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【廃止】金山町自律のまちづくり基本条例

【廃止】金山町自律のまちづくり基本条例

自治体データ

自治体名 金山町 自治体コード 06361
都道府県名 山形県 都道府県コード 00006
人口(2020年国勢調査) 5,071人

条例データ

「金山町自律のまちづくり基本条例」(平成18年金山町条例第11号)の全部を改正して、令和4年に「金山町まちづくり基本条例」が制定されました。


○金山町自律のまちづくり基本条例
平成18年3月14日
条例第11号

目次
前文
第1章 目的(第1条)
第2章 まちづくりの基本原則(第2条―第6条)
第3章 情報共有の推進(第7条―第10条)
第4章 まちづくりへの参加の推進(第11条―第14条)
第5章 環境の保全及び創造(第15条・第16条)
第6章 コミュニティ(第17条―第19条)
第7章 町の役割と責務(第20条―第27条)
第8章 まちづくりの協働過程(第28条―第30条)
第9章 財政(第31条―第36条)
第10章 評価(第37条・第38条)
第11章 町民投票制度(第39条)
第12章 連携(第40条―第43条)
第13章 条例制定等の手続き(第44条)
第14章 自律のまちづくり基本条例の位置付け等(第45条・第46条)
第15章 この条例の検討及び見直し(第47条)
附則

(前文)
金山町は、先人たちのたゆまぬ努力と英知により、町民の共通の財産である美しい自然、景観、風土そして人の心を守り、育ててきました。
わたしたち町民は、先人たちが守り、育て、伝えてくれたこの町を、すべての町民の総意と英知で発展させなければなりません。
まちづくりは町民一人ひとりが自ら考え、行動することによる「自治」が基本です。
わたしたち町民は、ここに金山町の自律のまちづくりの理念を明らかにし、日々の暮らしの中ですべての町民が喜びを分かち合い「住んで良かつた」と実感できる町を創るため、この条例を制定します。

第1章 目的
(目的)
第1条 この条例は、金山町のまちづくりに関する基本的な事項を定めるとともに、まちづくりにおけるわたしたち町民の権利と責任を明らかにし、自治の実現を図ることを目的とする。

第2章 まちづくりの基本原則
(情報共有の原則)
第2条 まちづくりは、自ら考え行動するという自治の理念を実現するため、わたしたち町民がまちづくりに関する情報を共有することを基本に進めなければならない。
(情報への権利)
第3条 わたしたち町民は、町の仕事について必要な情報の提供を受け、自ら取得する権利を有する。
(説明責任)
第4条 町は、町の仕事の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、その経過、内容、効果及び手続を町民に明らかにし、わかりやすく説明する責務を有する。
(参加原則)
第5条 町は、町の仕事の企画立案、実施及び評価のそれぞれの過程において、町民の参加を保障する。
(自然との共生)
第6条 わたしたち町民は、自然に育まれ、自然と調和することでまちづくりが発展してきたことを認識し、常に、自然との共生に努めなければならない。

第3章 情報共有の推進
(意思決定の明確化)
第7条 町は、町政に関する意思決定の過程を明らかにすることにより、町の仕事の内容が町民に理解されるよう努めなければならない。
(情報共有のための制度)
第8条 町は、情報共有を進めるため、次の各号に掲げる制度を基本に、これらの制度が総合的な体系をなすように努めるものとする。
(1) 町の仕事に関する町の情報をわかりやすく提供する制度
(2) 町の仕事に関する町の会議を公開する制度
(3) 町が保有する文書その他の記録を請求に基づき公開する制度
(4) 町民の意見、提言等がまちづくりに反映される制度
(情報の収集及び管理)
第9条 町は、まちづくりに関する情報を正確かつ適正に収集し、速やかにこれを提供できるよう統一された基準により整理し、保存しなければならない。
(個人情報の保護)
第10条 町は、個人の権利及び利益が侵害されることのないよう個人情報の収集、利用及び管理等について、必要な措置を講じなければならない。

