宮代町まちづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 宮代町 | 自治体コード | 11442 |
都道府県名 | 埼玉県 | 都道府県コード | 00011 |
人口(2015年国勢調査) | 34,147人 |
条例データ
制定年 | 2007年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | 住民投票 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 有 |
特徴 | 宮代町は市民参加の先進例と知られ、本条例と市民参加条例の二つの条例がある。 |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://www1.g-reiki.net/miyashiro/reiki_honbun/e386RG00000686.html |
条例本文
宮代町まちづくり基本条例
平成19年12月13日
条例第26号
目次
前文
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 自治の基本原則(第4条)
第3章 市民の権利と役割
第1節 市民の権利と役割(第5条・第6条)
第2節 市民による自治活動(第7条)
第4章 町議会の役割(第8条―第12条)
第5章 町長及び町職員の役割(第13条・第14条)
第6章 行政の役割と行政運営の基本的事項(第15条―第25条)
第7章 住民投票(第26条)
第8章 条例の検証と見直し(第27条)
附則
私たちは先人たちの努力の積み重ねから多くの恩恵を受けており、私たち自身も宮代町をより良い姿で、次の世代に引き継いでいく責任があります。
宮代町のまちづくりは、ここに住み、活動するすべての人の意思によって行われなければなりません。そのためには、自助と共助による市民自治の考え方を基本理念として共有し、市民が自ら出来ることは自ら行い、知恵と行動を持って、互いに協力し合いながら、身近な問題の解決に当たっていく必要があります。そして、町議会及び行政には、こうした市民の意思と行動を尊重しながら、その信託された役割に責任を持って応えていくことが求められます。
私たちは、こうした認識のもと、より良い宮代町を創造し続けていくための規範となるべきものとして、ここに、宮代町まちづくり基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、前文に掲げた市民自治の基本理念のもとに、宮代町における自治の基本原則を明らかにするとともに、市民、町議会及び行政の役割等を定めることにより、自立した地域社会を実現することを目的とします。
(条例の位置付け)
第2条 この条例は、宮代町が定める最高規範であり、他の条例、規則等の制定改廃及びまちづくりに関する計画の策定又は変更に当たっては、この条例の趣旨を尊重し、この条例との整合を図らなければなりません。
(定義)
第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 市民 町内に居住する者、町内に在勤する者、町内に在学する者、町内で事業その他の活動を行うもの等をいいます。
(2) 行政 町長、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、公平委員会、農業委員会、固定資産評価審査委員会及び公営企業をいいます。
(3) まちづくり 宮代町をより良い姿にしていくために、市民、町議会及び行政が取り組む活動をいいます。
第2章 自治の基本原則
(自治の基本原則)
第4条 市民、町議会及び行政は、前文に掲げた市民自治の基本理念に則り、次に掲げる事項を基本原則としてまちづくりに取り組まなければなりません。
(1) 協働(市民、町議会及び行政が、まちづくりの目的の実現に向けて、それぞれの立場、果たすべき役割を自覚し、互いを尊重したうえで、必要に応じて協力しあいながら、行動することをいいます。)
(2) 情報の共有(市民、町議会及び行政が、まちづくりに関する情報を共有することをいいます。)
第3章 市民の権利と役割
第1節 市民の権利と役割
(市民の権利)
第5条 市民は、まちづくりに参加する権利を有します。
2 市民は、まちづくりに関する情報を知る権利を有します。
(市民の役割)
第6条 市民は、法令等に規定された義務を遵守しなければなりません。
2 市民は、町議会及び行政の活動に関心を持つとともに、法令等で保障されたまちづくりに関する権利を積極的に行使するよう努めなければなりません。
3 市民は、まちづくりに参加するに当たっては、公共性の視点を持って行動しなければなりません。
4 市民は、互いにまちづくりへの参加を促し合うよう努めなければなりません。
第2節 市民による自治活動
(市民による自治活動)
第7条 市民は、主体的かつ自立的に地域単位の自治を行うことを基本とします。
2 市民が公共的な課題を解決することを目的とした市民活動(以下「市民活動」といいます。)を行う場合は、市民の主体的かつ自立的な活動として行われることを基本とします。
3 市民、町議会及び行政は、地域単位の自治及び市民活動を宮代町の自治を担う活動として尊重しなければなりません。
4 行政は、地域単位の自治及び市民活動に対し支援することができます。
5 前項において、行政の支援を受ける活動に関する情報は、市民に公開されるよう努めなければなりません。
第4章 町議会の役割
(町議会の基本的役割)
第8条 町議会は、住民の代表者によって構成される町の意思決定機関として、町全体の福祉向上と地域社会の発展の視点に立って、町の政策の意思決定及び行政運営の監視等を行うものとします。
2 町議会は、前項の役割を果たすために、政策の提言及び条例の立案活動に取り組むよう努めるものとします。
