○松田町自治基本条例
平成30年3月23日
条例第12号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 自治の基本理念(第4条)
第3章 まちづくりの基本原則(第5条―第7条)
第4章 役割と責務(第8条―第13条)
第5章 行政運営(第14条―第21条)
第6章 住民投票(第22条)
第7章 町民による地域の活動(第23条―第25条)
第8章 国及び他の自治体との関係(第26条)
第9章 条例の見直し(第27条)
附則
わたしたちのまち松田町は、世界遺産である富士山を望み、丹沢山系を源にする酒匂川などの清流と豊かな緑に恵まれ、古来より交通の中心として繁栄をしてきたまちです。先人たちが守り続けてきた豊かな自然、培われてきた文化・芸能、育ててきた伝統や産業を後世に引き継いでいかなければなりません。
近年の少子高齢化社会の到来や社会・経済環境の変化によるまちの人口減少や活力低下は、わたしたちが改めてまちづくりのあり方について考えなおす契機となりました。これらの課題を解決していくためには、わたしたち一人ひとりが主権者であり、まちづくりの主体であることを認識し、住民、議会、行政が共に取り組み、これからのまちづくりを、みんなで考え、みんなでつくりあげていくことが必要です。
わたしたちは、松田町民憲章(平成元年5月15日制定)に掲げる、うるおいのあるまち、文化の香り高いまち、活力にあふれるまち、平和に満ちた心のかよいあうまち、愛の輪が広がるまちをつくることを目指し、自らの意思と責任に基づいて、次世代を担う子どもたちを育み、未来に向かって知恵を出し、語り合い、みんなで力をあわせてまちづくりを進めていきます。そして、わたしたちは、誰もが安心して安全に暮らすことができ、住んでいて幸せと感じるまち、誇りの持てるまち、おもてなしの心を持ったまちづくりを進めていきます。そのため、松田町のまちづくりの最高規範として、この松田町自治基本条例を制定します。
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、松田町における自治の基本理念を定めるとともに、町民の役割及び責務並びに議会及び町長等の役割と責務を定め、松田町民憲章(平成元年5月15日制定)に掲げるまちづくりの推進を目的とします。
(位置付け)
第2条 この条例は、松田町における自治の基本を定める最高規範であり、町民、議会及び町長等はこの条例に定める事項を最大限に尊重します。
2 議会及び町長等は、他の条例、規則等の制定や改正、廃止又はまちづくりに関する計画の立案や変更を行うときは、この条例の趣旨を踏まえ、整合を図らなければなりません。
(定義)
第3条 この条例において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによります。
(1) 町民 町内に居住する者、町内に通勤する者、町内に通学する者及び町内で事業又は活動を行う個人又は法人その他の団体をいいます。
(2) 自治会 町内の一定の地域の住民による地縁に基づいて形成された団体をいいます。
(3) 議会 松田町議会のことをいいます。
(4) 町 普通地方公共団体としての松田町をいいます。
(5) 町長等 町長(水道事業管理者の権限を行う町長を含みます。)、教育委員会、選挙管理委員会、監査委員、農業委員会及び固定資産評価審査委員会をいいます。
(6) まちづくり 松田町民憲章に掲げる事項の実現に向けた活動をいいます。
(7) 参加 まちづくりの企画立案から、町民自らの意思に基づき関わる活動をいいます。
第2章 自治の基本理念
(自治の基本理念)
第4条 町は、主権者である町民の自発的な責任ある意思と行動によってつくられるものであって、その町政は、町民の信託に基づき、町民の意思を反映して運営されなければなりません。
2 町民、議会及び町長等は、相互に協力して、町民主体の自治の確立を目指します。
第3章 まちづくりの基本原則
(情報共有の原則)
第5条 町民、議会及び町長等は、相互に力をあわせてまちづくりを実現するために必要な情報を共有することを原則とします。
(参加の原則)
第6条 町民は、自らの意思に基づきまちづくりに参加することを原則とします。
2 町長等は、政策の企画立案、実施、評価及び見直しの各過程において、町民の参加を推進するとともに、参加の制度を常に見直し、かつ、拡充しなければなりません。
(協働・連携の原則)
第7条 町民、議会及び町長等は、相互に連携、協力してまちづくりを進めることを原則とします。
第4章 役割と責務
(町民の役割と責務)
第8条 町民は、年齢を問わずまちづくりに参加する権利を持つとともに、自らの発言と行動に責任を持ち、それぞれが持つ能力と費やすことのできる時間を用いて、積極的にまちづくりに参加するものとします。
(事業者の役割と責務)
第9条 事業者(町内において、営利又は非営利の活動、公共的活動その他の活動を営む者をいいます。)は、地域社会を構成する一員として、社会的責任を自覚し、まちづくりに寄与するものとします。
(議会の役割と責務)
第10条 議会は、住民(本町の区域内に住所を有する者(法人は除きます。)をいいます。)の代表として選出された議員で構成される議決機関であることを認識して、町の政策の意思決定及び行政活動の監視並びに政策提言等の役割を行使しなければなりません。
