○善通寺市自治基本条例
平成17年3月23日条例第15号
善通寺市自治基本条例
目次
前文
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 市民(第4条―第6条)
第3章 行政(第7条―第13条)
第4章 市議会(第14条―第16条)
第5章 情報共有(第17条―第19条)
第6章 市民参画(第20条―第22条)
第7章 住民投票(第23条)
第8章 位置付け(第24条)
第9章 見直し(第25条)
第10章 委任(第26条)
附則
(前文)
自然豊かな五岳の山々に囲まれ、温暖でのどかな風土に恵まれたわがまち善通寺は、偉大なる高僧弘法大師空海の誕生地として名高い歴史と伝統が息づくまちです。
このやすらぎと文化の香りに満ちた善通寺は、わたしたち市民自身が自ら守り、そして築きあげていくべきものです。わたしたちは、誰もが安心して安全に暮らせるまちをつくるため、主役となり、責任を持ってまちづくりに取り組まなければなりません。
地方分権時代を迎えた今こそ、市民主権という地方自治の原点に立ち返り、平等に情報を持ち合い、市政に参画することができる仕組みを設けることが必要です。市民、市、市議会はともに力を合わせて明日の善通寺を創造し、この仕組みを次世代に引き継いでいくこととします。
この条例は、善通寺市における自治の基本的な原則と、基幹的な制度を明らかにし、協働による自治を実現し、育み、発展させていくためのものです。ここに、すべての市民、市長、市議会議員、市の職員に遵守されるべき最高規範として、善通寺市自治基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、自治の基本原則を明らかにするとともに、市民、市及び市議会の役割や責務、情報共有、市民参画の基本的事項を定めることにより、地方自治の本旨を実現し、市民の公共の福祉増進を目的とした意思(以下「市民の意思」という。)が活かされた、善通寺らしい独自性と魅力のある地域社会の創造を図ることを目的とする。
(定義)
第2条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。
(1) 市民 市内に住み、働き、学ぶ者等生活の関りを有するすべての者及び市内において事業又は活動を行う法人その他の団体をいう。
(2) 市 市長、消防長、教育委員会、選挙管理委員会、公平委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいう。
(3) まちづくり 市民の生活の質の向上のため、市民自身が地域課題を発見し、又はその解決を図ることをいう。
(4) 市政 市の行政及び市議会の活動の総体をいう。
(5) 自治 まちづくり及び市政により構成される住民自治、団体自治の総体をいう。
(基本原則)
第3条 市民、市及び市議会は、次に掲げる事項を自治の基本原則として定め、市民のまちづくりの実践により培われた知恵と活力が自治に活かされるよう努めなければならない。
(1) 市民、市及び市議会が自治に関する情報を共有すること。
(2) 市民のまちづくりへの参画を促進すること。
(3) 市民の市政への参画を保障し推進すること。
(4) 市民、市及び市議会それぞれが果たすべき役割を自覚し、相互に協力し合うこと(以下「協働」という。)により自治を進めること。
第2章 市民
(市民の権利)
第4条 市民は、市政に関する情報を知る権利及び市政に参画する権利を有する。
2 未成年者は、その年齢に応じた市政に参画する権利を有する。
3 市民は、互いに対等な立場で前2項に規定する権利を行使することができる。
4 市民は、自主性及び自立性が尊重されるとともに、市政への参画又は不参画を理由として不利益な扱いを受けない。
(市民の義務)
第5条 市民は、住みよいまち善通寺を自ら創造するため、互いに尊重し合うとともに、協働による自治の推進に努めるものとする。
2 市民は、主権者として自らの行動及び発言に責任を持ち、前条に規定する権利の行使に当たっては、これを濫用してはならない。
(地域共同体)
第6条 市民は、居住地域を基礎とした多様な人と人とのつながり及び福祉、環境、教育等のまちづくりに関する課題を基礎として形成される人と人とのつながりである地域共同体(コミュニティ)を守り育てるよう努めるものとする。
2 地域共同体(コミュニティ)は、次に掲げる活動に自主的かつ主体的に取り組むことにより、まちづくりの担い手となるよう努めるものとする。
(1) 市民の自発的なまちづくりの促進及び啓発に関する活動
(2) 防災、防火、交通安全等の地域安全に関する活動
(3) 道路、河川の清掃等の環境保全に関する活動
(4) 保健、医療又は福祉の増進に関する活動
(5) 社会教育の推進に関する活動
(6) 学術、文化、芸術又はスポーツの振興に関する活動
(7) その他まちづくりに有効であると認められる活動
第3章 行政
(市の責務)
第7条 市は、自主的かつ主体的な市民のまちづくり並びに地域共同体(コミュニティ)の活動の重要性及び必要性を提唱し、周知することにより、市民によるまちづくりを促進するよう努めるとともに、その活動を尊重しなければならない。
