ヨーロッパ

環境公益訴訟(Environmental Public Interest Litigation:EPIL)とは

 環境公益訴訟(Environmental Public Interest Litigation:EPIL)とは,環境利益を守るため,自己の法的利益を侵害されたか否かにかかわらず,行政,企業等に対し,違法な行為の差止め,是正,環境損害の回復等を求める訴訟をいう。日本では,まだあまりなじみのない言葉であるが,EU,アジア,中南米,オセアニア諸国等,国際的には広く用いられている用語である。
 環境公益訴訟の形態は,国によってさまざまである。アメリカ,ポルトガル,オーストラリアのように,広く市民に訴訟を認める方法(市民訴訟)もあれば,ドイツのように,環境団体に特別の訴権を付与する方法(団体訴訟)もある。また,多くの国において,自治体にも環境を守るための訴訟が認められている。さらに,ブラジルのように,公益検察官が,環境法に違反した国や民間人を訴えることのできる仕組みを導入している国もある。
 このように,それぞれの社会的条件による違いはあるが,先進国,途上国を問わず,多くの国で,誰かが環境法規違反を訴え,裁判所が審査できるような状況が確保されている。そこで,ここでは,各国の特徴や重要な最近の判例について,順次紹介することとする。

ドイツ