2 議会は、町民の町政に対する関心と参加意欲を高めるため、議会審議に関する情報や町政の課題等を積極的に公開し、町民に対する議会の説明責任を果たさなければなりません。
(議員の責務)
第11条 議員は、町民の負託に応え、前条に定める議会の責務を果たすため、誠実かつ公正に職務を遂行しなければなりません。
2 議員は、地域の課題及び町民の意見を把握し、これを政策形成及び議会審議に反映させなければなりません。
(町長等の責務)
第12条 町長等は、この条例で定める自治の基本理念やまちづくりの基本原則に基づいて、誠実かつ公正に町政を運営しなければなりません。
2 町長等は、町民自治によるまちづくりを推進するため、町民との交流又は対話の機会を設けて町民の意思を把握し、町政に反映させるように努めなければなりません。
(職員の責務)
第13条 職員は、この条例で定める自治の基本理念やまちづくりの基本原則に基づいて、誠実かつ公正に職務を遂行しなければなりません。
2 職員は、職務遂行に必要な知識、技術等の能力向上に努めなければなりません。
第5章 行政運営
(行政運営の基本)
第14条 町長等は、町の将来的な展望に立ち、効率的で公正かつ透明性の高い行政運営を行わなければなりません。
(総合計画)
第15条 町長は、まちづくりの総合的かつ計画的な方針を定めた計画(以下「総合計画」といいます。)を議会の議決を経て策定しなければなりません。
2 町長は、総合計画の策定にあたり、町民の意見を反映した内容とするため、その策定過程に町民の参加の機会を設けなければなりません。
3 町長は、総合計画を町民に周知するとともに、進行管理を適切に行い、その状況を分かりやすく公表しなければなりません。
(財政運営)
第16条 町長は、中長期的な財政見通しのもとに、計画的で健全な財政運営に努めなければなりません。
2 町長は、予算、決算その他財務状況について、分かりやすく公表しなければなりません。
(行政評価)
第17条 町長等は、効果的かつ効率的な行政運営を推進するとともに、行政の透明性を高めるため、行政評価を実施しなければなりません。
2 町長等は、行政評価の結果を町民に公表するとともに、施策等の見直しや予算編成に反映させるようにしなければなりません。
(説明責任及び応答責任)
第18条 町長等は、政策の立案、実施、評価及び見直しの各過程において、町民に分かりやすく説明するとともに、町民からの意見及び質問に対し、丁寧かつ適切に対応しなければなりません。
(パブリックコメント)
第19条 町長等は、計画及び条例のうち重要と認められるものの策定等に際し、その計画、条例案等を公表し、広く町民の意見を聴く手続をとらなければなりません。
2 町長等は、前項の手続により提出された町民の意見を考慮して意思決定を行うとともに、その意見に対する町長等の考え方を公表しなければなりません。
(情報公開)
第20条 町長等は、町政に関する情報を、別に定める条例により、町民に速やかに分かりやすく公開し、又は提供しなければなりません。
(個人情報保護)
第21条 町長等は、個人の権利や利益を保護するため、個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)その他の関係法令、条例、規則等により、個人情報の保護を図り、それを適正に管理しなければなりません。
第6章 住民投票
(住民投票)
第22条 町長は、町政に関わる重要事項について、直接、住民の意思を確認するため、住民(本町の区域内に住所を有する者(法人は除きます。)をいいます。)、議会又は町長の発議に基づき、別に条例で定めるところにより、住民投票を実施することができます。
2 議会及び町長は、住民投票の結果を尊重しなければなりません。
第7章 町民による地域の活動
(地域活動)
第23条 町民は、地域における良好な生活の維持及び向上のため、地域活動(町民の地域的なつながりに基づいて行われるまちづくりの活動)の役割と必要性を認識し、その活動への参加を通じてより良い地域社会の形成に努めます。
2 自治会は、地域活動の担い手として、その自治会の区域で活動する町民間の交流及び親睦、さらには身近な生活に関する課題にも取り組むように努めます。
(町民活動)
第24条 町民は、より魅力的で活力のあるまちづくりを進めるため、町民活動(特定の分野に関し、町民の関心又は問題意識に基づいて自発的に行われるまちづくりの活動)への参加を通じて町民による自治を推進するように努めます。
(町の支援)
第25条 町長等は、地域活動や町民活動の円滑化及び活性化を図るため、個人や団体に対してその活動の実情に応じた支援を行うように努めます。
第8章 国及び他の自治体との関係
(国及び他の自治体との関係)
第26条 町は、国及び神奈川県と対等な立場で相互に協力し、自治の発展のため適切な関係を構築しなければなりません。
2 町は、共通課題又は広域的課題の解決を図るため、他の自治体と積極的に連携、協力するように努めなければなりません。
第9章 条例の見直し
(条例の見直し)
第27条 町長は、この条例の内容が社会情勢の変化等に適合したものかどうかについて定期的に検討し、その結果に基づき、町民の意見を踏まえて必要な見直しを行わなければなりません。
附則
この条例は、平成30年10月1日から施行します。
附則(令和4年12月20日条例第19号)抄
(施行期日)
1 この条例は、令和5年4月1日から施行する。