景観法(景観協定)
法律名 | 景観法(景観協定) |
該当法令番号 | 平成十六年六月十八日法律第百十号 |
参加規定が入った最初の改定年・番号 | 平成十六年六月十八日法律第百十号 |
最終改訂年・番号 | 平成二三年一二月一四日法律第一二四号 |
特徴
協定の種類 | 所有者同士の協定 |
承継効の有無 | 有 |
認定等の有無 | 有 |
公告・公表の有無 | 有 |
意見提出の有無 | 有 |
その他特徴など | *特徴は、景観協定のものを示しています。 |
協定名 | 景観管理協定/景観協定 |
協定ホームページ | http://www.mlit.go.jp/toshi/townscape/toshi_townscape_tk_000030.html |
法律本文
第四章 景観協定
(景観協定の締結等)
第八十一条
景観計画区域内の一団の土地(公共施設の用に供する土地その他の政令で定める土地を除く。)の所有者及び借地権を有する者(土地区画整理法(昭和二十九年法律第百十九号)第九十八条第一項(大都市地域における住宅及び住宅地の供給の促進に関する特別措置法(昭和五十年法律第六十七号。以下「大都市住宅等供給法」という。)第八十三条において準用する場合を含む。以下この章において同じ。)の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者及び借地権を有する者。以下この章において「土地所有者等」という。)は、その全員の合意により、当該土地の区域における良好な景観の形成に関する協定(以下「景観協定」という。)を締結することができる。ただし、当該土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)の区域内に借地権の目的となっている土地がある場合においては、当該借地権の目的となっている土地の所有者の合意を要しない。
2 景観協定においては、次に掲げる事項を定めるものとする。
一 景観協定の目的となる土地の区域(以下「景観協定区域」という。)二 良好な景観の形成のための次に掲げる事項のうち、必要なもの イ 建築物の形態意匠に関する基準
ロ 建築物の敷地、位置、規模、構造、用途又は建築設備に関する基準 ハ 工作物の位置、規模、構造、用途又は形態意匠に関する基準 ニ 樹林地、草地等の保全又は緑化に関する事項
ホ 屋外広告物の表示又は屋外広告物を掲出する物件の設置に関する基準 ヘ 農用地の保全又は利用に関する事項 ト その他良好な景観の形成に関する事項 三 景観協定の有効期間
四 景観協定に違反した場合の措置
3 景観協定においては、前項各号に掲げるもののほか、景観計画区域内の土地のうち、景観協定区域に隣接した土地であって、景観協定区域の一部とすることにより良好な景観の形成に資するものとして景観協定区域の土地となることを当該景観協定区域内の土地所有者等が希望するもの(以下「景観協定区域隣接地」という。)を定めることができる。
4 景観協定は、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
(認可の申請に係る景観協定の縦覧等)
第八十二条
景観行政団体の長は、前条第四項の規定による景観協定の認可の申請があったときは、国土交通省令・農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、当該景観協定を当該公告の日から二週間関係人の縦覧に供さなければならない。
2 前項の規定による公告があったときは、関係人は、同項の縦覧期間満了の日までに、当該景観協定について、景観行政団体の長に意見書を提出することができる。
(景観協定の認可)
第八十三条
景観行政団体の長は、第八十一条第四項の規定による景観協定の認可の申請が、次の各号のいずれにも該当するときは、当該景観協定を認可しなければならない。
一 申請手続が法令に違反しないこと。
二 土地、建築物又は工作物の利用を不当に制限するものでないこと。
三 第八十一条第二項各号に掲げる事項(当該景観協定において景観協定区域隣接地を定める場合にあっては、当該景観協定区域隣接地に関する事項を含む。)について国土交通省令・農林水産省令で定める基準に適合するものであること。
2 建築基準法第四条第一項の建築主事を置かない市町村である景観行政団体の長は、第八十一条第二項第二号ロに掲げる事項を定めた景観協定について前項の認可をしようとするときは、前条第二項の規定により提出された意見書の写しを添えて、都道府県知事に協議しなければならない。
3 景観行政団体の長は、第一項の認可をしたときは、国土交通省令・農林水産省令で定めるところにより、その旨を公告し、かつ、当該景観協定の写しを当該景観行政団体の事務所に備えて公衆の縦
覧に供するとともに、景観協定区域である旨を当該区域内に明示しなければならない。
(景観協定の変更)
第八十四条
景観協定区域内における土地所有者等(当該景観協定の効力が及ばない者を除く。)は、景観 協定において定めた事項を変更しようとする場合においては、その全員の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
2 前二条の規定は、前項の変更の認可について準用する。
(景観協定区域からの除外)
第八十五条
景観協定区域内の土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)で当該景観協定の効力が及ばない者の所有するものの全部又は一部について借地権が消滅した場合においては、当該借地権の目的となっていた土地(同項の規定により仮換地として指定された土地に対応する従前の土地にあっては、当該土地についての仮換地として指定された土地)は、当該景観協定区域から除外されるものとする。
2 景観協定区域内の土地で土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定されたものが、同法第八十六条第一項の換地計画又は大都市住宅等供給法第七十二条第一項の換地計画において当該土地に対応する従前の土地についての換地として定められず、かつ、土地区画整理法第九十一条第三項(大都市住宅等供給法第八十二条において準用する場合を含む。)の規定により当該土地に対応する従前の土地の所有者に対してその共有持分を与えるように定められた土地としても定められなかったときは、当該土地は、土地区画整理法第百三条第四項(大都市住宅等供給法第八十三条において準用する場合を含む。)の公告があった日が終了した時において当該景観協定区域から除外されるものとする。
