雲南市まちづくり基本条例
自治体データ
自治体名 | 雲南市 | 自治体コード | 32209 |
都道府県名 | 島根県 | 都道府県コード | 00032 |
人口(2015年国勢調査) | 36,007人 |
条例データ
制定年 | 2008年 |
条例類型 | 自治基本条例 |
明記された参加手法 | |
参加権規定の有無 | 有 |
協働事業提案の有無 | 無 |
関連条例の有無 | 無 |
特徴 | |
条例ホームページ (2012年10月末日現在) |
https://www.city.unnan.shimane.jp/unnan/shiseijouhou/shisei/civic01.html |
条例本文
雲南市まちづくり基本条例
平成20年10月10日
条例第36号
私たちの愛する雲南市には、
清らかな水と緑の 「豊かな自然」
銅鐸やたたらをはじめとした 「誇るべき歴史遺産」
恵まれた風土によって育まれた 「豊かな食文化」
世代を越えた 「地域の和」
などの、たくさんの恵みがあります。
私たちは、ふるさとを思う多くの人々によって受け継がれてきたこの恵みを大切にしながら、「平和を」の精神を尊重し、「誰もが平和で心豊かに暮らせるまちづくり」をすすめます。
まちづくりの原点は、主役である市民が、自らの責任により、主体的に関わることです。
ここに、市民、議会及び行政がともにこの理念を共有し、協働のまちづくりをすすめるため、雲南市まちづくり基本条例を制定します。
(目的)
第1条 この条例は、雲南市におけるまちづくりの基本理念を明らかにするとともに、その基本となる事項を定め、協働のまちづくりをすすめることを目的とします。
(最高規範)
第2条 市民、議会及び行政は、まちづくりの推進にあたり、この条例に定める事項を最大限に尊重するよう努めます。
(定義)
第3条 この条例において用語の定義は、次のとおりとします。
(1) 協働 市民、議会及び行政が対等な立場に立って、お互いの意見を尊重し、学習を通じて一人ひとりが意識を高め合い、役割と責任を担い合いながら共通の目標に向かって取り組むこと。
(2) コミュニティ 心豊かに安心して暮らすことができる地域社会を築くために、市民が互いに助け合い、行動するために自主的に結ばれた組織及び集団
(3) 新たな公共 公共サービスの多様化が求められるなかにあって、行政に限らず市民をはじめとする多様な主体によって担われる公共の領域
(市民の権利)
第4条 市民は、まちづくりの主体であり、まちづくりに参加する権利を持ちます。
2 市民は、まちづくりに関する情報について、その提供を受け、また自ら取得する権利を持ちます。
3 満20歳未満の青少年・子どもは、それぞれの年齢に応じて、まちづくりに参加する権利を持ちます。
(市民の責務)
第5条 市民は、一人ひとりがまちづくりの主体であることを自覚し、まちづくりに参加するよう努めます。
2 市民は、お互いを認め合い、意見を尊重するとともに、自らの発言と行動に対して責任を持ちます。
3 市民は、次代を担う子どもたちが、夢と希望をいだくことができる良好な環境を創出するよう努めます。
(議会の役割と責務)
第6条 議会は、市民の代表により構成される市の議決機関として、市民の意思を尊重した意思決定に努めなければなりません。
2 議会は、積極的な情報公開や、市民との対話に努め、開かれた議会運営を行わなければなりません。
3 議員は、議会活動について、市民への説明責任を果たすとともに、公正かつ誠実に遂行し、市民の負託に応えなければなりません。
4 議員は、政策の提言及び提案に努めなければなりません。
(行政の役割と責務)
第7条 市長は、住民福祉の向上を図るため、次に掲げることに基づいて、計画的かつ効率的な行政運営に取り組み、市民の負託に応えなければなりません。
(1) 限られた資源の効率的かつ効果的な活用を図り、財政の健全性の確保に努めること。
(2) 政策形成、実施、評価及び見直しの過程において、市民意見の把握と反映を行うこと。
(3) 市民に利用しやすい形で保有する情報の積極的な公開・提供を行うとともに、常に分かりやすい説明を行うこと。
(4) 個人の権利利益を守るため、保有する個人に関する情報の保護を行うこと。
(5) 公平かつ透明性を確保した適正な行政手続を行うこと。
2 職員は、地域社会の一員であることを認識し、積極的にまちづくりの推進に努めなければなりません。
3 職員は、公正、公平かつ誠実に職務を遂行するとともに、市民との協働や市民活動間の連携が図られるように努めなければなりません。
4 職員は、職務を行う上で必要な能力を自ら高めていかなければなりません。
(附属機関等の委員への市民参画)
第8条 市長は、審議会その他の附属機関等(以下「附属機関等」という。)の委員には、公募による委員を選任するよう努めなければなりません。
2 市長は、附属機関等の委員の選任については、幅広い人材を選出するよう努めなければなりません。
(コミュニティ活動の推進)
第9条 市民は、コミュニティがまちづくりの重要な担い手であることを認識し、地域自主組織等によるコミュニティ活動に積極的に参加するよう努めます。
2 市長は、コミュニティ活動の自主性及び自立性を尊重し、必要に応じてその活動を支援するよう努めなければなりません。
(情報の共有)
第10条 市民、議会及び行政は、まちづくりの基本理念を実現するため、まちづくりに関する情報を共有しなければなりません。
2 議会と行政は、市民の知る権利を保障するため、文書を適正に管理しなければなりません。
(新たな公共)
第11条 市民、議会及び行政は、自らの権利と責務のもと、協働によるまちづくりを実践し、新たな公共を創造するための活動に努めます。
2 市民は、その自主性及び自己の責任に基づいて、公共サービスの提供を担うことができます。
3 市長は、市民が公共サービスの提供を担うための環境整備に努めるとともに、協働のまちづくりを推進するための総合的な施策を講じなければなりません。
(交流と連携)
第12条 市民は、まちづくりの推進のため、さまざまな活動を通じ、市外の人々と広く交流し、連携するよう努めます。
2 市長は、広域的な課題に取り組むため、近隣自治体及び他団体と相互に連携するとともに、地方分権の推進にあたり、国や県へ積極的な政策提言を行わなければなりません。
(育てる条例)
第13条 市民は、この条例をまちづくりの推進状況及び社会情勢の変化等に応じて常に実効性のある条例となるようつくり育てていきます。
附 則
この条例は、平成20年11月1日から施行する。