第4章 まちづくりへの参加の推進
(まちづくりに参加する権利)
第11条 わたしたち町民は、まちづくりの主体であり、まちづくりに参加する権利を有する。
2 わたしたち町民は、それぞれの町民が、国籍、民族、年齢、性別、心身の状況及び社会的又は経済的環境の違いによりまちづくりに固有の関心、期待等を有していることに配慮し、まちづくりへの参加についてお互いが平等であることを認識しなければならない。
3 町民によるまちづくりの活動は、自主性及び自立性が尊重され、町の不当な関与を受けない。
4 わたしたち町民は、まちづくりの活動への参加又は不参加を理由として差別的な扱いを受けない。
(満20歳未満の町民のまちづくりに参加する権利)
第12条 満20歳未満の青少年及び子どもは、それぞれの年齢にふさわしいまちづくりに参加する権利を有する。
(まちづくりにおける町民の責務)
第13条 わたしたち町民は、まちづくりの主体であることを認識し、総合的視点に立ち、まちづくりの活動において自らの発言と行動に責任を持つよう努めなければならない。
(まちづくりに参加する権利の拡充)
第14条 わたしたち町民は、まちづくりへの参加が自治を守り、進めるものであることを認識し、その拡充に努めるものとする。

第5章 環境の保全及び創造
(環境の保全及び創造における基本的理念)
第15条 環境の保全と創造は、産業及び文化を支える基盤である金山町の秀麗で緑豊かな山河その他の恵み豊かな環境を慈しみ、育み、活かしながら、良好な状態で将来の世代に継承できるよう、適切に行わなければならない。
2 環境の保全と創造は、資源及びエネルギーの利用の一層の効率化並びに汚染物及び廃棄物等の排出量の削減に努めるとともに、循環を基調とする社会を構築することその他の健全で恵み豊かな環境を推進しつつ、環境への負荷の少ない健全な経済の発展を図りながら、本町社会の持続的な発展を可能とすることを旨として、すべての者の公平な役割分担の下に自主的かつ積極的に行わなければならない。
3 環境の保全と創造は、現在及び将来の町民が、金山町の優れた自然環境の恵みを受けるため、多様な生態系が健全に維持されるよう配慮するとともに、人と自然との豊かな触れ合いを保ちながら、人と自然との調和のとれた環境が確保されるよう、適切に行わなければならない。
4 地球環境保全は、それが人類共通の課題であるとともに、地域社会における資源及びエネルギーの生産、流通、消費等と密接にかかわりをもつことから、すべてに事業活動及び日常活動において積極的に推進されなければならない。
(環境の保全及び創造に関する施策の推進)
第16条 町は、環境の保全と創造に関し、金山町の自然的社会的条件に応じた総合的な施策の策定及び実施に努めなければならない。

第6章 コミュニティ
(コミュニティの定義)
第17条 わたしたち町民にとつてコミュニティとは、「地区」等町民一人ひとりが自ら豊かな暮らしをつくることを前提としたさまざまな生活形態を基礎に形成する多様なつながり、組織及び集団をいう。
(コミュニティにおける町民の責務)
第18条 わたしたち町民は、まちづくりの重要な担い手となりうるコミュニティの役割を認識し、そのコミュニティを守り、育てるよう努める。
2 わたしたち町民が構成するコミュニティは、自らにかかる活動計画のもとに、主体的にまちづくりに参加するものとする。
(町とコミュニティのかかわり)
第19条 町は、コミュニティの自主性及び自立性を尊重し、その非営利的かつ非宗教的な活動を必要に応じて支援することができる。