3 前二項の規定により景観協定区域内の土地が当該景観協定区域から除外された場合においては、当該借地権を有していた者又は当該仮換地として指定されていた土地に対応する従前の土地に係る土地所有者等(当該景観協定の効力が及ばない者を除く。)は、遅滞なく、その旨を景観行政団体の長に届け出なければならない。
4 第八十三条第三項の規定は、前項の規定による届出があった場合その他景観行政団体の長が第一項又は第二項の規定により景観協定区域内の土地が当該景観協定区域から除外されたことを知った場合について準用する。
(景観協定の効力)
第八十六条
第八十三条第三項(第八十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告のあった景観協定は、その公告のあった後において当該景観協定区域内の土地所有者等となった者(当該景観協定について第八十一条第一項又は第八十四条第一項の規定による合意をしなかった者の有する土地の所有権を承継した者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。
(景観協定の認可の公告のあった後景観協定に加わる手続等)
第八十七条
景観協定区域内の土地の所有者(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地の所有者)で当該景観協定の効力が及ばないものは、第八十三条第三項(第八十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告があった後いつでも、景観行政団体の長に対して書面でその意思を表示することによって、当該景観協定に加わることができる。
2 景観協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地所有者等は、第八十三条第三項(第八十四条第二項において準用する場合を含む。)の規定による認可の公告があった後いつでも、当該土地に係る土地所有者等の全員の合意により、景観行政団体の長に対して書面でその意思を表示することによって、景観協定に加わることができる。ただし、当該土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)の区域内に借地権の目的となっている土地がある場合においては、当該借地権の目的となっている土地の所有者の合意を要しない。
3 景観協定区域隣接地の区域内の土地に係る土地所有者等で前項の意思を表示したものに係る土地の区域は、その意思の表示のあった時以後、景観協定区域の一部となるものとする。
4 第八十三条第三項の規定は、第一項又は第二項の規定による意思の表示があった場合について準用する。
5 景観協定は、第一項又は第二項の規定により当該景観協定に加わった者がその時において所有し、又は借地権を有していた当該景観協定区域内の土地(土地区画整理法第九十八条第一項の規定により仮換地として指定された土地にあっては、当該土地に対応する従前の土地)について、前項において準用する第八十三条第三項の規定による公告のあった後において土地所有者等となった者(当該景観協定について第二項の規定による合意をしなかった者の有する土地の所有権を承継した者及び前条の規定の適用がある者を除く。)に対しても、その効力があるものとする。
(景観協定の廃止)
第八十八条
景観協定区域内の土地所有者等(当該景観協定の効力が及ばない者を除く。)は、第八十一条第四項又は第八十四条第一項の認可を受けた景観協定を廃止しようとする場合においては、その過半数の合意をもってその旨を定め、景観行政団体の長の認可を受けなければならない。
2 景観行政団体の長は、前項の認可をしたときは、その旨を公告しなければならない。
(土地の共有者等の取扱い)
第八十九条
土地又は借地権が数人の共有に属するときは、第八十一条第一項、第八十四条第一項、第八十七条第一項及び第二項並びに前条第一項の規定の適用については、合わせて一の所有者又は借地権を有する者とみなす。
(一の所有者による景観協定の設定)
第九十条
景観計画区域内の一団の土地(第八十一条第一項の政令で定める土地を除く。)で、一の所有者以外に土地所有者等が存しないものの所有者は、良好な景観の形成のため必要があると認めるときは、景観行政団体の長の認可を受けて、当該土地の区域を景観協定区域とする景観協定を定めることができる。
2 景観行政団体の長は、前項の規定による景観協定の認可の申請が第八十三条第一項各号のいずれにも該当し、かつ、当該景観協定が良好な景観の形成のため必要であると認める場合に限り、当該景観協定を認可するものとする。
3 第八十三条第二項及び第三項の規定は、前項の規定による認可について準用する。
4 第二項の規定による認可を受けた景観協定は、認可の日から起算して三年以内において当該景観協定区域内の土地に二以上の土地所有者等が存することとなった時から、第八十三条第三項の規定による認可の公告のあった景観協定と同一の効力を有する景観協定となる。
(借主等の地位)
第九十一条
景観協定に定める事項が建築物又は工作物の借主の権限に係る場合においては、その景観協定については、当該建築物又は工作物の借主を土地所有者等とみなして、この章の規定を適用する。
2 景観協定に農用地の保全又は利用に関する事項を定める場合においては、その景観協定については、当該農用地につき地上権、永小作権、質権、賃借権、使用貸借による権利その他の使用及び
収益を目的とする権利を有する者を土地所有者等とみなして、この章の規定を適用する。
(機構の業務)
第九十三条
機構は、次に掲げる業務を行うものとする。
一 良好な景観の形成に関する事業を行う者に対し、当該事業に関する知識を有する者の派遣、情報の提供、相談その他の援助を行うこと。
二 管理協定に基づき景観重要建造物又は景観重要樹木の管理を行うこと。
三 景観重要建造物と一体となって良好な景観を形成する広場その他の公共施設に関する事業若しくは景観計画に定められた景観重要公共施設に関する事業を行うこと又はこれらの事業に参加すること。
四 前号の事業に有効に利用できる土地で政令で定めるものの取得、管理及び譲渡を行うこと。
五 第五十五条第二項第一号の区域内にある土地を景観農業振興地域整備計画に従って利用するため、委託に基づき農作業を行い、並びに当該土地についての権利を取得し、及びその土地の管理を行うこと。
六 良好な景観の形成に関する調査研究を行うこと。
七 前各号に掲げるもののほか、良好な景観の形成を促進するために必要な業務を行うこと。