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オーフス条約第24回締約国作業部会が始まりました

オーフス条約第24回締約国作業部会が始まりました

 本日(7月1日)から3日間の日程で,オーフス条約第24回締約国作業部会が始まりました。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い,初のオンライン会合です。通常は英・仏・露の同時通訳が付きますが,今回は英語のみの開催となったため,各種の決定事項の審議は10月末のオンサイト会合に繰り延べられました。
 初日は,司法アクセス,情報アクセス,参加の各部会とGMOに関する条約の改定条項の発効に向けた作業状況が報告・審議されました。今日印象的だったのは,東欧の複数の国が,新型コロナウイルスへの対応を理由に参加手続を簡素化・除外する法改正等を行い,参加が不十分なままインフラ事業等を実施しようとしていると,欧州エコフォーラム(東欧諸国を中心とするNGOネットワーク)が生々しく報告・批判したことです。これを受けて,新型コロナウイルスを理由に参加権を削減してはならないとの発言が相次ぎました。
 また,司法アクセス部会のヤン部会長が,直近の作業(情報公開,大気汚染関係の判例分析)に加え,新たに公益訴訟,集団訴訟,ADR等に焦点を当てた作業をするために部会の強化を提案したところ,EU代表が予算不足を理由に極めて消極的な発言をしました。これに対しては,複数のNGOだけではなく,ノルウェーも部会長提案を支持する発言を行っており,秋のオンサイト会合の決定が注目されます。
 会合には事前登録者しか参加できませんが,関連資料は,
条約HP(https://www.unece.org/index.php?id=53323)よりアクセス可能で,毎日更新されています。

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