2 市は、市民に対し市の行政に関する事項を分かりやすく説明する責務を果たさなければならない。
3 市は、市民の意思を市の行政に反映することを目的として、市民参画に関する制度を設けなければならない。
4 市は、市民の市政への参画を推進するため、市の行政について、市民の興味を喚起しなければならない。
(市長の権限及び責務)
第8条 市長は、善通寺市を代表し、地方自治法(昭和22年法律第67号。以下「法」という。)の定めるところにより、市議会への議案の提出、予算の調整等の事務を管理し、及び執行する権限を有する。
2 市長は、その補助機関たる職員を適切に指揮監督するとともに、公正かつ誠実に職務を遂行し、市民の信託に応えなければならない。
3 市長は、第3条に規定する自治の基本原則にのっとり、市の行政を推進し、もって自らの政治責任を果たさなければならない。
(特別職の宣誓)
第9条 市長、副市長及び教育長は、就任に当たって、日本国憲法により保障された地方自治権の一層の充実及びこの条例の目的の実現のために職務を遂行する旨を宣誓しなければならない。
(市の組織及び職員の責務)
第10条 市の組織は、迅速で柔軟かつ組織横断的な運営を行うことを目的として、常に見直されなければならない。
2 市の職員は、全体の奉仕者であることを自覚し、効率的な職務遂行に努めなければならない。
3 市の職員は、市民の意思及び善通寺市における課題を常に把握するとともに、法務及び政策立案能力の向上に努めなければならない。
(財政運営)
第11条 市は、最小の経費で最大の効果を挙げるため、徹底した経費節減に取り組むことにより健全財政の確保に努め、効率的かつ重点的に市の行政を担わなければならない。
2 市長は、法及び条例で定めるところにより、毎年2回以上歳入歳出予算の執行状況並びに財産、地方債及び一時借入金の現在高その他財政に関する事項を市民に公表しなければならない。
(自治立法)
第12条 市は、市民の意思に基づく市の行政を実現するため、自主的な条例、規則等の制定(以下「自治立法」という。)を積極的に行うよう努めなければならない。
2 市長は、総合的な自治立法を行うため、福祉、環境、教育等の各行政分野における基本条例の制定に努めなければならない。
(基本構想)
第13条 市は、総合的かつ計画的な行政運営を図るため、この条例の趣旨に基づき、基本構想を定めなければならない。
2 市長は、前項の基本構想に基づく事務事業(以下「事務事業」という。)の進行状況について管理し、市民に公表しなければならない。
第4章 市議会
(市議会の権限及び責務)
第14条 市議会は、市の行政を監視し、牽制するものであって、法の定めるところにより、条例の制定改廃、予算、決算の認定等を議決する権限並びに市に対する検査及び監査の請求等の権限を有する。
2 市議会は、審議能力の向上に努めるとともに、市民に市議会に関する事項を分かりやすく説明する責務を果たさなければならない。
3 市議会は、市民の市政に対する関心と参画意欲を高めるため、次に掲げる事項に取り組むことにより、市民参画を推進し、情報の共有化を図らなければならない。
(1) 法に定める公聴会制度、参考人制度の活用に関すること。
(2) 第18条に規定する情報共有の制度に関すること。
(3) 会議開催日時を検討する等、市民の傍聴を容易にすること。
(4) その他市民参画の推進及び情報の共有化に必要であると認められること。
(市議会議員の責務)
第15条 市議会議員は、市民から市政に関する権能を信託された代表であることを自覚し、良心と責任を持ち、地方自治の健全な発展に努めなければならない。
2 市議会議員は、市民との対話に心がけ、市民の意思の把握に努めるとともに、自らの議員活動に真摯に取り組むことにより、市民の信託に応えなければならない。
3 市議会議員は、第3条に規定する自治の基本原則にのっとり、市議会の活動を推進し、もって自らの政治責任を果たさなければならない。
(会議公開の原則)
第16条 市議会は、会議を公開することにより、公正な討議を実現するよう努めなければならない。
2 会議は、前項の規定にかかわらず、個人情報を保護するため等相当の理由があるときは、法又は条例で定めるところにより秘密会とすることができる。
第5章 情報共有
(市政情報の公開及び提供)
第17条 市及び市議会は、条例で定めるところにより、市民の請求に応じ、保有する公文書を開示するとともに、積極的に市政に関する情報を提供するよう努めなければならない。
(情報共有)
第18条 市及び市議会は、次に掲げる制度を設けることにより、自治に関する情報の共有化を図り、市民との交流を深めるよう努めなければならない。
(1) 市政に関する情報を提供、説明又は周知する制度
(2) 市民からのまちづくりに関する情報又は市政についての提案を収受する制度
(個人情報の保護)
第19条 市及び市議会は、市政に関する情報の提供その他市政の運営に当たって、個人情報を保護しなければならない。
第6章 市民参画
(重要な計画等への参画)
第20条 市は、重要な計画の策定若しくは変更又は条例等の制定若しくは改廃をしようとするときは、市民が自らの意思で参画できる方法(以下「市民参画の手続」という。)により意見を求めなければならない。
2 市民参画の手続の対象となる計画又は条例等は、次に掲げるものとする。