第7章 町の役割と責務
(町長の責務)
第20条 町長は、町民の信託に応え、町政の代表者としてこの条例の理念を実現するため、公正かつ誠実に町政の執行にあたらなければならない。
(就任時の宣誓)
第21条 町長は、就任にあたつては、その地位が町民の信託によるものであることを深く認識し、日本国憲法により保障された地方自治権の一層の拡充とこの条例の理念の実現のため、公正かつ誠実に職務を執行することを宣誓しなければならない。
2 前項の規定は、副町長及び教育長の就任について準用する。
(執行機関の責務)
第22条 町の執行機関は、その権限と責任において、公正かつ誠実に職務の執行にあたらなければならない。
2 町職員は、まちづくりの専門スタッフとして、誠実かつ効率的に職務を執行するとともに、まちづくりにおける町民相互の連携が常に図られるよう努めなければならない。
3 町職員は、職員であると同時に町民であることを深く認識し、積極的にコミュニティ活動に参加し、まちづくりの主要な担い手になるよう努めなければならない。
(組織)
第23条 町の組織は、町民にわかりやすく機能的なものであると同時に、社会や経済の情勢に応じ、相互の連携が保たれるよう柔軟に編成されなければならない。
(審議会等への参加)
第24条 町は、審議会、審査会及び調査会その他の附属機関及びこれらに類するものの委員には、公募の委員を加えるよう努めなければならない。
(意見、要望、苦情等への応答義務等)
第25条 町は、意見、要望及び苦情等があつたときは、速やかに事実関係を調査し、応答しなければならない。
2 町は、前項の応答に際してその意見、要望及び苦情等にかかわる権利を守るための仕組みについて説明するよう努めるものとする。
3 町は、前2項の規定による応答を迅速かつ適切に行うため、対応記録を作成する。
(意見・要望・苦情等への対応のための機関)
第26条 町は、町民の権利の保護を図り、町の行政執行により町民が受ける不利益な扱いを簡便かつ迅速に解消するため、不利益救済のための機関を置くことができる。
(行政手続の法制化)
第27条 条例又は規則に基づき町の機関が行う処分及び行政指導並びに町に対する届出に関する手続について必要な事項は、条例で定める。

第8章 まちづくりの協働過程
(計画過程等への参加)
第28条 町は、町の仕事の計画、実施及び評価等の各段階に町民が参加できるよう配慮する。
2 町は、町の仕事に対する町民の参加において、前項の各段階に応じ、次の各号に掲げる事項の情報提供に努めるものとする。
(1) 仕事の提案や要望等、仕事の発生源の情報
(2) 代替案の内容
(3) 他の自治体等との比較情報
(4) 町民参加の状況
(5) 仕事の根拠となる計画、法令
(6) その他必要な情報
(計画の策定時における原則)
第29条 総合的かつ計画的に町の仕事を行うための基本構想及びこれを具体化するための計画(以下「総合計画」という。)は、この条例の目的及び趣旨にのつとり、策定、実施されるとともに、新たな行政需要にも対応できるよう常に検討が加えられなければならない。
2 町は、次の各号に掲げる計画を策定するときは、総合計画との整合性に配慮し、計画相互間の体系化に努めなければならない。
(1) 法令又は条例に規定する計画
(2) 国又は他の自治体の仕事と関連する計画
3 町は、前2項の計画に次に掲げる事項を明示するとともに、その計画の実施に当たつては、これらの事項に配慮した進行管理に努めなければならない。
(1) 計画の目標及びこれを達成するための町の仕事の内容
(2) 前号の仕事に要すると見込まれる費用及び期間
(計画策定の手続)
第30条 町は、総合計画で定める重要な計画の策定に着手しようとするときは、あらかじめ次の各号に掲げる事項を公表し、町民に意見を求めるものとする。
(1) 計画の概要
(2) 計画策定の日程
(3) 予定する町民参加の手法
(4) その他必要とされる事項
2 町は、前項の計画を決定しようとするときは、あらかじめ計画案を公表し、町民に意見を求めるものとする。
3 町は、前2項の規定により提出された意見について、採否の結果及びその理由を付して公表しなければならない。

