白山市自治基本条例
自治体データ
自治体名 | 白山市 | 自治体コード | 17210 |
都道府県名 | 石川県 | 都道府県コード | 00017 |
人口(2015年国勢調査) | 110,408人 |
条例データ
制定年 | 2011年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | 審議会委員の市民公募 住民投票 |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://www.city.hakusan.lg.jp/shisei/profile/1003526.html |
条例本文
白山市自治基本条例
平成23年3月18日
条例第2号
目次
前文
第1章 総則(第1条・第2条)
第2章 市民の権利及び責務(第3条・第4条)
第3章 議会の役割及び責務(第5条)
第4章 市長等の役割及び責務(第6条―第8条)
第5章 参加と協働のまちづくり(第9条・第10条)
第6章 市政運営の基本(第11条―第18条)
第7章 国及び他の自治体との連携及び交流(第19条)
第8章 条例の見直し(第20条)
附則
私たちの白山市は、平成17年に松任市、美川町、鶴来町、河内村、吉野谷村、鳥越村、尾口村及び白峰村の1市2町5村が合併してできたまちです。
日本三名山の一つ霊峰白山を仰ぎ、白山麓の広大な森林、一級河川手取川とそれを水源とする歴史的文化遺産七ヶ用水、そして水産資源豊富な日本海など、かけがえのない自然に恵まれた文化の薫り高いまちです。
この地に暮らす私たちは、それぞれの地域に根ざした暮らしや先人から受け継いだ歴史と伝統文化を慈しみ、育んできました。
これからもこの豊かな自然との共生により、人と人、地域と地域が互いに支え合いながら、自らの英知で魅力と活力ある白山市を創造し、次の世代に引き継いでいかなければなりません。
これからのまちづくりは、市民参加と市民と市の協働を基本にまちづくりを進めていく必要があります。そのために、私たちは、一人一人がまちづくりの主体であることを自覚し、考え、行動しなければなりません。
こうした認識の下、私たちは、市民憲章の精神に基づき、未来に向かい、夢と希望あふれる、住んでよかったと実感できる白山市を市民協働で創り上げるための基本条例として、この条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、市民参加によるまちづくりの基本的な事項を示し、市民とともに自治の進展を図り、活力に満ちた地域社会を実現することを目的とする。
(基本原則)
第2条 市民及び市は、それぞれの果たすべき役割及び責任を担い、自主的かつ自立的に行動するとともに、市政に関する情報の共有、市民参加による市政運営及び協働のまちづくりを基本原則に自治運営を行うものとする。
第2章 市民の権利及び責務
(市民の権利及び責務)
第3条 市民は、市政に関する情報を知る権利及び市政に参加する権利を有する。
2 市民は、公共の福祉に反することなく、自らの意思に基づき協働してまちづくりを行うものとする。
3 市民は、まちづくりの活動において、自らの発言及び行動に責任を持たなければならない。
(子どもの権利)
第4条 市は、全ての子どもが幸福に暮らせるまちをつくるため、別に条例で定めるところにより、子どもの権利を尊重しなければならない。
第3章 議会の役割及び責務
(議会の役割及び責務)
第5条 議会は、市の議決機関として、市政運営を監視し、公平で公正な市政の実現に努めるとともに、別に条例で定めるところにより、広範な意見の聴取に努めなければならない。
第4章 市長等の役割及び責務
(市長の役割及び責務)
第6条 市長は、市民全ての幸せを願い、その職務を公正かつ誠実に遂行するとともに、市政の課題に適切に対処し、市民本位のまちづくりを推進しなければならない。
2 市長は、市民のまちづくりに参加する機会が保障されるよう、市政への参加機会の拡充に取り組むとともに、市民への情報提供に積極的に努めなければならない。