(1) 市の行政に関する基本的な計画のうち、規則で定める計画を除く計画
(2) 広く市民に義務を課し、又は権利を制限する条例のうち、市税の賦課徴収並びに分担金、使用料及び手数料の徴収に関する条例(法定外目的税等の税を新たに新設する場合を除く。)並びに規則で定める条例を除く条例
(3) 市民に直接かつ重大な影響を与える規則、規程等
3 前項に規定するもののほか、策定若しくは変更しようとする計画又は制定若しくは改廃しようとする条例等の目的により、市民参画の手続を実施することが適当なものについては、その実施に努めるものとする。
4 前3項の規定にかかわらず、迅速性若しくは緊急性を要するもの又はその変更が軽微なものについては、市民参画の手続を省略することができる。
(市民参画の手続)
第21条 市民参画の手続は、次の各号に掲げるもののうち、対象となる計画又は条例等に応じて、市が適切であると認めたいずれかの方法によるものとする。ただし、重複して実施することを妨げない。
(1) 意見提出手続(パブリックコメント)
(2) アンケート又は参加型検討会(ワークショップ)
(3) 審議会その他の附属機関の委員の公募
(4) 前各号に掲げるもののほか、市が有効であると認めた方法
(その他の市民参画)
第22条 市は、事務事業の実施又は評価に関する業務のうち、市民が携わることが可能であると認められるものについては、市民の参画を図るよう努めなければならない。
2 市長は、毎会計年度の当初予算を編成しようとするときは、予算編成方針を公表し、市民の意見を徴することにより市民参画の機会を設けるよう努めなければならない。
第7章 住民投票
(住民投票)
第23条 市長は、市政に関する重要事項について、市民の意見を直接問う必要があると認めたときは、住民投票を実施することができる。
2 住民投票を実施しようとするときは、対象事案に応じた条例を別に定めるものとする。
3 市議会議員及び市長の選挙権を有する者は、法の定めるところにより、その総数の50分の1以上の者の連署をもって、前項に規定する条例の制定を請求することができる。
4 市議会議員は、市民の意見を直接問う必要があると認めたときは、法の定めるところにより、議員の定数の12分の1以上の者の賛成を得て、第2項に規定する条例の制定を発議することができる。
5 市長は、住民投票の結果を尊重しなければならない。
6 市長は、投票後、住民投票の対象となった事案について、市民及び市議会と意見を交換する場を設けなければならない。
7 前項の意見を交換する場は、公開とする。
第8章 位置付け
(位置付け)
第24条 この条例は、自治の基本的事項について善通寺市が定める最高規範であり、他の条例、規則等の制定改廃に当たっては、この条例の趣旨を尊重しなければならない。
第9章 見直し
(見直し)
第25条 市及び市議会は、この条例の施行後4年を超えない期間ごとに、この条例が善通寺市にふさわしいものであるかどうかを検討しなければならない。
第10章 委任
(委任)
第26条 この条例の施行に関し必要な事項は、規則で定める。
附 則
この条例は、平成17年10月1日から施行する。
附 則(平成17年12月13日条例第25号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成17年12月19日から施行する。
附 則(平成19年3月26日条例第7号)
この条例は、平成19年4月1日から施行する。ただし、第2条及び第4条の規定並びに第5条中善通寺市長及び助役の給与及び旅費に関する条例第3条から第6条までの改正規定並びに第7条の規定は、公布の日から施行する。
附 則(平成27年3月20日条例第3号抄)
(施行期日)
1 この条例は、平成27年4月1日から施行する。
(善通寺市長及び副市長の給与及び旅費に関する条例の一部改正に伴う経過措置)
2 この条例の施行の際現に在職する教育長(地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(平成26年法律第76号。以下「改正法」という。)による改正前の地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第16条第1項の教育委員会の教育長をいう。以下同じ。)が、改正法附則第2条第1項の規定により引き続き教育長として在職する間(以下「在職する期間」という。)は、第1条の規定による改正後の善通寺市長及び副市長の給与及び旅費に関する条例題名、第1条及び別表の規定は適用せず、第1条の規定による改正前の善通寺市長及び副市長の給与及び旅費に関する条例題名、第1条及び別表の規定は、なおその効力を有する。
(善通寺市自治基本条例の一部改正に伴う経過措置)
8 この条例の施行の際現に在職する教育長が在職する期間は、第7条の規定による改正後の善通寺市自治基本条例第9条の規定は適用せず、第7条の規定による改正前の善通寺市自治基本条例第9条の規定は、なおその効力を有する。
(規則への委任)
17 この附則に規定するもののほか、この条例の施行に関し必要な経過措置は、規則で定める。
附 則(令和5年3月20日条例第4号)
この条例は、令和5年4月1日から施行する。





