、市政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、市民の権利利益を保護しなければならない。
2 処分その他の行政手続に関し必要な事項については、別に条例で定める。
3 市長等は、違法性や不当性の事実を確認したときはその是正に努めなければならない。
(説明責任)
第14条 市長等は、政策の企画立案、実施及び評価に当たり、その内容、必要性等を市民に分かりやすく説明しなければならない。
(財政運営及び財産管理)
第15条 市長は、中長期的な財政の見通しの下に、健全な財政運営を行わなければならない。
2 市長は、自立的な財政基盤の強化に努めるとともに、財源の効果的かつ効率的な活用を図らなければならない。
3 市長等は、北本市が保有する財産の適正な管理及び効率的な運用を図らなければならない。
4 市長は、財政状況及び財産の保有状況を分かりやすく公表しなければならない。
第5章 情報共有
(情報の公開及び発信)
第16条 市は、市政に関する市民の知る権利を保障し、保有する情報を公開しなければならない。
2 市が保有する情報の公開に関し必要な事項については、別に条例で定める。
3 市は、市民の参画及び市民との協働によるまちづくりを推進するため、積極的に情報の発信を行わなければならない。
(個人情報の保護)
第17条 市は、個人情報の適正な取扱いに関し必要な事項を定めるとともに、保有する自己に関する個人情報の開示、訂正等の権利を保障することにより、公正な市政運営を確保し、市民の基本的人権を擁護しなければならない。
2 個人情報の適正な取扱い及び市が保有する自己に関する個人情報の開示、訂正等に関し必要な事項については、別に条例で定める。
第6章 参画及び協働
(参画及び協働の推進)
第18条 市長等は、市民の参画を推進しなければならない。
2 市は、市民と協働し、まちづくりを推進しなければならない。
3 市民の参画並びに市民及び市の協働によるまちづくりの推進に関し必要な事項については、別に条例で定める。
(附属機関等の委員の選任)
第19条 市長等は、附属機関及びこれに類するものの委員の選任をするときは、その委員の一部を公募により選任するよう努めなければならない。
(パブリック・コメント手続)
第20条 市長等は、重要な計画の策定及び条例の制定に係る案について、パブリック・コメント手続を実施し、市民が意見を述べることができる機会を保障しなければならない。
2 パブリック・コメント手続に関し必要な事項については、別に条例で定める。
(意見、要望等への対応)
第21条 市長等は、市民による市政への意見、要望等があったときは、その内容について必要な調査を行い、迅速かつ適切に対応しなければならない。
(コミュニティの活動の支援)
第22条 市長等は、地域に根ざした自治会その他のコミュニティの活動の役割を認識し、その活動を促進するための適切な施策を講じなければならない。
(公益的活動の支援)
第23条 市長等は、市民の公益的活動を積極的に支援するよう努めなければならない。この場合において、市長等の支援は、市民の自主性を損なうものであってはならない。
(住民投票)
第24条 市長は、次の各号のいずれかに該当する場合は、住民投票を実施するものとする。
(1) 法令の定めるところにより、選挙権を有する者の総数の50分の1以上の者の連署をもって、その代表者から住民投票に関する条例の制定の請求があり、当該条例が議決されたとき。
(2) 法令の定めるところにより、議会の議員から議員定数の12分の1以上の者の賛成を得て住民投票に関する条例の発議があり、当該条例が議決されたとき。
(3) 市長が自ら住民投票に関する条例を発議し、当該条例が議決されたとき。
2 住民投票の実施に関し必要な事項については、それぞれの事案に応じ、前項の条例で定める。
3 市民及び市は、住民投票の結果を尊重しなければならない。
第7章 他団体との連携及び協力
第25条 市は、共通する課題の解決のため、国及び他の地方公共団体との連携及び協力に努めなければならない。
第8章 実効性の確保
(北本市自治基本条例審議会)
第26条 市長は、この条例を守り育て、適切なまちづくりの推進を図るため、北本市自治基本条例審議会を設置する。
2 北本市自治基本条例審議会は、市長の諮問に応じるもののほか、当該審議会の長が必要に応じて招集し、次に掲げる事項について調査審議する。
(1) この条例の適切な運用に関すること。
(2) この条例の見直しに関すること。
(3) 前2号に定めるもののほか、まちづくりの推進のため、市長及び当該審議会が必要と認める事項に関すること。
(この条例の検証及び見直し)
第27条 市長は、この条例を社会、経済等の情勢の変化等に対応させるため、必要に応じ、検証し、及び見直さなければならない。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、平成22年4月1日から施行する。
(特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例の一部改正)
2 特別職の職員で非常勤のものの報酬及び費用弁償に関する条例(昭和31年条例第6号)の一部を次のように改正する。
〔次のよう〕略