(開かれた議会)
第9条 町議会は、市民に対して開かれた議会となるよう努めなければなりません。
2 町議会は、広く市民から意見を求めるよう努めなければなりません。
3 町議会は、市民に町議会での意思決定の内容及び経過をわかりやすく説明するよう努めなければなりません。
(町議会の情報公開及び提供)
第10条 町議会の会議は公開とします。ただし、非公開とすることが適当と認められる場合はこの限りでありません。
2 町議会は、前項で公開とする会議以外の諸活動についても、市民への情報の公開及び提供を積極的に推進するよう努めなければなりません。
(町議会議員の基本的役割)
第11条 町議会議員は、住民の代表者として、住民の信託に応え、公正かつ誠実に職務を遂行しなければなりません。
(議員活動)
第12条 町議会議員は、前条の役割を果たすために、まちづくりに関する市民意思の把握、政策の研究等の活動その他の自己研鑽に努めるものとします。
第5章 町長及び町職員の役割
(町長の基本的役割)
第13条 町長は、住民の信託を受けた町政の代表者として、公正かつ誠実に町政の執行にあたらなければなりません。
2 町長は、リーダーシップを発揮して町政の課題に対応するとともに、まちづくりの展望について、市民に説明しなければなりません。
3 町長は、町職員を指揮監督し、その人材育成に努めなければなりません。
(町職員の基本的役割)
第14条 町職員は、市民全体の奉仕者として、また、まちづくりを推進するための専門スタッフとして、誠実さと創意をもって職務を遂行しなければなりません。
2 町職員は、職務の遂行に必要な知識や技術の向上に努めなければなりません。
第6章 行政の役割と行政運営の基本的事項
(説明及び応答責任)
第15条 行政は、まちづくりに関する計画及びその実施並びにその評価等を、実施及び評価等の各段階について、市民に対してわかりやすく説明するよう努めなければなりません。
2 行政は、まちづくりに関する市民の意見、要望、提案等に対して、誠実かつ迅速に応答しなければなりません。
(市民参加)
第16条 行政は、行政活動における市民の参加する権利を保障し、これを推進しなければなりません。
2 行政は、前項の市民参加を推進するに当たっては、市民が参加しやすい環境づくりに努めなければなりません。
3 前2項に規定する市民参加について必要な事項は、別に条例で定めます。
(情報の公開及び提供)
第17条 行政は、市民の知る権利を保障するとともに、市民のまちづくりへの参加を促進する視点に立ち、その保有する情報の積極的な公開及び提供に努めなければなりません。
2 前項に規定する情報の公開について必要な事項は、別に条例で定めます。
(個人情報の保護)
第18条 行政は、その保有する個人情報について、厳正な保護を行うとともに、自己に関わる情報の開示等を求める権利を明らかにし、個人の権利利益を守らなければなりません。
2 前項に規定する個人情報の保護について必要な事項は、別に条例で定めます。
(財政運営)
第19条 行政は、財源を効率的かつ効果的に活用し、長期的な展望のもとに財政の健全性を確保するよう努めなければなりません。
2 行政は、町の財政状況に関する資料を作成し、これを市民にわかりやすく伝えなければなりません。
(総合計画)
第20条 行政は、総合的かつ計画的な行政運営を行うために策定する基本構想及び基本構想の実現のために策定する基本計画(以下「総合計画」といいます。)をまちづくりに関する最上位の計画として位置付け、他の計画の策定及び変更に当たっては、総合計画との整合性を図らなければなりません。
2 総合計画は、この条例の趣旨に則り策定されなければなりません。
(行政評価)
第21条 行政は、効率的かつ効果的で透明性の高い行政運営を図るため、行政評価を実施するものとします。
2 行政は、行政評価を実施するに当たっては、市民参加の手法を用いるとともに、その結果を市民にわかりやすく公表しなければなりません。
(行政組織)
第22条 行政の組織は、市民にわかりやすく、効率的かつ機能的であるとともに、社会経済情勢の変化に迅速に対応できるよう編成されなければなりません。
(行政手続)
第23条 行政は、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図るとともに、市民の権利利益を保護するため、条例又は規則等により行う処分、行政指導及び届出に関する手続を定めなければなりません。
2 前項に規定する行政手続については、別に条例で定めます。
(危機管理)
第24条 行政は、市民の生命及び財産の安全を確保するとともに、緊急時に備え総合的かつ機能的な危機管理体制の確立に努めなければなりません。
(他の機関との連携)
第25条 行政は、市民サービスの向上、広域的な課題の解決及び行政運営の効率化を図るため、国、他の地方公共団体及びその他の関係機関と連携を図るよう努めなければなりません。
第7章 住民投票
(住民投票)
第26条 町長は、町政に係る重要案件について、広く住民の意思を確認するために住民投票を実施することができます。
2 住民投票の実施にあたり必要な事項は、それぞれの案件ごとに別に条例で定めます。
第8章 条例の検証と見直し
(条例の検証と見直し)
第27条 町長は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、条例の内容及び運用状況を検証しなければなりません。
2 町長は、前項による検証の結果、必要があると認められた場合は、条例の改正を議会に提案するものとします。
3 町長は、第1項の条例の検証及び第1項の検証による前項の条例の改正を行うに当たっては、市民参加の手法を用いなければなりません。
附 則
この条例は、平成20年4月1日から施行します。
附 則(平成23年条例第11号)
この条例は、公布の日から施行します。