第9章 財政
(総合計画の尊重)
第31条 町長は、予算の編成及び執行に当たつては、総合計画を踏まえなければならない。
(予算編成)
第32条 町長は、予算の編成に当たつては、予算に関する説明書の内容の充実を図るとともに、町民が予算を具体的に把握できるよう十分な情報の提供に努めなければならない。
2 前項の規定による情報の提供は、町の財政事情、予算の編成過程が明らかになるようわかりやすい方法によるものとする。
(予算執行)
第33条 町長は、町の仕事の予定及び進行状況が明らかになるよう、予算の執行計画を定めるものとする。
(決算)
第34条 町長は、決算にかかわる町の主要な仕事の成果を説明する書類その他決算に関する書類を作成しようとするときは、これら書類が仕事の評価に役立つものとなるように配慮しなければならない。
(財産管理)
第35条 町長は、町の財産の保有状況を明らかにし、財産の適正な管理及び効率的な運用を図るため、財産の管理計画を定めるものとする。
2 前項の管理計画は、財産の資産としての価値、取得の経過、処分又は取得の予定、用途、管理の状況その他前項の目的を達成するために必要な事項が明らかとなるように定めなければならない。
3 財産の取得、管理及び処分は、法令の定めによるほか、第1項の管理計画に従つて進めなければならない。
(財政状況の公表)
第36条 町長は、予算の執行状況並びに財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する状況(以下「財政状況」という。)の公表に当たつては、別に条例で定める事項の概要を示すとともに、財政状況に関する見解を示さなければならない。

第10章 評価
(評価の実施)
第37条 町は、まちづくりの仕事の再編、活性化を図るため、まちづくりの評価を実施する。
(評価方法の検討)
第38条 前条の評価は、まちづくりの状況の変化に照らし、常に最もふさわしい方法で行うよう検討し、継続してこれを改善しなければならない。

第11章 町民投票制度
(町民投票の実施)
第39条 町は、金山町にかかわる重要事項について、直接、町民に意思を確認するため、町民投票制度を設けることができる。
(町民投票の条例化)
2 町民投票に参加できる者の資格その他町民投票の実施に必要な事項は、それぞれの事案に応じ、別に条例で定める。
3 前項に定める町民投票を行うときは、町長は町民投票結果の取扱いをあらかじめ明らかにしなければならない。

第12章 連携
(町外の人々との連携)
第40条 わたしたち町民は、社会、経済、環境、文化、学術、芸術、その他スポーツ等に関する取組みを通じて、町外の人々の知恵や意見をまちづくりに活用するよう努めるものとする。
(近隣自治体との連携)
第41条 町は、近隣自治体との情報共有と相互理解のもと、連携してまちづくりを推進するものとする。
(広域連携等)
第42条 町は、他の自治体、国及びその他の機関との連携を積極的に進めるものとする。
(国際交流及び連携)
第43条 町は、自治の確立と発展が国際的にも重要なものであることを認識し、まちづくりその他の各種分野における国際交流及び連携に努めるものとする。

第13章 条例制定等の手続
(条例制定等の手続)
第44条 町は、まちづくりに関する重要な条例を制定し、又は改廃しようとするときは、次の各号いずれかに該当する場合を除き、町民の参加を図り、又は町民に意見を求めなければならない。
(1) 関係法令及び条例等の制定改廃に基づくもので、その条例の制定改廃に政策的な判断を必要としない場合
(2) 用語の変更等簡易な改正で、その条例に規定する事項の内容に実質的な変更を伴わない場合
(3) 前2号の規定に準じて条例の制度改廃の議案を提出する者(以下「提案者」という。)が不要と認めた場合
2 提案者は、前項に規定する町民の参加等の有無(無のときはその理由を含む。)及び状況に関する事項を付して、議案を提出しなければならない。

第14章 自律のまちづくり基本条例の位置付け等
(この条例の位置付け)
第45条 他の条例、規則その他の規程に基づきまちづくりの制度を設け、又は実施しようとする場合においては、この条例に定める事項を最大限に尊重しなければならない。
(条例等の体系化)
第46条 町は、この条例に定める内容に即して、各々の条例と制度を改めるとともに、他の条例、規則及びその他の規程の体系化を図るものとする。

第15章 この条例の検討及び見直し
(この条例の検討及び見直し)
第47条 町は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、この条例が金山町にふさわしいものであり続けているかどうか等を検討するものとする。
2 町は、前項の規定による検討の結果を踏まえ、この条例及びまちづくりの諸制度について見直す等必要な措置を講ずるものとする。

附 則
この条例は、平成18年4月1日から施行する。
附 則(平成19年3月13日条例第1号)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。

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