3 市長は、広く市民の意見及び提案を求める制度を充実させ、その意見及び提案を十分に考慮した市政運営に努めなければならない。
(市の執行機関の役割及び責務)
第7条 市の執行機関(以下「市長等」という。)は、その権限及び責任において公正かつ誠実に職務を執行するとともに、相互の連携を図らなければならない。
(職員の責務)
第8条 職員は、公正、誠実及び能率的に職務を遂行し、市民との協働により自治を推進するとともに、これに必要な知識、技能等の向上に努めなければならない。
第5章 参加と協働のまちづくり
(審議会等)
第9条 市長等は、審議会等を設置する場合、その委員は法令に規定するものを除き、幅広い人材から登用されるよう配慮し、その全部又は一部を公募により選任するよう努めるとともに、男女の均衡にも配慮しなければならない。
2 審議会等の会議は、原則として、公開するものとする。
(住民投票)
第10条 市長は、市政に係る重要な事項について、直接、住民の意思を確認する必要があると判断した場合は、住民投票を実施することができる。
2 前項の住民投票の実施に関し必要な手続等については、その事案ごとに別に条例で定める。
3 議会及び市長等は、住民投票の結果を尊重しなければならない。
第6章 市政運営の基本
(総合計画)
第11条 市長は、市民が主体のまちづくりを実現するために、総合的かつ計画的な市政運営を図るための基本構想及び基本計画で構成される総合計画を策定しなければならない。
2 市長は、総合計画の進行管理を的確に行うとともに、定期的な評価及び見直しに努めるものとする。
3 市長は、行政分野ごとに策定する計画については、総合計画に即して策定するものとする。
(財政運営)
第12条 市長は、中期的な歳入予測及び歳出計画を立て、次の世代に大きな負担を残さないために、行財政改革を推進し、財政の健全化に努めなければならない。
2 市長は、市の財政に関する資料を作成し、公表することにより透明性を高めるとともに、市の財政状況を的確に分かりやすく市民に伝えなければならない。
3 市長は、予算の編成及び執行に当たっては、総合計画を踏まえて行わなければならない。
4 市長は、市の財産の保有状況を明らかにし、財産の適正な管理及び効果的な運用を図らなければならない。
(情報公開)
第13条 市は、市民の知る権利を保障するため、別に条例で定めるところにより、市が保有する行政情報を適正に公開するものとする。
(個人情報の保護)
第14条 市は、個人情報の取得、適正管理、利用及び提供に当たっては、別に条例で定めるところにより、個人の権利利益の保護に努めなければならない。
(説明責任)
第15条 市長等は、行政事務及び事業の経過、内容、効果等を、市民に分かりやすく説明するよう努めなければならない。
(行政手続)
第16条 市長等は、市政運営における公正の確保及び透明性の向上を図り、市民の権利利益の保護に資するため、別に条例で定めるところにより、適切に行政手続を行わなければならない。
(行政評価)
第17条 市長等は、効率の良い行政及び効果的な市政運営を図るため、客観的な行政評価を行わなければならない。
(危機管理)
第18条 市は、市民の生命及び財産を守り、安心安全を確保するため、災害その他の不測の事態に迅速かつ的確に対処するとともに、総合的で機能的な危機管理の体制を整備し、常に見直しを行わなければならない。
2 市民は、災害その他の不測の事態に自らの安全確保を図るとともに、互いに協力し、助け合うよう努めるものとする。
第7章 国及び他の自治体との連携及び交流
(国及び他の自治体との連携及び交流)
第19条 市は、広域的な課題の解決を図るため、近隣自治体と連携し、情報の共有及び交流を進めるとともに、周辺地域を含めた地域社会全体の発展に努めるものとする。
2 市は、国及び県との共通する課題については、相互に協力し、及び連携して、その解決を図るものとする。
第8章 条例の見直し
(条例の見直し)
第20条 市は、定期的に、この条例が社会経済情勢の変化に応じて有効に機能しているかを検証し、必要な場合は速やかに措置を講ずるものとする。
附 則
この条例は、平成23年4月1日から施行する。